2/19〜20報告

【凹作】


かろうじてクワガタ情報と呼べるものは★〜☆の間に記載されております。
マットウである虫な皆々様は、何卒、★印まで縦スクロールしていただけますようお願い申し上げます。


【2005年02月19-20日】
「凹作さぁ〜ん、お電話入ってますよ〜」
クラーク様の声が、藪睨み場(標準和名:喫煙スペースとなっている階段の踊り場)に響いたのです。

しぶしぶと席に戻り、受話器を上げる。
と、その直前、妙な局番をディスプレイ上に視認してしまった凹 舳作であります。

1。
むむむ?なのであります。

「Eve(仮称)です〜」
はうっ…
ほえん?ほえあー?ほわっと?ほわい?Eveちゃーん?
国番号1番と表示されたテレフォンライン越しに聞こえるソノ声は、既に下のフロアに戻ってきてるものとばかり思っていたEveちゃんなのですかー?
本日金曜までに、君が沢山の資料を僕に手渡してくれる手筈じゃなかったのですかー?(焦涙
月曜必達でソレを整えあげないとカナリやばい事になってしまうコノ私にどうしろとー?(焦涙



土曜日、凹自宅。
むずかるオツムをなだめすかしつつ、ヂャキ邪気と効率悪く仕事を進めていた凹に、Eveちゃんから再び電話が入ったのです。

E:「王様(標準社内和名:US本社の大社長様/社内では実際に王様と発語されているのだが、もちろん凹様のことではない)のオーダー、クリアですかぁ〜?」
凹:「はっ? 何のこと?」

ガーン!
数日前には凹に伝わる筈だった王様からの追加オーダー。
これも月曜必達のソレの一部に組み込まれるべきモノなのであります。

Eveちゃん起因によるコミュニケーションエラーの確率は?
いやいや、過去のデータからひもといても、それは、凹がオオクワをゲットする確率よりも更に低いことは明白だ。

「伝達不行き届き」と書いて、「チャメシゴト」とか「アタリマエ」とかと読ませるのが凹の部署である。
凹の部署界隈と一緒に仕事をする上でのコツをEveちゃんに教えてあげてから、慣れた素振りの二つ返事にて、王様からのこの追加オーダーを快諾した凹であります。

E:「打ち合わせがてら食事でもしたいって(王様が)言ってたみたいですけど… 日曜夜で赤プリの…」
凹:「へっ? Eveちゃんと俺と王様で?」

ワタシャEveちゃんみたいに優秀で堂々とした社員でもないし、
まして、アンタのようにファーストネーム呼び捨てで王様と呼び合うみたいな豪儀な性格でもないんですってば〜!

どんなに雰囲気の良いレストランのどんなに高級なディナーであっても、味がしなけりゃ意味が無い。
いやいや、味が判らないってだけならまだしも、王様の威厳に押しつぶされんとする小心者ショボリーマン・凹の舌の前には、
どんな旨味もBitter&Cold_sweatテイストへと置換されてしまうのだ。

だもんで、このサジェスションについては、Eveちゃんに大人な嘘をついておいてもらうことにして、なんとか難を逃れた凹であります。

と、こんな訳で、ただでさえタイトなスケジューリングであった日曜昼過ぎまでの時間帯を、王様のオーダーの為にカナリ費やしてしまった凹でありました。



日曜日・夜、ホテルの一室。
プロジェクト遂行に不可欠なデータを握るスタッフの到着を待つ。

過日、Japanサイドの社長とともに渡米し、US本社社長達との打ち合わせを終えてきたスタッフ。
今頃はまだ、日本に招聘し返したUS本社社長と共に、階下で会食の只中であろう。

ノートパソコンの遅々としたキー音が、プロジェクトの下準備の停滞を告げていた。

データが欲しい。
手詰まりの視線で、地上30階の窓を見透かす。

東京の夜景に休日はないのだろうか?
日曜の夜、ジョブに手を塗れさせていた男が、眼下の街に重ね合わせた同情のフォーカス。

特異点。
曜日を問わず夜の静けさを守る一角に目が留まる。

ネオンの絨毯に空いた暗い穴。
東京アーバンなビジネスマンにとっては、地下鉄の均一なメッシュ構造を阻害するだけの、無駄に大きなミカド的プレイス。
皇居であります。
アーバンクワ者にとっては、いつかは、日本国民生命を賭してでも突入してみたいと思わせる、都会の中の大きな緑地帯なのであります嘘です。

なんぞと、虫的空想に駆られ始めた貧乏暇無しリーマンの凹は、さっき仕出かしてきたクワ採りを思いだしてみたりするのです。
あれは、私が仕事で忙しかったのに、無理矢理クワ採りに行ってしまった日曜日の午後のことでした。(←TV・本当にあった怖い話風でT)



