3/7報告

【凹作】


【2005年03月5-6日】

木曜日、午後の藪睨み場(社内標準和名:喫煙スペース(標準和名:階段の踊り場))。
元・海岸人名救助隊(標準和名:ライフセーバー)のUXちゃんと話し込んでいた、元・蹴球部の凹です。

「そうそう、試合終わったときなんか、平気で水着の交換しちゃうもん」
お互いの健闘を称え合い、記念の意味でユニフォーム交換をするのは、サッカーでもよくあることです。

「相手の汗でベチョベチョなのにさ、ああいう時ってゼンゼン気持ち悪いとも思わないから不思議だよね」
オサガリとして使いたくない物の話をしているうちに、デリケートな物でもシチュエーション次第では気にならない時もあるという、
人間の微妙で不思議な心理について語っていた二人です。

話の発端は、営業マンのオサガリのデジカメを、凹が総務から貸与してもらった事。
デジカメ本体の機能さえマトモならば、中古だろうがどんなに使い古しだろうが、
ゼンゼン気にしない凹なので、社内でも前例のないコノ措置は、とてもラッキーだったのです。
デジカメですからね… これはデジカメの話ですから…


木曜日に新しく手に入れた本来社用であるデジカメを携えた凹。
土曜朝8時の山に向かったのであります。

チョイノリくんには待機してもらった採るゾ!モードの採行。
かねてから狙っていた一帯を抱える山の麓に車をつけます。

入山口辺りは保護区指定地帯。
ゆえに、ここではまだまだ探索モードです。

雑木の急斜面。
滑落したらかなりヤバイことになりそうな道無きエリアを、30分ほどかけて下っていきます。

保護区の中心を成す沼の端。
「…」。やはり、予想通り。
点在する朽木には、所々に材割の跡がありました。

この沼に寄り道をした目的は2点。
沼自体を見てみたかった事と、その周辺に材割り跡があるかどうかを確かめたかった事です。

といっても、保護区違反がどうのとか、そういったこととは無関係。
保護区まで材割り跡が溢れ出てくる程に人的プレッシャーが高いのであれば、
区外での攻め方を練り直そうという作戦だったのであります。

アーバンショボクワモードの時には、他者の材割り跡があっても全く嫌な気がしない。
それどころか、むしろ、『叩かれた後の材から出してこそ』という面白味の採集を狙ったりするのです。

しかし、採るゾ!モードの時には正反対。
自分の持ち物(朽木)でもないのに、「他者に自分の採る確率を減らされた〜、ガックシ〜」みたいに思ってみたり、
他者の材割り跡の入った朽倒木が、何やら他人のオフルのようにも感じてしまったりする凹なのです(笑


露出した岩肌にへばりつく残雪。
整備された散策路からは最も離れる形となる北側斜面越えを選択し、保護区外を目指した凹であります。

採るゾ!モードで約2時間。
南西に向いた斜面の朽木から割り出したのは、ダンゴ虫と同居中のコ♀さんでありました。



新しく手に入れたオフルのデジカメで、はい↑パシャリ。

結果は、コ♂♀を各2匹ずつと、コだろう幼虫を少々。
アーバンクワモードだろうが採るゾ!モードだろうが、てんで成果に代わり映えのない凹でありました(爆


採集後の午後。
家族と共に車でジュニアーズの小学校の脇を通りかかりまして…



↑電波計画??
謎の赤矢印を掲げたオッちゃんが、電信柱の横で何やら作業中です。
電波計画の撮影時の練習でありましょうか?謎です。


翌、日曜日。
暖かいコーヒーを魔法瓶に入れて…
オヤツ(但し、一人100円くらい迄)を仕込んだ、凹隊長と隊員達であります。

無論、バナナは100円のカウント外。
でも、そういうヤヤコシイ内規は、隊員達に伝達しない隊長なのであります。

隊員達も訪れたことのある散策路。
しかし、今日の目的は、その先に横たわる広大な道無き道エリアの探検なのであります。




が、ソノ前に。頂上付近の広場の脇。
誰かの朽木割りの跡を発見したので、真似して近くに転がっていた材を叩いてみたのです。

んん? っん〜〜〜〜〜〜?
結構デッカイ幼虫(コだろうけど)が、イキナリ現れてくれたのでありました〜(笑顔

コイツも新しく手に入れた中古デジカメでパシャリ。
接写モードがついているので、以前の凹採集記では、なかなかお目にかかれなかったような、割とまともなアップの構図で御座います。

