何を狙おうか?

【S井】


                        

【2004.9.17】

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週の中頃からS井は悩んでいた。
「##のオオクワ狙いはもう終わりにして良いのか?」
「昨年見つけた++のヤナギ地帯にヒメオオを探しに行かなくて良いのか?」
「浅間山の噴火の写真を撮りに行っておかなくて良いのか?」
「材割シーズン前に下見をしておかなくて良いのか?」
等などいろいろな計画をあれこれ考えてみるもののどれもなんだかイマイチな気がして目的が定まらないためである。
これはもしかして「燃え尽き症候群」とかいう症状なのだろうか・・・。
確かに「今年は多分採れないだろう」と思っていた大きな目標は達成できたものの昨年の同じ時期と比較すると走行距離的には半分程度で、いくらなんでも「燃え尽きてしまう」というほどパワーを消費した覚えは無い。
なのにこのテンションの低さは一体何故だろう?
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9月17日−−−−−
とまああれこれ考えていたわけですが、金曜日に仕事を終え、帰宅して東北地方や中部地方の天気予報を確認したりしていると、どうもこの3連休は金〜土曜日はまずまずの天気になるものの日曜から天気は崩れてしまうようでした。
「だったら早いうちに何処かに採集に行きたいな、3連休だし。」
「何所が良いかなぁ・・・++方面はまだ随分気温が高いみたいだから最後にもう一回##の様子を確認しておきたいな〜。」
気温を確認してみると金曜の夜はかろうじて20℃をキープしている様子でした。
「考えていても時間が過ぎるだけだし・・・行っちゃうか?」
時間的には現地到着は早くても10時を過ぎてしまうことは判っていますが、気温が20℃以下にならなければ採集の可能性はゼロでは無いかもしれません。
「ダメなこと(*)が確認できればそれはそれでいいや、行っちゃえ!」
車に乗り込み、北を目指しました。
(*「ダメなこと」とはあくまで「自分的には」という意味で「この時期にオオクワの採集は出来ない」という意味ではありません。)
気温を気にしながらどんどん目的地に向かっていると、予報は結構当たっているようで先週と比較すると気温の低下は思ったほどではなく、目的地に近づいても19〜20℃を保っていました。
「これだったら少しは虫が飛んでくれるかな?」
期待して数少ない「自分的灯下ポイント」を見て行きますが、先週大量に飛んでいた蛾は今回は少なくて、それと同じように他の虫も極端に少ないみたいです。
「あれっ?気温は悪くないと思うけど・・・。」
ショボい灯下でアカアシ♀1とノコ♀1、そしてカブチン♂(極小)1を見つけたもののそれ以外の成果はありませんでした。
「ちょっと違う場所も見てみようかな?」
今回は有名ポイントを回るつもりは全く無かったので##の方に向かってみました。昨年道を間違えて少しだけ回ってみたことがあるのですが、ノコ♀1を見つけたのみだった一帯です。
「雰囲気的には悪くないと思うけどなぁ・・・。」
目に付く街灯ごとに減速して確認してみますが、黒いものの姿を見つけることはできず、結局ボーズで引き返すことになってしまいました。
(途中幾つか発見した「栗ポイント」では思った以上に成果はありましたが・・・。)
かなりの時間をかけて就寝場所に到着し、車中泊となりました。

9月18日−−−−−
暑くて目が覚めました。
このところ車中泊は寒いくらいのことが多かったため久しぶりの感覚です。
朝食と採り、帰路につきました。
「折角だから○○の様子も見てみようかな。」
林道に入り、ヤナギを見ていくものの、ここでも黒いヤツの姿はなかなか見つかりません。
「おっかしいなぁ・・・一番良いシーズンからそんなに遠くないと思うけど。」
採集が出来ても写真が撮れないと面白くないので、道路脇の良さそうなヤナギを車の中から見ていきますが、ざっと見る限りではヒメオオの姿を見つけることはできません。%%を過ぎてからやっと数頭のヒメオオの姿を見つけることができましたが、これも小さなものばかりで、結局マトモな写真の撮れそうな場所では見つけることができませんでした。
そのうち一頭は珍しくちょっと大きめの個体で、採集して計ってみると約51ミリでした。
「ん〜、イマイチ。でもこれでも今年の最大個体だなぁ・・・。」
「数も思ったほどは居ないみたいだし、この一頭だけ持ち帰っちゃお。」
結局確認できた個体はヒメオオ♂6♀1、アカアシ♂1♀2のみでした。

9月19日−−−−−
採集には出ませんでした。
天気予報は大外れで、エアコンが欲しいと思うくらい暑い一日でした。

9月20日−−−−−
今日も予報は大外れで、朝から暑いくらいでした。
「天気もそんなに悪くないし、近間でどっか行ってみよう。」
出る時間が遅かったため、日帰りで行って来れそうな場所は#と*くらいしか思いつきません。#周辺はこの連休中は大渋滞が予想されるため、これは事実上*に向かうしか無さそうです。
「まぁ行くだけ行ってみよう。」
連休の最終日であるにも関わらず道路は以外に混んでいて、思った以上の時間がかかりました。
林道に入り、程好い標高になった頃からルッキングを開始しますがここもなんだか今ひとつといった感じです。
何が「今ひとつ」なのかといえば・・・上手く表現できないのですが、木々の緑の感じがなんだかヘンなんです。
既に茶色く変色しているヤナギも多く、ハンノキ(?)なんかはほとんど葉が落ちてしまっているものが目につきます。昨年の同じ時期と比較して秋の雰囲気が強い気がして仕方ありません。
「今年って暑い割りに秋の深まりが異常に早いのかなぁ・・・雪の降るのが早くならないと良いのだけれど。」
「そういえば栗が採れるなんて去年は10月だったような・・・。」
「**のヤマブトウも既に真っ黒になっていたし、一体どーなってるの?」
首をかしげながらヤナギをチェックしていきますが、ヒメオオの姿はちっとも見つかりません。先週付いていたヤナギを見てみるとまだちゃんと付いていましたが、結局見つけられたヒメオオはこの♀1のみでそれ以外は全く成果はありませんでした。(実質的にボーズ!)
帰宅しようと戻りはじめた頃から天気は怪しくなり、土砂降りの雨になってしまいました。同時に前が良く見えないくらい濃いガスが出て、やっとのことで山を降りてみると、下界は雨の気配もありませんでした。
「そういえばあちこちに水溜りがあったけど・・・山の上だけ天気予報が当たっているじゃん。どこの天気予報出してるんだ?ヤフー天気予報ってば。」

今回は写真の添付はありません。
写真を撮りたいと思うような場面には一度も遭遇しなかったためです。
 


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