採集記#37,38

【とぉ】


#37 7月2日(金)夕
天気 曇
気温 23℃(27.4/20.3℃)
場所 ポイントB
目的 採集 #32

 ついに7月となってしまった。6月の目標のひとつであったカブトは未だに発見できていない。しかも今月後半からは「夏休み」が始まり、激戦が予想される。前半までが勝負だろう。

 今回の目的は今まで採集したヒラタの「嫁」探しである。最近ヒラタに関する情報を集めていたのだが、比較的繁殖は簡単らしいということがわかり、できればブリードしたいと思っていたのだ。期待を込めてポイントBへ向かう。

 ここまでヒラタの♀は1頭も発見できていない。簡単には見つからないと思っていたのだが、あっさり2頭採集することができた。ヒラタ♂の発見も最多であったが、あくまで♀が目的だったので、今回はカウントのみで引き上げた。先週あれだけ沢山いたコクワはほとんど見ることができなかった。

 帰りの砂利道を走っていると、1台のワゴン車が近づいてきた。クルマを端に寄せ、通り過ぎるのを待っていると、私の車の横でその車は停止し、運転手の男性が声をかけてきた。後部座席から小学校低学年くらいの子供が3人降りてくる。

 運「クワガタですか?」
と「ええ」
運「どうでした?」
と「ヒラタとコクワが10くらいです」
運「じゃあ、行ってもだめですよね」その男性は私が全部採ってしまったと思ったようだ。ここで子供達ががっかりしたような表情になった。
と「いえ、採ったのはヒラタ♀だけなので、あとはそのまま残ってると思いますよ」
運「本当ですか?」
と「ええ」

子供たちは安堵の表情に変わる。その男性はお礼を言い、ポイントBに向かって去っていった。車に乗り込む子供たちは「ヒラタいるって」「でかいかな?」などと話していた。期待でわくわくしていたに違いない。それを見たとき、これでいいんだ、と思った。

これからは採集者同士の競合が始まるが、お互いゆずり合いの精神でやっていかなければいけないと思った。過度の採集はポイント消滅を招き、採集者同士の競合を更に増加させるだろう。そうなってからでは遅いのだ。

今回の結果
採集 ヒラタ♀2(30o・35o)
 確認 コクワ♂4♀1ヒラタ♂5不明2
 


#38 7月2日(金)夜
天気 晴
気温 19℃(27.4/20.3℃)
場所 外灯 全ポイント
目的 採集 #33

 今夜は満月。私が集めた情報によると、なぜか満月の夜は虫は飛ばないらしい。果たして本当にそうなのだろうか?それを確かめるために出動する。

 □□に着く。いつものように歩いて探索していると数台の車が過ぎ去っていく。しかもすべての車が外灯の下で減速していく。採集者だ。今夜も多い。ここでノコの♀1頭を捕獲。この橋は満月でも来る。そう思った。

 その後は山麓ポイントも含めてクワガタの姿を見ることはできなかった。結論から言えば、満月説は当たっていると言えるであろう。

今回の結果
採集 ノコ♀1(34o)
 確認 0

 


戻る