あれは、私が仕事で忙しかったのに、無理矢理クワ採りに行ってしまった日曜日の午後のことでした。(←TV・本当にあった怖い話風でU)
午前のドタバタを回顧しつつムシ採りに出発した私でしたが、
本当はまだそれを懐古してる場合なんかじゃない仕事未完のドタバタ状態だったのです。
不思議といまだに解雇されない駄洒落だけがとりえな駄目リーマンの私は、
ドとタの間にだって微妙なスペースが存在していると思い込むことにして、バとタの間に無理繰り設置したショボい新時空へと乗り込んでしまったのです。

向かったのは… … …んんん。これは遺憾。

忙しさに かまけていたツケ。
先のウィークデイにおいて、『恒例の通勤電車内クワ採り大妄想大会』を怠けてたもんだから、
イツドコデダレトナニヲナンノタメニドノヨウニシテ採るのかを全く考えていなかったのです。

ショボクワ人にとってこれは致命傷。
ショボクワ採行は、大妄想大会までをも含めて始めて成り立つのでありまして、
通勤電車内から既にスタートをきっていないことには、ニッチモサッチモどうにもブルドック(←オヤジ系死語)なのであります。

生存に必要最低限の大きさな動物達の脳みそ。
それに比するに、無駄に大きい人間の脳みそ。
ご近所なショボクワ採行なればこそ、この脳みその無駄なスペースをフル活用しとかないことには、ただの散歩になっちまうのでありまする。

差し迫った選択。
御近所スーパークワガタ(凹採記03/05/26他ご参照)を越える新たなるアーバンクワポイント開拓に向け、
より墓穴を深めるべく更なるアヤカシの凹道をヒタ走るのか?
それとも、今期ゲット4目メとなる種を目指し、正のベクトルへと邁進するのか?
折衷案の選択は、単なる散歩の選択と同意義となる、凹の御近所界隈であります。

凹の選んだ方向は…
とりあえず、近所の林を徘徊しながら考えてみよう。でありました。



トントン!
「凹作さぁ〜ん」
凹 舳作の幸せなクワ回想時間を打ち破り、日曜夜の時空にひっぱり戻してくれやがったのは、資料をかっぱいできてくれたEveちゃんでありました〜。
ん? 社長秘書殿もご一緒っすか。

世界をフィールドに切れの良い仕事をする頭の良い女性、Eve。
そして、Japanサイドの社長をアシストし、数ヶ国とのリンケージもそつなくこなす社長秘書。
二人を交え、プロジェクト準備の大詰めが行われているシティホテルの一室。

かっちょぇぇぇ〜。 もンの凄くかっちょぇぇぇ〜。
これで、このエクセレントな女性達と相対しているのが、さっきまで近所の林を徘徊していたショボクワオヤジ・凹みたいなヤツじゃなかったら…
う〜ん、もしそうだったら、無茶無茶かっちょぇぇシチュエーションじゃぁござんせんか。
でも、余計なヤツ…ショボリーマン・凹…の存在が、せっかくのこんな超かっちょぇぇシチュエーションや雰囲気を全て台無しにしているので御座います〜。
だから、次からは凹抜きでこういうシチュエーションを体験をしてみたいと思う凹なのであります…  ん?


二人との打ち合わせも終わり、ホテルから徒歩xx分の自社オフィスへと歩みを進める凹であります。
なにせ凹は、
【『「このプロジェクトに関わる縁の下の力持ち」を陰で支える人達』をフォローするスタッフ陣】の中にあって
電脳小間使いをさせてもらっている身であります。
言うなれば、リーマンの単なる駒の一つである電脳系企業、あっ、いやいや反対でごじゃります。
企業の単なる駒の一人である電脳系リーマンなのであります。
だから、データさえ貰ったら、あとは少しでも環境の整った自分の机の上で出来るだけ迅速に仕事をこなす努力をしなくっちゃあなんねーってのが筋なのであります。
王様や王サン(標準社内和名:(日本側の)社長/社内では実際に王サンと発語されているが、もちろんこれも凹さんのことではない)達もそこに泊まるから、
凹もそこに泊めとけば何かと便利だろうし、次の日に行われるプロジェクトの会場でもあるから凹も楽だろうとの会社側の思惑で偶々こうなっただけの話。
「高級ホテルの一室で優雅なワーク」なんてぇ身分ではじぇんじぇんなかったりする凹で御座います。

