【凹作】
【2005年02月3〜4日】
ヒラタクワガタ。
凹の界隈では、年に一度出現するかどうかっちゅうくらいの超高級系です。
クワ好きさんであっても、関東より西の方であれば、「へっ?珍しくはないよ」って感想なのかもしれませんし、
凹のご近所さんであっても、クワ好きさんじゃなければ、「ふーん、珍しいんだ?」くらいな感想でありましょう。
同じブツであっても、場所や趣味が異なれば、それに対する人々の思いもダイブン変わってくるもので御座います。
かろうじてクワガタ情報と呼べるものは★〜☆の間に記載されております。
マットウである虫な皆々様は、何卒、★印まで縦スクロールしていただけますようお願い申し上げます。
2月3日、節分の日。
サラリーマン・凹にとっては、なんの変哲もない普通の平日の午後。
昨夜の回想をしていたので御座います。
凹:「はい、お土産」
ジュニアーズ:「うわぁーい!!! チュッパチャップ△のラムネ味だー!」
勤務地界隈のコンビニの棚に溢れていたラムネ味の飴玉。
ジュニアーズが好きだと聞いていたので、何の気なしに2本ばかり買って帰っていたのです。
カミサン:「どこにあったの? ここらの小学生に大人気で、どこ探しても無いのよー」
凹:「んああ? 市ヶ谷のxxに未だ3本くらい残ってると思うよ」
目が爛々のジュニアーズであります。
ジュニアーズ:「買ってきて」
凹:「んああ? 忘れなかったらネ」
という訳で、この日のターゲットは、ジュニアーズ界隈ではヒラタ級に貴重とされるチュッパチャプスのラムネ味でございます。
「たかが飴玉のお使いごとき簡単ではないか」と侮ること無かれ。
まずは、念の為に採集服をチェック。
上着、ユニクロのフリース。
う〜ん、見ようによっては我が社のお隣の○o○○ミュージックみたいなクリエイティブ系の社員が、
「まぁ、今日は適当な服でいいだろう」ってな感じで着てきたみたいにも見えなくもないから、まぁ良し。
ズボン、極めてジーパンっぽい茶色いヤツだ。
よしよし、流石は我が社で一番だらしねぇ格好No.1に輝き続けている凹だ。
この上下の組み合わせなら、なんとなく、くたびれたデザイナーさんとか、モノグサなクリエイターさんみたいに見えないことも無い。
お気づきであろうか?
キチッとしたビジネスカジュアルなんてのは、この採行にあたっては、まったくもっての不適格服なのだ。
ちゃんとした大人に見えてしまう男が、仕事以外でチュッパチャップ△を大量に買い漁る姿なんてのは、この世にあってはならないのだから。
だから、ここは一つ、『クリエイターさんがヒラメキを求めて、ポップな色彩の子供菓子からヒントを得ようとしている様』とか、
『デザイナーさんが、仕事上の調査の為に、ニギニギしく棚に陳列された菓子を見ている様』みたいな印象を、周囲に持ってもらわねばならないのだ。
しかして、この辺りの要領は、アーバンクワ者が不審者や変質者として奇異な目で見られないようにするテクニックとほぼ共通するものであるから、
凹にとってはお手の物である。
まずは、大通り出よう。
おっと、その前に、○o○○の横にひとつポイントがあったな。
いかにも何か頭の中でクリエイティブなイメージを喚起しているような神経質な表情で、チュッパチャップ△の刺さった陳列ケースを眺める凹であります。
うむ、グレープばかりだ。
ケース中、紫色で溢れかえってやがる。
グレープ味はコクワ味と呼ぶことにしよう。
おっ?
やりました。紫の絨毯の中に、一点、水色に光るラムネ味殿を発見であります!
うむ、ちょっとは嬉しいな。
極めて事務的に、面倒くさげに写真でも撮っておくか。
なんだか飴玉一本で、少々意気揚々とし始めた大人が、旧・日テレ通りを下って行きます。
駅前か。
ちっ。 昨日まで3本はあったラムネ味が何にもねぇじゃねーか。
何事もなかったかのような顔を装いつつ、旧・日テレ通りを再び登っていく凹であります。
ちっきしょー、無駄足踏んじゃったじゃねーか。
ここはどうよ?
やれやれ、少し本腰でも入れて探してみるか。
3軒目に臨むにあたり、なんだか少しムキになってるオヤジであります。
んだよー、ここもコクワ味ばっかり溢れてやがるヨ。
うぉ?
