フキ採取のついでに・・・

【S井】


                        

【2004.4.29】

朝起きたら母親に

「今日はどこかに出掛けるかい?」

と聞かれました。

「特に予定は無いけど。」

と言ったら、

「##に行ってフキを採ってきなさい。」

とのことでした。

昨年この方面で採ってきた黄色いフキがとても美味しかったらしいので今年は自分で採りに行くつもりでいたものが、この連休中に休みがとれなくなってしまったため替わりにいかせようという魂胆です。

とは言っても自分も林道の開通日が気になって仕方なかったので二つ返事で引き受けました。

昨年この林道でルリ♀を採集しているのですが、♂が採れずとても心残りだったのです。今年は林道の開通と同時にルリ♂を求めて林道を徘徊するつもりでした。

家を出るのがちょっと遅かったので、ちょっと急いで山に向かいました。でもさすがにゴールデンウィーク・・・トロトロと走る県外の観光客に行く手を阻まれなかなか思うように走れません。

ゲートに到着してみると電光掲示板に「**方面に行けます」の文字を発見しました。

「これは行くしかないよね〜。」(^_^)v

道路脇の雪解けの部分に生えるフキを採りながらあたりを探索していきますが、さすがにまだ雪が多くて進入はキビシそうです。

とりあえず母親の用事を先に済ませてしまおうとどんどん採っていきますが、なかなか溜まっていきません。

思った以上に時間が過ぎてしまい、昨年ルリのマークを大量に見つけた場所に行き着いたのは1時を過ぎていました。

車を止め、斜面を登っていくとその材はそのままの姿でありました。

早速表面を削っていきますが、出てきたのは幼虫でした。

「この材はまだ早いのかなぁ・・・。」

他にも幾つか太い立ち枯れを見つけていましたのでそちらに移動して表面を見てみると、あるある・・・マークが。

乾燥してフワフワになった表面部分を斧で切り取っては手で崩していきますが、なかなか成虫は出てきません。でも食痕はあるようでしたので根気良く続けていると、キラッと光るものが出てきました。

ルリの♂です。

「ふぅ〜、やっと会えたね・・・2年ぶりだよ〜。」

さらに1♂を追加して2頭を採集しました。

でも今度は♀が出てこないんです。

どうも自分、あまりセンス無いのかもしれませんね。(T_T)

軟らかい部分を削っては崩し、削っては崩すというルーチンワークをしていたのですが、奥の方にルリとは異なる食痕も見えていました。

「何だろう?」

とりあえずルリは満足したので、今度はこちらの食痕の主を探して下へ下へと削っていくと・・・ん?

「何これ???」

ちょっと小さめの普通種の幼虫っぽいものが出てきました。

「これってオニ?まさかねぇ・・・。アカアシ?にしては小さいな。」

「数頭採集してみれば単に小さなアカアシの幼虫かどうかわかるかもしれない。」

と思い続けて削っていると、立て続けに数頭の同じような幼虫が出てきました。

「大体同じくらいのヤツばっかだなぁ・・・これじゃわかんないな。」

とりあえず持ち帰って飼育してみることにしました。

「オニだったら嬉しいなぁ・・・。でも幼虫は地元で一度も取れたこと無いからなぁ〜、コクワだったらちょっとガッカリだけど。」

やはり幼虫の同定がニガテってのはちょっと問題アリですね。(ToT)

結局採集できた成虫はルリ♂2のみでした。

でも昨年1頭も採集できなかったこの林道でのものです。

満足して山を降りました。

 

あ〜さん、今日はどうしてましたか?

まさか材割でオオクワとか出して無いですよね?(^^;)


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