ミヤマの写真・・・3

【S井】


                        

【2004.8.7】

と言う希望は相変わらずあるのですが、やはりこの時期といえばオニ。

春に材採で数頭の幼虫は採集していて、そのうち♂2♀9は無事羽化しているので目数を稼ぐのが目的であれば無理に採らなくても良いのですが自分的にはやはり灯下でも採集したいです。

期待を込めて会社から直接ポイントに直行です。

何度も行っているのであまり「遠い」という印象は無いのですが、やはりその道のりはなかなかのものです。(どーいう意味?^^;)

このところテンションが下がり気味の上に仕事帰りのせいか途中で徐々に疲れが出てきてしまいました。

「まぁいつものことかぁ・・・採集ができれば戻るでしょ。」

遠めに目的の街灯が見え始める頃には幾分テンションが戻り、オニへの期待はどんどん大きくなっていきます。

やっと目的の街灯に到着し、車を止めて降りようとすると、いきなり辺りが暗くなってしまいました。

 

〜中略〜

 

「ここでのオニ採集は今年はできないかもしれないなぁ・・・他行こ。」

とは行ってもこれといって他にアテがあるわけでは無いのですが、とりあえず山を下りながら採集のできそうなポイントを見ていきますが、今回もやはり虫は少なく、かろうじて小さなミヤマ♂とアカアシ♀を見ることができただけでした。

「時間的にはまだちょっと早いな。新規開拓なんて自分にはムリだけど今まで行ってみたことのない場所回ってみよう。」

地図を見て目を付けたのは##のあたりです。**からの帰り道でもあるし、温泉とかもあるようなので街灯もきっとあるだろうと思いとりあえず向かってみることにしました。

いつもなら左折してしまう国道を今回は真っ直ぐに進み温泉のある方向に左折してしばらく走っていきますがどうもイマイチの感じです。時折カブちんの轢死体が見つかるだけで、クワガタの姿は見つかりません。

温泉が近くなってきた頃、とある街灯でやっとノコ♂1とアカアシ♀1を見つけることができました。

「ノコとアカアシ・・・地元とあんまり変わらないな。ちょっと標高が低いのかな?普通はアカアシとくればミヤマなんじゃないんかい?」

でも今日初めて見るちょっと大きなクワガタです。

「もうちょっと回ってみよう。」

ということで目に付く街灯をチェックしていきますが、時間が悪いのかタイミングが悪いのかちっともクワガタの姿は見つかりませんでした。

「雰囲気的には悪くないと思うけどな。」(←勝手な妄想)

「仕方無い。あっちも回ってみるとするか。」

一旦戻り走りなれたルートを通ってポイントに到着して探索を開始しましたが、結局見つけることが出来たのはコクワ♂1と♀1のみ。

「結局今日はこれといって収穫は無かったな。」

どっと疲れが出てきてしまい、いつもの場所で就寝となりました。

 

8月7日−−−−−

目が覚めてみると異常な暑さでした。

汗だくです。

「この天気なら青空病院での治療ができるかな?」

(って暑いの苦手なんですけど・・・。^^;)

今度こそ樹液に吸汁するミヤマの写真を撮りたいものです。

林道に入り目に付くヤナギを見て行きますがやはりミヤマの姿はなかなか見つけることができません。

暫く続けていると、黒いヤツを見つけてしまいました。

写真を撮り採集してみるとヒメオオのペアでした。

この頃から天気は下り坂で日陰部分に居たため写真はブレまくりで全然ダメでしたが、今年初めて見るヒメオオのペアです。

その後もヤナギを調べながら進んでいきますがミヤマの姿は発見することはできませんでしたが、ちらほらとヒメオオやアカアシの姿を見つけることができました。

−−−−−−−−−−

場所的にはアカアシとヒメオオ以外はほとんど採集できない場所での採集ですからこの場所でこれらを採集しても全くの普通種でやっていること自体は自宅周辺でコクワやノコを採集するのと何ら変わりは無いのですが、涼しい場所で緑の中の黒いヤツを探して徘徊するのはやはり楽しいっ!

