秋です。

【S井】


                        

【2004.9.10】

先週は結局採集活動ができなかったため、週の半ばくらいから採集依存症の禁断症状が出始めてしまいました。(そんなのあるの?)
街灯をひたすら探索する自分の姿が常に頭の中に浮かんできてしまうのです。
まあこれは禁断症状というより単なる願望だとは思いますが、一週間がひどく長く感じました。

今回のターゲットは、とにかく気が済むまで灯火採集をしてから、前回ほとんど見つけられなかった##のヒメオオの写真を撮り、フロンティアの焼肉を食べてくることです。多分焼肉は今年最後になると思われるので思い切り食べてこようと目論んでいました。

金曜に会社の建物を出た途端に採集モード突入です。
昼間雨が降ったせいか気温は低く、天気も予報では曇りでしたが夕方から風が出てきて、
「なんか雨になるっぽいけどな。」
と一抹の不安を抱きながら目的地に向かいます。
目的地が近くなるにつれて道路の濡れた部分が多くなり、どうもつい先ほどまで雨が降っていたようです。
めぼしい街灯を見ながら進みますが、集まっているのはこの時期に良く見かける大きな蛾ばかりで「黒いヤツ」の姿は見つかりません。
「こんなに蛾が飛んでいるのに何でだろう?」
不思議に思いながら次々に見ていくもののやはりクワガタの姿は見つからず、時間が経つにつれて蛾の数はどんどん増えていっているようです。
「うわ〜、キモチ悪い・・・。」
かなりの時間をかけて就寝場所までの灯火をチェックしてみましたが、「黒いヤツ」の姿は一頭も見つけられませんでした。
到着して気温を見てみると15℃と出ていました。
「寒すぎるのかなぁ・・・まぁいいや、寝よっと。」
「おやすみなさ〜い。」(だから誰に言ってるの?)

9月11日−−−−−
目が覚めて外を見てみるとまずまずの天気。
「ヒメオオいるかなぁ・・・。」
軽く朝食を摂り、林道方面に向かいました。
最も濃いと思われる林道は私の車では進入困難であることを前回確認しているためね、林道入り口までの国道沿いが採集場所となります。
手当たり次第にヤナギを見て行きますがどうもイマイチです。
ヤナギは既に黄色くなりかけているものもあり、秋が深まっていることを認めざるをえません。
逆光になってしまう場所も多くて探しにくい状態でしたが、なんとか数頭のヒメオオを見つけることができました。
そのうち一頭の♂は目の前でヤナギの樹皮をキズつけて食事をしている最中でした。


「う〜む・・・ヒメオオって♂も自分で樹液を確保するんだよねぇ。」
今までも何度かそれらしい光景を見ていますがこんなに近くでヤナギを齧っている姿を見るのは初めてかもしれません。
付けたばかりのキズが良く見えるように写真を撮りました。
行動を開始する時間が早かったため、一通り回ってみても時間が余ってしまいました。
「たまにはちょっと違う場所も行ってみようかな。」
一旦フロンティアを通り過ぎ、あてずっぽうで**方面に向かってみました。なんとなく○○という地名が良さそうな気がしたのです。
途中××でお土産を物色したりしながら向かってみると標高は思ったより低くて、私には採集できそうな場所を見つけることはできず、
空腹を覚えるようになったため引き返しました。
途中栗のイガらしきものが道路脇に落ちているのを見ていたので、
「虫はダメそうだからせめてクリでも拾ってこうっと。」
車を停めて降りてみると、案外簡単にクリが見つかります。面白くて暫く熱中してしまいました。
「ん?そうそう、焼肉食べに行かなきゃ。」
来た道をまっしぐらにフロンティアへと戻りました。


ここで美味しい焼肉と楽しい会話を堪能しているとたちまちのうちに時間が過ぎ灯下採集のできそうな感じになってきたため、灯下採集がてら帰宅することにしてフロンティアを出ました。
気温は18度。まだ完全に日が落ちきっていないうちからこの気温はちょっと厳しいかな?という感じでしたが、時間には余裕があるため、目につく街灯を片っ端からチェックしてみたのですが、結局見つけることができたのは極小ミヤマ♂1のみでした。

採集的には全くショボい結果になりましたが、くすぶっていた灯下採集の欲求はとりあえず満たすことができましたし、美味しい焼肉も食べることもできて、楽しい一日でした。

9月12日−−−−−
ちょっと早く目が覚めました。
天気はまずまずで、特に予定は無い・・・ということは?
「地元のヒメオオの写真も撮っちゃお〜っと。」(^^;)
というわけで暫く行っていなかった□□に向かいました。
ここに向かう途中には以前「あ〜さんのクワガタ採集記」にも登場した美味しいトウモロコシを売っている観光地(?)があります。
今年はこれを一度も食べていなかったので、これも是非押さえておきたいところです。毎年一度は食べているのですが、昨年は冷夏の影響かイマイチでした。
「今年は大丈夫でしょお〜、楽しみ〜。」
家を出るのが少し遅くなってしまったため街を抜ける時若干の渋滞があったものの概ね順調に到着し、目的のトウモロコシにありつきました。


「これこれ、やっぱここのトウモロコシは別格だね〜。」
あっという間に平らげ、林道に突入しました。
標高を上げ、昨年採集できたあたりからヤナギを見て行きますが、どうもイマイチの感じです。ヤナギの葉の色がなんとなく色褪せた感じに見えます。それに「黒いヤツ」の姿はさっぱり見つかりません。
とあるヤマブドウのツルの絡まったヤナギをチェックしようと車を降りた時、何だか見覚えのあるものが目に入りました。
「おお〜、これってサルナシじゃん。」


食べられるかなと思って手に取ってみましたが、実はまだ固くて食べるにはまだ早いようでした。
「ん〜、残念。多分次回着たときにはもう無いんだろうなぁ・・・。」
暫く進み、##に入ったあたりで数頭のヒメオオを発見し、写真を撮りましたが、小さめの個体で採集はしませんでした。


前回大きな岩がゴロゴロしていたあたりも全て撤去されていて、普通車でも難なく通行できるようになっていることが確認できたことが最大の収穫かもしれません。
「多分次回来るときはルリ狙いだよね。」
「数は少ないけどこの山のヒメオオの写真も撮れたし、充分でしょ。」

それにしても、今年は季節の進行が早くないですか?
昼間は結構暑いのに、夜の気温は妙に低いことが多いような気がします。
まさかまた異常に早く雪が降ったりするのではないかとちょっと心配しています。
 


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