さてさて、探検本番。
広場を右に折れ、道無き斜面を下る探検隊であります。

ふぃ〜。
数十分後、やっと少し開けた場所を発見です。

「コーヒーと菓子でもヤッてくれたまえ」
隊員達の労を労い、自分の労務中にも関わらず、彼らには休息を促す隊長であります。
「どうせ労務って、虫採りのことだろ?」なぞという、的確な突っ込みには、
隊長は尻尾を巻いて逃げ出す覚悟はできているので、その手の疑問は一切口に出されなきよう、お願いしたい所存である。

デロレン様登場。
そして、なお、死して屍(しかばね)、拾う者なし なシデムシ様のご遺体も登場。
なかなか、思うように労務の進まない隊長である。

そのうちに、ビーチクパーチクと喧嘩を始めた隊員達。
あ〜、もう。 ゼンゼン労務に集中できないではないか!

「ヒ”ョぇぇぇ〜ン、ヒ”ョぇぇぇ〜ン」
遂には、弩級な大声で泣き叫び始めた隊員(妹)である。

「なにやってんだぉ〜?(怒 」
聞けば、コーヒーを飲もうとした刹那の隊員(兄)が、花粉様に鼻から切り込まれたとのこと。
そして、その弾みで、口腔内在中飲用予定物を隊員(妹)の脚部に吐瀉したらしい。
それに溜飲の下らない隊員(妹)は、相手の悪行三昧を世に知らしめるべく、阿鼻叫喚の叫びをあげていたのだ。

森のただ中。
説教を2頭放虫である。

こんな些細な事でも撤退を余儀なくされてしまう。
うむ、探検隊の統率とは、本当に難しいものである。

広場へ向けて逆戻り。
結果、これ↓が、深い森においての労務の全結果(デロレンとシデムシ)となったのである(トホホのホのホのプンスカぷん



画像中、左下↑。 椅子の上に、うなだれる隊員(妹)の映りこんでいるのが、あなたにも御判りいただけるであろうか?


散々な探検からほうほうの体で逃げ帰ってきた一行。
カミサンもピックアップして、採集車の磨り減ったタイヤ交換をしてきたのでありました。

ん?そうであります。
採集車を初めとする採集グッズ類のなかでも、イチニを争う重要品であるデジカメGet秘話に関して、
駄乱駄乱と愚痴を展開するのを忘れておりました。
ので、この秘話はP.S.として加えておこうと思う凹であります。


=結果=
コ♂♀各2匹 / コだろう幼虫を数匹と数頭 / デロレンやらシデムシの死骸やら


P.S.
木曜日、朝の藪睨み場(社内標準和名:喫煙スペース(標準和名:階段の踊り場))。
壊れたデジカメを、掌に包んでいた凹であります。

ウルトラソフトフォーカス(Full time)機能搭載のコイツが生み出した映像の数々は、
奇ッ怪難解で話の見え難い凹採記本文とは正に冥コンビだったのに…

会社からの里子であり、籍も向こうのままだったコイツ。
とはいえ、本当に我が子同然と思って預かり可愛がってきた携帯電話機能付きデジカメだったのに。

『壊れてしまった場合なら、1万円〜2万円内の好きな機種を申請すれば、会社から無償貸与してもらえますよ』
一つ年上の仲の良い総務部員からこの内規について、既に昨日、確認していた筈の凹だったのです。

今日にはお別れとなるであろうコノ子を見つめ、名残惜しい感慨に耽っていたのであります。


そこに現れた総務部長様。
偶々現れた彼とはいえ、普段から懇意にしてもらっている凹でもありますから、一応、コトの次第を告げておかねばなりません。

「液晶表示が死んじゃったんです〜」
大人な凹が大人な総務部長に向けて発した言葉であるから、これは、「こんど新しいヤツを申請しますんで、貸与の程、ヨロシクです〜」という意味である。

「おっ、グッドタイミングだね〜(喜々」
大人な総務部長がこういう言い方をした時、喜び勇む大人なんて居やしない。

「?…」、「…」、「…」、「…」、「…!」
危ない!
不穏な臭いを嗅ぎとりつつも、いつもと変わらぬ社内用笑顔でヒョイヒョイと彼の後ろに着いて行かざるを得ない凹なのでした。