な訳で…
誰もいない日曜深夜の社内。
怖いのであります。

怖いけど仕方なく作業を進める。
して、どうにかアトはノートPC上でやってもさほど効率の落ちないジョブだけとなりまして…

「恐怖はミンナで分かち合うもの」と、小説・リングに書かれていたような気が致しましたので、
とりあえず、メール経由で あ〜さんへコッチのアトモスファを送りつけてみたり、ちゃんさんの所へ凹オフィスの静寂をナスリ付けてみたり…
クワガタなお二人に向けて、クワガタじゃない香りをネットワーク経由で吹き込んでから、ノートPCを抱えてホテルの小部屋へと向かったのでありました。


深夜の麹町界隈。とぼとぼ歩くホテルへの道程。
この日・日曜日の午後に仕出かした散歩マガイ採行の言い訳行作成に、思いを巡らす凹でありました。



確かに、アノ散歩の最中、凹はこれからどういうベクトルの採集に向かうべきかと、思案を重ねてはいたのだ。

色々と考えながら…
凹心:「生きていくため、無駄の無い合理的な振る舞いを行う動物達の脳みそには、アソビを司る部分が殆ど無い」
凹心:「リストラされないように、無駄の無い合理的な仕事をしてまっせとアピールする凹的サラリーマン達だけど、本当は脳みその中に結構アソビの領域を持っている」
…とりあえず、林を徘徊していたのだ。

偶に見かける朽木を…
凹心:「”何にもしない” を自然に選択できるのが、動物の無駄の無い脳みそ」
凹心:「しかるべき時にちゃんと”何もしない”を出来る人間が何人いるのだろうか?」
…なんとなくチョッと砕いてみたりして。

駄乱打乱と数本の朽木にチョッとずつ手をだしては…
凹心:「より合理的に、より効率良く… 、か。」
…無駄に時間を費やして。

あぁぁなんか幼虫が出てきたなぁ…
凹心:「”どうやったら採れるか”を考えるのはとっても楽しい」
凹心:「”どうやったら採り難くなるか”を考え出すのはもっと楽しい」
…じゃぁ、またもう少し歩いてみましょうかねぃ。

あぁぁ、なんかゼンゼン方向性が見えてこないし…
凹心:「無駄に大きい頭の片隅に、無駄な拘りを蔓延らせたりしてね」
凹心:「拘りに縛られた非合理的手法によってもたらされたチンケな1頭は、効率良くゲットした豪華な数百匹より嬉しかったりもするよなぁ」
…ところで、今、何時? というか、仕事の方、大丈夫?

あぁぁ、なんか時計見るのすら面倒だから…
凹心:「動物やサラリーマンってのは、胃袋や会社の命(めい)により行動の目的が規定されているんだからね。しょうがないんだよね」
凹心:「目的に適った夫々時々の目標を、効率良く達成していくってのは、現代人の誰もが慣れ親しんでいる手法なんだよなぁ」
…もうちょっとだけね。

★と、ウダウダしながらも、更にコクワ幼虫が数匹出てきてしまふ。☆
はぁぁ〜、やっぱりオオクワを目指すようなチャンとした人達とは次元が違いすぎるぅ〜。駄目だコリャ(笑
そうそう、普通はね、ハングリーとかストイックとかはね、ある程度の土俵に立った人が目指すモンなんだよ > 凹

って、今何時?
ぬぉぉぉぉぉ〜。やばいのでありますぅ〜。

方向性もゲットできず、かといって何かこれといったクワガタもゲットできず。
ショボクワ採行的には、ぼ〜ず以下の結果を携えて、自宅へとダッシュした凹でありました。



………「なんて書けばチョッとは言い訳になるかしらん?」

思いは巡れどオツムは巡らず。
眠らない街に建つ麹町中学校前を過ぎた辺り。
採集の方向性はおろか、言い訳行の纏めすら上手に出来なかった貧乏暇無しリーマン・凹の夜が、寂し〜く更けていったのでありました。



翌日。
珍しく真剣に仕事をして、リーマンに株を上げてもらった電脳系会社、あっ、いや反対だ。
珍しく真剣に仕事をして、会社内の株を上げた電脳系リーマン・凹。 
・・・のようにも見える図でありますが???


実はもちろん、何かと妄想中…ショボクワ採行の準備中…な使いッぱ氏の図。であります。


=結果=
コクワ幼虫を少々(但し、ぼ〜ず以下の結果(凹基準)。であります)

P.S.
画像中、電脳系使いッぱ氏の奥に座るのは、全国営業本部長付な大技連発系美人アシスタント(凹採記03/07/10ご参照)の後任者。
海外留学の為、惜しまれつつも既に退社してしまった大技女史であったが、後任への技術伝承は為されなかったようである。


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