2/11〜13報告

【凹作】


【2005年02月11-13日】
「パ"パ"〜"、た"す"け"て"〜」
ジュニア(妹)の叫び声が響き渡った、三連休最初の朝でありました。

連続濁点音声の発生源である洗面所に顔を出した凹。
「ははっ、なんだよ、ただのカメムシじゃん」

カメムシを掴みかねているジュニア(妹)。
クワガタの幼虫は平気で鷲掴みなくせに、蝶やカメムシは苦手という、変な子であります。

どれどれ。
なんて言って、代わりに摘んであげるほど凹は優しくはありませぬ。

携帯虫ケース(標準和名:釘入れ)を彼女に手渡し、これを使った処理を促す凹。
びくびくと、カメムシをケースに追いやり、自分の手で、洗面台脇の窓外へと追い出しに成功したジュニア(妹)でありました。




11時をチョイと回った頃合。
玄関先の小山の端を見上げれば、真冬の空に割って入った、暖かいお昼の日差しでございます。

ご近所新規開拓へイザ出発!
と、愛機チョイノリくんに乗る服装へと着替えていたら…

「連れてってよ〜」
ジュニア(妹)であります。

ん〜ん、そうですな。
せっかく自主的に手をあげたのでありますから、ここは一緒に行かない手はないのです。

ドタバタっと、慌てて身支度を整えるジュニア… (兄)。
何ですと? 兄?ですと? 妹の参加を聞き、『自動的に自分も参加』と、自主的に(というか勝手に)判断を下した訳でありますね(笑

ジュニアーズ帯同とあれば、あんまり変なところには行かれない。
という訳で、新規開拓から一転、ご近所ポイント探検隊モードの採集行となってしまったのであります。

先週見つけて残しておいたノコギリ幼虫ポイントが、タイミング的にはおあつらえ向き。だが…
んんん、あそこは、隊員(兄)にはちょうど面白い程度の山アリ谷アリ度合いなれど、隊員(妹)には、ちょいと斜度がキツ過ぎるのであります。

どうする? 隊員(妹)とて、いつまでも幼児じゃあるまい。
かといって、やはり女の子であるには違いないのだ。
ん〜ん。 どうにかなるべ!
さんざんポイント選定に迷ったあげく、先週やった場所に狙いを定めた凹隊長でありました。


さて、「車で行くこと何分」と書くほどのこともない距離を走りぬけ、探検隊の車が止まる。
さっそく目指すポイントに向け、林の中へとエントリー。であります。

隊員(妹)の前に、いきなり立ちふさがったのは、ズリズリの枯落葉斜面。
下に行くほど斜度が緩やかになっているので、それほど危険な場所ではない。
しかして、そのまま滑り落ちていくと、15m以上は高度をロスしてしまうという、やっかいな場所なのであります。

「キ"ャー!」 案の上、ズリンと転げる隊員(妹)。
ズルズルズルと、底なし沼状態にて、ジリ貧に高度を失っています。

ビビる隊員(妹)、かろうじて細い木に手を掛けて、右肩下がりを一旦ポーズする事に成功。
隊員(兄)の冷静なアシストに助けられ、何とか事なきを得たようでありました。




9メートルほど横移動するのに3分以上の時間を費やす。
コケては登り、ズリ落ちてはまた登り。
総蛇行移動距離にしたら、18メートルは費やしていたのでありましょう。

万難に耐え、ついに立ち枯れのあるエリアに到達!
かと思ったら、
ヒーヒーと笑いながら凹に追いついてきた隊員達でありますからに、万難どころか、『探検』としてはカナリ楽しそうに到着。でありました。

この日掘った朽ちた根っ子の場所も、結構な斜面。
滑落しそうな己が身を、傍に横たわる枯れた大木の壁に託しての発掘作業となりました。

ジャンケンで勝った隊員(妹)が、特等席である枯れた大木の真横にて足場を固める。
しかし、ビビる大木に身を預けた隊員(妹)は、なかなか上手く作業を進められない様子であります。

粘り強く作業を行うこと約10分。
やりました! ノコと思しき幼虫が顔を出してくれました。

幼虫入りの朽ちた根っこの欠片を持ち、斜度のあまり無い場所に移動する隊員(妹)。
安全な場所にて小枝を拾う。
そして、幼虫の一本釣りでございま〜す!