それにやはり彼らの最も絵になる姿はヤナギを齧っている姿だと思います。

採集して持ち帰っても長生きする種類なのであまり多くを採集しても飼育が大変になるだけですので最近は写真を撮ることだけに専念することが多くなりました。

−−−−−−−−−−

「自分ってホントにミヤマを探すのが下手だなぁ・・・。」

なんて思いながら走っていると、ついに雨になってしまいました。

「はぁ・・・。これで写真を撮ること自体困難になっちゃったかも。」

仕方なく車を止めて休んでいると雨は小降りになりました。

先週・先々週とアカアシが付いていたヤナギを見てみると、今回は1頭だけ黒いものが歩いていて、またアカアシなんだろうとは思いましたが写真を撮ってみるとなんだか足が黒いようにも見えます。

「ヒメオオ?でもあの木はアカアシしか撮れていない木だよね?」

などと考えながら採集してみると、やはりヒメオオの♂でした。

「ここは今年イチオシの場所かもしれない。」

「デカイやつが付いていてくれるのが楽しみかも。」

さらに林道を進んでみましたが、今回はミヤマの姿を見つけることはできませんでした。

「ダメかぁ・・・。」

雨は止んだものの、風とガスが出てきてしまい採集を終了しました。

 

8月8日−−−−−

朝起きてみると、なんだかダルくて採集という気分ではありませんでした。

テレビを見ながらボーッとしていたのですが、お昼近くになって携帯電話にあのIさんから++あたりに採集に向かうというメールが来ました。

外を見てみるといつのまにか夏の陽気になっていました。

Iさんとは昨年「ご一緒しましょう」とか言っていたものの結局一度も採集に行く機会が無く、情報をいただきっぱなしになっていましたし、昨日は天気が悪く写真がイマイチだったこともあって、今日も出撃です。(^^;)

Iさんの愛車を探して林道を進んで行くと、道路脇に見覚えのある4WDが停まっていました。

中を見ると誰も居ません。

「あれっ?何処に行っちゃったのかな?」

道沿いに歩いて探してみましたがIさんの姿は見えません。

暫く進んた頃後ろを振り返ってみるとIさんが手を振っていました。

「一体何処に居たんだろう?まさか藪こぎ?」

挨拶をして訊ねてみるとやはり藪に入っていたようです。

「すごい根性だぁ・・・。」

Iさんは既になかなかのサイズのヒメオオ♂を採集していて、

「どのヤナギで採集してきたんだろう?」

と思い辺りを見回してみましたが、私にはその木を確認することはできませんでした。

暫くその場で採集の話しで盛り上がっていましたが、

「採集もしましょうか。」

ということで私の車に荷物を積んでいただきもう一つの林道に向かいました。

いろいろな採集の話をしながらヤナギを見て行きますがなかなかクワガタの姿を見つけることはできませんでした。が、とあるヤナギでやっとヒメオオの♂がヤナギを齧る姿を見つけることができました。

写真を撮り採集し、さらに林道を進みます。今年になってアカアシが良く付いている木に寄ってみると、今日もアカアシのペアが2つほど付いてさらにその脇のヤナギにアカアシらしき姿が見えます。

写真を撮ってIさんが採集しているのを見ていたのですが、Iさんが

「そっちのヤツはヒメオオじゃないですか?」

と言うので良く見てみると確かにヒメオオのペアのようにも見えます。

でも同じ木にヒメオオとアカアシのペアが付いているのは見たことが無かったので今ひとつ確信が持てないでいましたが、Iさんが採集したものを見せてもらうとやはりヒメオオでした。

「ヒメオオとアカアシって同じ木に付いていることもあるんだぁ・・・。」

(↑今更こんなこと言ってるの自分だけなのかも。)

さらに林道を進み、登山道あたりの昨年は1頭も見つけることのできなかったヤナギでヒメオオのペアを採集し、この林道での採集は終了となりました。

数は多くは無いですが、この林道で一日に採集できる採集数としては悪くない数だと思います。Iさんも満足してくれたようでした。

 

今年は今までに実績のある木ではほとんど採集できていませんが、今まで実績の無かったヤナギで発見するパターンが多いですね。

従来のポイントはほとんど無視してもそこそこ採集できているのがとても不思議です。

ヒメオオに関してはまだちょっと時期が早いのかもしれませんが、今年もマイギネス(アカアシ47ミリ、ヒメオオ53ミリオーバー)を求めて林道通いが続きそうです。

来週は福島・・・・・・・・・・なのかな?


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