とことんヒメオオ2

【S井】


                        

【2003.9.27】

唐突に休めることになったものの、先週のショボい結果からするとヒメオオは終わりかけているのもしれませんが…。

同じ場所に採集に行ってみることにしました。

この林道は××を境に雰囲気がガラっと変わる面白い林道なのですが、前回と前々回○○側でヒメオオが全く採集できなかったのがずっと心に引っかかっていたのです。

「同じ山続きなんだから××を越えると突然居なくなるってものヘンだな」

というわけで今回は○○側にウエイトを置いて採集してみようと思い家を出ました。目的地は××を越えたくらいから先なのですが、信○○から上がり、いい標高になってくるとガマンできずに早速探索を開始しました。(^^;)

でも今回はサッパリ「黒いもの」が見付かりません。

「やはりダメかぁ…終わっちゃったかな」

そう思いながらどんどん進んで行くと、前に3頭付いていた木の近くでやっと1頭のクワガタを発見し、高い位置にいたため5mを伸ばして採集モード突入です。

でもコイツ、ちっとも落ちてくれないんです。(T_T)

いろいろな角度から採集を試みますが、いくら網をゆすっても落ちません。

そのうち姿が見えなくなってしまいました。

「あれっ?落ちたようには見えなかったけど…。」

仕方なく5mを縮めてみると網の外側に張り付いてました。(ふぅ〜。)

その先これといった発見も無く××に到達し、ここからは本腰を入れて探索開始です。(とは言っても今までも充分マジだったんですけど…^^;)

ちょっと行った場所の道路脇にショボいヤナギがあったのですが、そこを通り過ぎようとした瞬間何か黒い影が見えた気がして車を止めました。

近づいてみると…ヒメオオ♂!

「やった〜!やっとこの山で○○産ヒメオオをゲットだぁ〜!」(^o^)v

小さなソイツはノソノソと見えにくい位置に移動してしまったため、カメラを置いて暫く待ってみようかなと思った時、カメラが地面に付きません。??何で?

よく足元を見てみると…そこは垂直に落ちていました。(ひぇ〜〜〜〜〜っ!)

「アブね〜!あやうく落ちちゃうとこだったよ。」

今だから呑気にこんなこと↑書いてますが、その時は一瞬冷たいものが体の中を通った感じがしました。ちょっと慎重になって探索再開です。

ちょっと進んでは止まり、またちょっと進んでは止まりを繰り返しているうちに道路脇に大きな倒木があるのを発見。タコ採り君を持ち出して今度は材割りモードです。

叩いていると「松茸の味お吸い物」の香りがたちこめてきます。

「ん〜〜〜、久しぶりかも〜。」

ほどなく1頭の小さなクワガタの幼虫が出てきました。

「何だろ?」(ちっとも上達しないヤツ>オイラ)

これは持ち帰ることにしました。

かなり時間をかけて材割りをしたのですが、発見はこの1頭のみでした。

標高は約1300m。

「標高は下がり始めてるけど、800mくらいまではヒメオオが採れるハズだからそのあたりまでは探索してみよう」

と思い更に進んで行くと、一瞬黒い影が…。またまた車を降りてみると中型のヒメオオの♂が枝を齧っています。これは楽勝で採集できました。採集後車に戻ろうとした時、何故か足元にアカアシ♀がいました。

「何時?何処から来たんだろう?さっきまで居なかったと思うケド…。」

これも採集し、先に進もうとして車を動かし始めた時、道路脇に太い材が見えました。

車を降り近づいて行くとその材の横にヤナギの木があり、ヒメオオの♂が枝を齧っているのが見えます。さらにその上の枝に♀が2頭付いていました。2頭は採集できましたが、♀のうち1頭は落としてしまいました。

採集できた2頭のうち1頭の♂は52ミリ。(惜しい!)でも今年採集したヒメオオの中では最大の個体です。調子に乗ってさらに進むと、今度は道路脇の斜面に小さな黒い影を発見!近づいてみると小さなヒメオオのペアです。さらにその横の枝に♂が枝を齧っていて、その横の木に別の小さな黒いものが…。

「どうやったら全部採集できるんだろう?」

急な斜面のヤナギで回りは別の木で囲まれたようになっていて、網を近づけるだけでどこかの枝に当たってしまい、落としてしまいそうです。

仕方なく少し離れた場所から細い木に捕まりながら近づいて採集を試みましたが、発見した4頭のうち採集できたのは2頭のみでした。

「あ〜さんのパラダイスとはレベルが違うけど、ここはこの山のヒメオオのパラダイスなのかもしれないなぁ…。」

なんて思いながらさらに進んでみましたが、既に薄暗くなってきてしまい、採集は困難になってきてしまいました。

「そろそろ戻った方がいいかな?標高も900m切ったし。」

と思い始めた時、ヤナギにコブが見えました。よく見てみると♀のクワガタのようです。

5mを伸ばして軽く振動を与えると網の中にポロッと落ちました。

「ん?なんかめずらしく素直に落ちてくれたなぁ…。」

と思いながら網を覗いてみると、それはアカアシの♂でした。(^^;)

ここで採集は終了。写真を採って今回採れたヒメオオの最大と最小の♂とアカアシを残して、あとは採集した場所にリリースしながら林道を戻りました。

 

なんと思惑どおりの展開になってしまいました。

今まで○○産のヒメオオは**でしか採集したことがなかったのですが、別の山のヒメオオをやっと採集できました。(^o^)v

××近辺ではなく、明らかに△△と言える場所での採集が叶ったことがとてもウレシイです〜。

 

不思議です。■■側のヒメオオは今回も幅の広い楕円形の葉のヤナギでしか採集できません(細長い葉と楕円形の葉のヤナギの比率は半々なのですけれど…というか

何かわからない木にもついていたりする。)でしたが、○○側のヒメオオは細長い葉のヤナギに付いていることが圧倒的に多いのです。

発生木の位置とか植生とかが関係しているのでしょうけれど…。


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