別の朽木では、隊員(兄)も、申し訳程度にコ幼虫をゲットしたりはしてたのですが…

うららかな冬晴れの空、隊員達を包み込んでくれた枯葉の絨毯は、過ぎ去った秋の置き土産。
その後、クワガタよりも、林の中の秘密基地作りに精を出し始めてしまった不良(笑)隊員達です。

おいおいおい! 「も少ししたら、大吉君(凹親友ンとこのジュニア)達と一緒にお出かけの時間なんだゾ!」
隊員達のクワ魂を鼓舞するつもりで掛けたハッパも、子狸達の木葉煙幕に遭い、敢え無くドロンと霧散であります。

たおやかに流れる昼下がりのひと時。
落ち葉のつまった陽だまりは、冬空に繰り出した子狸達のサンクチュアリ。
ノンビリムードにつられた隊長も、ついつい日向ぼっこに甘んじてしまたのでありました。

まぁ、朽木を削がせてもらうにあたっては、1−2匹出しちゃいさえすれば、もうそれでいいかなって趣の探検隊でありますからに…
幼虫ゲットと探検の成功に、乾杯!


翌土曜日は、隊員(兄)、否、ジュニア(兄)のソフトボールの日。
じぇんじぇん強くならない弱小チームなれど、やっぱりそれなりに練習はあるものでして、
前日隊長を務めた凹も、この日はマガイコーチとしてノック業務に勤しんでいたのでありました。


あぁ、楽しかった三連休もこの日で最後。
昨晩の夜更かしが祟り、クワ採り無しのままに、午後の買物に繰り出していた日曜日でありました。

女性陣がバレンタインデー用の買物をしているスーパーの傍ら。
幸せの焼き立てメ■ンパンなる屋台が出ていたので、こやつの列に並んだ凹とジュニア(兄)であります。

先日来、TVなどでもとりあげられ、昨今急成長著しいパン屋さん。
成長著しくない二人組みは、四人分の熱々を購入し、
買物の終わった女性陣と共に、美味しくソレをいただいて帰途となったのでありました。

ソワソワソワ。
家に帰り着くすがらの車内から、日が暮れてしまわないかと、ソワソワソワなのでありました。

15時30分。
日の暮れるまでには、まだ一刻弱の猶予あり。なのです!

急いで探検服、否、採集服、否々、汚れても良いような適当な服に着替えた隊長と隊員達。
ほとんどトンボ帰り状態にて、車に再び乗ろうとして、アラびっくり!で御座います。

玄関前に停まっていたのは、凹親友の車。
そして、包みを携えた大吉姉さんが、こちらに向かってくるではありませんか!

「やったー! 俺達にだよねー!」
ジュニア(妹)への、これ見よがし。
踊りながら叫んだのは、ジュニア(兄)ではなくって、凹であります。

「はい、二人の分です」
ジュニア(兄)へ。 そして、ジュニア(妹)用おまけプレゼントとして、手作りチョコレートを配りに来てくれた大吉姉さんでありました。

ん〜ん、成長著しいな > ジュニア(妹)より2つだけ年上な五年生のお姉さん


一人だけヌカ喜びだった成長著しくない人が、余裕の誤魔化し笑いで車を出す。
隊員達と共に目指すのは、以前住んでいたマンションやスーパー灯火のある界隈であります。

真冬の真っ昼間っから灯下採集??
いえいえ、向かったのは、元・御近所スーパーと高嶺の某マンションとの間500mほどに座する一帯であります。
そこに在り、両者の心理的空間を隔てるという社会的任務を担っているチョッとした丘へと向かったのです。


高嶺のマンションサイドからのアプローチにて、丘の頂上を目指す。
ちゃんとした遊歩道もあるのですが、そんな外道に従っていてはなりませぬ。
なんたって、我らは探検隊なのでありますから。
そう、我らは凹道を行く埃塗れの探検隊!(ン? 行くンなら誇り高き王道の方が… それに、そもそも、クワガタ採りファミリーじゃなかったっけ?)