総務部のフロア。
これまた偶々現れたのは、先々週、ホテルの一室で同席させてもらった社長秘書様であります。

「やっぱりインドとメキシコでも使いたいって王サンが…」
どうやら、王サンの使っているケータイを、ワールドワイドなロケーションに強い通信会社の物と買い換えるべく、総務部員と相談中のようだ。

「良い出物あるよ〜 ウッヒッヒッ」
と、割っては入らない総務部長様である。

そりゃ、そうだ。
お薦めの逸品を押付けるより、天上人様には、自由に好きな新品ケータイを選んで貰っといた方が、大人な社会人としては無難で当たり前な行動なのだから。

で、凹の手元に視線を戻す。
とっても親切な総務部長様が並べたててくれた沢山のお薦めの一品達である。

ズラリと揃ったデジカメ(電話機能付き)群。
どれもこれも、明日にも処分される予定であろう余剰品…退職した営業マン達が残していったオ・フ・ル…だ!(トホッ

1万円也な2メガピクセル画質(ピッカリフラッシュ付き)製品の店頭在庫確認まで、早々に済ましていた凹だったのに…
まぁ、電脳小間使いとして、常に営業マン達の礎なる地位を仰せつかってきたという、会社への積年の恩もあるわけですしね(怒
だから、そういう個人趣味的でとっても仔細な未練は、心の中に流れる涙でジャブンジャブンと洗い流したのございます(怒涙
で、社内用笑顔なソソとした立ち振る舞いの下、予定画素数半減(豆行灯付き)なデジカメ(電話付き)を掴み取り、暗くない笑顔をしてみせた凹でありました(哀

あぁ、でも、それにしても助かったのであります。
今回、好むと好まざるとに関わらず会社側からの貸与となったブツが、デジカメ(電話付)だったから本当に助かったのであります。
シーツとかパンツとかケータイのように、他人の氣が べっっっっったりと直に滲み付いたり、デリケートな肌合いの染み込みがどうしたとかいった性質のもんでもなし、
箸やマスクやケータイのように、他人の頬に差す言霊の移り香に惑わされてしまうといったもんでもなし。
本当にデジカメで良かった良かった(弩怒

指先で手繰るだけの機器である。
だから、別にチョコッとくらい他人の指紋が残っていようが、それは本当に気にもならないし、採集にもなんの差し支えもない事なのだ。

…なんて、こういう風に思っているオヤジ世代の凹。
他人の愛用したデジカメなんか気持ち悪くって貰えないと主張する昨今の潔癖症なOLさん達から吊し上げられそうであります(笑

まぁ、我々の世代と若者達との間のジェネレーションギャップとして、サラリと流していただきたいと考える凹なのである。
のですが、これがもし、現代人のお守りなぞとも揶揄されるケータイ…直肌身離さずな氣の篭り易い器機…だったりしたらですね。
それはもう、誰でもが気持ち悪さを…  ねぇ?
他人のお守りを再利用するなんて… それはチョッとオヤジ世代にだって無理がある(弩涙

確かにコヤツは、営業マンが顧客に絞られた末に出した脂汗や、バジェットに追われた結果生じた青色吐息を受け止め続けてきた使い古しではある。
が、しかし、決してコヤツはオサガリケータイなんかではないのだ!
これは誰がなんと言おうと、絶対に、会社が「採集記用にでも使ってくれよ」と、
優しく気遣って貸与してくれたデジカメ(但し、偶々、ケータイとしての使用も可なタイプ)なのだ!

『気合と根性でそう思い込むことに成功した』と、思い込もうとしていた木曜日の凹でありました(昇天

さてさて、社内でオサガリケータイをあてがわれたのはナゼか凹一人であるということも、多少は問題アリかとも思う訳ですが、
そんなことよりも、そもそも、会社から貸与されるケータイのデジカメ機能を使って採集記用画像を作り続ける人の方がよっぽど問題であり、
さらには、『「採集記用グッズ」採集記』のような愚にもつかない代物の為に78行も使ってしまった事の方が更に輪をかけて大問題な訳でありますので、
そろそろ本顛末記も、この辺にて〆とさせていただくのでございます。


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