おー、いるじゃねーか。ヒラタ君。じゃなかったラムネ味君。
あんまり背後も気にせずに、普通に喜んでるオジサンであります。
うぉぉっ! まただ!こりゃすげぇ。 このポイントで2頭目だ!
ぜんぜん背後も気にせずに、カナリ喜んでるオジサンであります。
ふっ。 あー、財布も少し面倒くさそうに出したほうがいいかな。
「あっ、袋はいりませんからー」
飴玉3個分の膨らみを湛えたポッケをさすり、上機嫌で次のポイントを目指すオジサンであります。
次のポイント。最難関。
直ぐ近くに、凹の会社が所属している業界団体の事務所があるのだ。
業界全体とxx省の間に立ち、色んな難しい仕事をしてくれているチャンとでマットウな事務所なのだ。
凹も△△委員会の委員さんとして、背広なんか着ちゃったりして超大真面目な仕事モードで、しばしば参加しているのだ。
凹がデザイナーさんでもクリエーターさんでもないということを、ここの方々は知っているのだ。
止めようか?
フッフッフ。
これしきの障害で、この楽しいヒラタ狩り、否、ラムネ味狩りを放棄するわけにはいかないのです。
さり気なく、グルリと周囲を見回して。
今デス!
しゃがみ込んだ凹。
うぉぉ〜!
ヒラタ3頭分(級)なのであります〜!
ドキドキドキ。
嬉しくってドキドキドキ。そして、スリル満点でドキドキドキ。
たかが、飴玉。
されど飴玉なのでございます。
帰りがけにあるレストラン。
「ラ・タベルナ」という、レストランにはあるまじき名前のスパゲッティ屋さんである。
どうやら、ピンクレディのミーちゃんのお兄様が経営されているらしい(←不正確)
その近くにある『季節料理・根本』が気になって仕方が無い凹である。
余談はここまでにして(というか、この日の採集記全体からしてが余談だという噂もあるが)、スパゲッティ屋の隣にある最後のポイントへ。
ん〜ん、グ〜ッ!
更に一頭を追釣し、都合7頭のヒラタ(級)を手に入れた凹なのでありました。
帰社。
とっておきの情報が、ある筋から漏れ伝わってきていた凹界隈なのであった。
翌、金曜日。
上述の情報のもと、会社帰りの凹は、とある超アーバン地帯に張り込みをかけたのである。
如何にも東京っぽい名前のついた某駅。
見事、ちゃんサンをゲットであります!
実は、ちゃんサンが首都圏にいらっしゃっていると聞きつけた凹は、
お会いした事の無かった ちゃんサンに、ご挨拶だけでもさせていただきたいと、あ〜さんに強引にお願いをしていたのだ。
なんと、『『当日の あ〜さんは、社用で東京にはご不在』』が決定していたにも関わらず、である!!
こうして、凹は、あ〜さん御不在の単独行という超アラワザをもって、ちゃんサンを初ゲットしてしまったのだ!
ちゃんサンはクワガタな人だし、凹だってあ〜さんの所に採集記を投稿させて貰ってる人だ。
だから、初対面にもかかわらず、お互い初めっからクワガタの話で盛り上が…
んっ?
「だから」じゃないことになっている(笑
ちゃんと記すならば、クワガタの話は始めっから殆どそっちのけ。
四方八方のあらぬ方向に向けて、大暴走の大爆走(爆々
なかなかクワガタが現れてくれない。
そしてとうとう最後まで、シビレを切らすことなく、クワガタ自体に関しては、コクワ少々程度しか出てこないんだから、
まるで凹採集記みたいなもんである。
強烈な『ちゃん様テイスト』を凹の脳髄に刻み込み、ちゃん様タイフーンは、鳥取へと去られていった。
笑い死に寸前の夜をありがとうございました > ちゃん様
いやいや、しかし。
1円を笑うものは10円で笑い死に。なのである。
これでもし、あ〜さんにいらっしゃっていただけたらなら、どんなにか恐ろしい夜に、否、大暴発な、否々、死にそうな夜であったことだろうか…
=結果=
グレープ味(試し買い)×1本 / ラムネ味殿×7本 / ちゃん様味×1夜
★
P.S.(予告編)
凹にしては珍しく、2日続けて『コクワ以外』でしたので、
これにあやかって、次の日曜日にはコじゃないクワガタを狙ってみました。
☆