採集記#62

【とぉ】


#62 8月4日(水)夜
天気 曇
気温 24℃(33.4/24.4℃)
場所 外灯 全ポイント
目的 採集 #55

 今回は異例の水曜日出動であった。普段は「トリビア」を観ているため出動しないのだが、今夜は放送が終わったと同時に家を出た。

 まずは##でノコの♀を発見。しかし、それ以降は×が続いた。

 山麓へ到着。いつもの坂を下る。この時間にしては珍しく対向車が通っていった。

 3番目の水銀灯を過ぎ、道は右にカーブする。と、目の前に黒い大きな影が映った。そいつは車のライトに照らされると後ろ足を軸にして体の向きを変え、山へと逃げて行った。
肩の高さは大人の腰くらい。毛は黒く光っていた。そして大きさに似合わないしなやかな動き。太い四肢。立ち上がれば大人の背丈を超えるであろう。

言葉が出なかった。人生で初めて見るはずなのに、その正体は即断できた。紛れもなくそいつはツキノワグマであった。その先に□□があるのだが、完全に戦意を喪失していた。放心状態で□□を通過。その先に○○がある。そこで誰かに知らせなければ。

 しかし、いるはずの職員はどこかに消えていた。無数のアブがたかってくる。そのうちあのクマが入ってくるのではないかという不安に陥った。襲われたら逃げ場はない。すぐにその場を離れた。

 その先には▲▲がある。だが、クルマの外に出る勇気はなかった。

 帰りながら色々考えた。思えばあの□□でよく子供と一緒に探索できたものだ。あの場所はクマと遭遇してもおかしくない地域だったのだ。しばらくあの付近は一人で探索しよう、そう思った。

今回の結果
採集 0
確認 ノコギリ♀1
 


戻る