凹斧をピッケル代わりにし、道なき斜面をズンズンズン。
苦節約600秒。
耐え難きあらゆる万難に耐え頂上に到達した探検隊は、少し稜線を伝った後、今度は坂を下って行きます。



すっかりスキーを履かないスキーを体得した隊員達は、枯葉のゲレンデも難なくクリア。



時には縦方向にスピンしたりもして、とんでもないことになったりもしてましたが、まぁ総じて言えば、効率の良いダウンヒルとなっておりました。

ゲレンデの裾。
なんとな〜くコっぽくない朽倒木を発見です。

枯葉を巻き上げ楽しそうにハシャギまくっている子狸二人組み。
そのじゃれ合いを背中で制御しつつ、隊長は凹斧で大きな朽倒木の端っこをコソぎます。

ポロッ!
凹の斧(というか、正確には、ただの100均モノの園芸用小鍬)をもってしても簡単に剥がれてくれた朽木からのお出ましは〜!

「スジだ〜っ!」
この丘では、凹家初となるスジクワ君でありました〜。

隊長の雄たけびを聞きつけ、現場に急行した隊員達。
隊長の指すスジクワ♂の横には、露になった迷路状の食痕も見えています。

「これ、クワガタの指紋?」
ジュニア(兄)が変な事を言ってます。

そして、言い直し。
「あっ、あっ、違う。 クワガタの証拠?」



あー、はいはいはい。
の、クスクスクス。であります。

どうやら、『クワガタの食痕』という口語を頭にインプットした際に、『クワガタの(存在の)証拠』というイメージが混入したご様子で(笑
何となくですね、感じとしてはあってるんスけどねー。 発音も大体そんなもんだしね〜。
でもいかんせん、漢字としてはチト間違っちょるようで御座いますですよ〜 > ジュニア(兄)

茶色いフレークの詰まった迷路を辿るジュニアーズ。
尾っぽ細メ気味のナイスガイ達を、夫々がゲット出来たのでありました。

逃げ足の早い冬のお天道様。
探検の成功と、そして、隊員達のスキー上達という成果を刻み、ゲレンデを後にした探検隊である。
が、果たして、枯葉スキーばっかり上達してってチョコ作りの方は疎かになってそうな隊員(妹)ってどうなのよ? > 隊長兼クワ好きパパの凹

「まっ、まぁ、ジュニアーズもスジ(気味?)幼虫を鷲掴めたわけですから。 クワ採りとしても大成功だったのでありましょう」(凹隊長談)
パパとしてのコメントは、割愛とさせていただく凹である。


帰りがけ。
コンビニ紛いのお店でのお買い物であります。

そこで、知り合いの方に偶然バッタリ。
以前凹が住んでいたマンションで一緒だった林業関係のパパさん(凹採集記_03/05/28ご参照)であります。

この日も、ソフトボールチームのモノと思しきユニフォームに身を包まれていた。
この三連休も、きっと連日、ご子息のチームのコーチとして練習に参加されていたのでありましょう。

このパパさんが教えているチームは、実は地元(というか全国有数)の超強豪。
ジュニア(兄)のクラスメートでもある豪腕ピッチャー君を擁し、先日も、全国大会で輝かしい結果を出していたのであります。

片や超モノホンチームの本格コーチ(オオクワGet済み)、片や弱小チームのマガイコーチ(しかも、ご近所ショボクワの専門家)。
はぁぁ〜、知り合いなのにちょっと気後れ。
ふっへぇ〜、いったい何時からこんなに差がついてしまったのでありましょう…

=結果=
ほぼ、ノコと思しき幼虫1頭 / コ的幼虫1匹 / スジ♂1頭 / スジ気味な幼虫 × 3頭

P.S.
先週のノコに続いてのスジ。
う〜ん、凹家にあるまじき高級系(←我が家基準)の2連発であります。
ここはひとつ、来週末あたりはチョイと軌道修正を試みて、ショボクワの凹道に戻らねばと思う次第なのであります。
アヤカシクワガタあたりでもひとつ…
アカアシクワガタではありませんよ!
アーバンよりもさらに採れなそうな場所。そう、子供すら見向かないようなチンケな場所とかですね。
そろそろ、そういう分相応のアヤカシい場所で採る(…というか、大抵採れないので、正確には、採ろうとする…)クワガタも恋しくなってきた凹であります。


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