【S井】
【2003.10.25】
宿題とは
「昨年採集後に落としてしまって以来一度も見ていない##のルリ♂を絶対に採る!」
だったんですけどね。
ここに通えるのは多分最後になるだろうと思いながら家を出ました。
長野は最近でも一番の冷え込み(だったような)で、まるで冬になってしまったような寒さでした。
「こんなんで行っても大丈夫なのか・・・?」
一抹の不安を覚えながらいつものルートで目的地に入りました。
早速良さげな材を探しながら車で流していきますが、前回見たもの以外にそうそうあるはずもありません。
前回最初に痕跡を発見した場所の近くに斜面に侵入しやすそうな場所があったので、ここに車を置いて斜面を上がってみると道路からは見えなかったのですが、なかなかの立ち枯れがあちこちにあります。
その中で目に付いた材(写真添付)に近寄ってみると、表面のあちこちに(・)のマークが見えます。早速慎重に叩いてみましたが、出てきたのは小さな幼虫だけでした。
「またかぁ・・・。」(T_T)
あたりの数本の立ち枯れを見てみましたが痕跡はあるものの幼虫さえも出てきませんでした。
先は長いためここで一旦道路に戻り、次の立ち枯れに期待することにしたのですが、その後これといったものが見付からないまま以前あ〜さんと材割をしたことのある××とかいうところでちょっと休憩。
ついでに前回とは逆の方面に入りちょっと探索してみることにしました。
入って間もなく落ちていた枝にコルリのマークを発見したのですが採集には至らずでした。ずんずん奥に入っていくと遊歩道からは随分離れた笹(?)のヤブの奥に数本の立ち枯れが見えます。以前なら絶対に近寄ろうとはしない場所でしたが、今年は初夏のタケノコ採集でヤブ漕ぎに若干免疫ができたため、思い切って入ってみることにしました。
近寄ってみると思ったほどではないものの数個の産卵痕があります。
ちょっと叩きにくい位置でしたが叩いてみるとルリのメスが出てきました。
「ふぅ・・・やっとボウズではなくなったよ。」
今回のお目当ては♂なのですが、残念ながらこの場所でも♂の成虫は出ませんでした。
その後数箇所で道路から奥まった場所に立ち枯れを発見しヤブ漕ぎをして近寄ってみましたが、どうもイマイチで特に得るものはありませんでした。
##に近づいた頃から日陰の道路脇には昨夜降ったと思われる雪が少しあったのですが、標高が上がるにつれて除々に量が増え、一部道路にもシャーベット状の雪のある場所が目につくようになってしまい、
「遅くなるとヤバイかも・・・あと一箇所見たら山を降りよう。」
と思い始めた頃大きな立ち枯れを発見し、ヤブを漕いでみたのですが発見は無く車に戻った時に近くの笹のヤブの中で「ガサッ」と音がしました。
「何だ?」
と思い暫くそちらの方を伺いながら耳を澄ませてみると、数箇所で何かの動物(人間?)が動いているのがわかりました。
「キノコ採りの人かな?」
とも思ったのですが、私の来た方向にはそれらしき車はありませんでした
し、既に薄暗くなってきた林道でキノコを採る人が居るとも考えにくい状況です。正体を写真に撮りたかったのですが、時々笹が揺れる音と細い枝を踏んだのか枝の折れる音が聞こえるだけで姿を見せてはくれませんでした・・・残念。
結局目的のルリの♂は採集できずに山を降りることになってしまい、悔しいのでココイチでチーズカレーを食べて帰宅しました。(^^)v
(500gは余程空腹でないと私にはちょっと無理です・・・)
どうやら宿題は来年に持ち越しとなってしまいそうですね。