1/22〜24報告

【凹作】


【2005年01月22〜24日】
凛とした冬の朝。
すっと、しなやかにベッドから起き上がった土曜日の凹です。
んな訳ないない。

午後からは、ジュニア(兄)のソフトボールチームのお手伝い。
早く起きなきゃクワ採りの時間が無くなっちゃう。
でも、、、
グニャグニャと、いつまでも布団から脱出できないでいた凹でありました。

時計は既に11時。
ネボスケモードから開放され、活動モードに入った凹。やっとこさ出発です。
ハレた空。 放射冷却の利いた鋭い大気。
愛機・チョイノリに跨るその前に、急いで手袋を装着してイザ出発です。

軽快々々!
冬のハレの日。風を切って進むチョイノリくん。
凹ぉぉぉぉ〜!
いけない! 凹斧等を詰め込んだバッグを玄関先に忘れてしまいました。

急遽Uターン。
使い込んだクテクテのイツモノバッグを取りに戻ります。

大海原でマーリンを狙ってブイブイ言わせていたアホタレ時代からの付き合いのバッグです。
十数年前の南半球への釣行の際に手に入れた思い入れのあるバッグなのです。
釣り○○○○・凹作、そして、クワガタ○○○○・凹。 いつも行動を共にしてくれていたバッグなのであります。

家に帰り着いて「ホッ」。
やっぱり表札ポールに掛けたままになっておりました。
さぁさぁ、ソフトボールが始まる12:30迄、あと45分。 急げっ!

途中、近所の高級住宅街を通過。
こういうハレの日なんぞは、ただそこに住んでいるだけで頭がハレーションを起こしそうなほど、真っ白で綺麗な町並みであります。



林へ通じる未舗装道路の手前に愛機を停め、本日のショートクワの始まりです。
まずは、未舗装道路から頭だけを出して埋もれていた木っ端を叩いて、「うっしゃ!」。
コ♂さん、こんにちは。



発掘現場は、画像中の左の写真のほぼ中央部。
チッチャな土砂崩れによってバラ撒かれた岩と岩の間でありました。

実は、岩と岩の間に突き出ていたこの木っ端の頭、先日(05/01/09)も踏みしめて通っていたのであります。
往来のど真ん中にチョンと突き出た邪魔な木切れ。
ココを通るであろう多くの方が危ないと思っていたであろう障害物…
この日も踏んで、ハタと考えたのです。
ショートクワモノとしては、こういう木切れから出してこそ面白いのだ。
(ついでにプチな道路整備にもなりますしね(笑 )

往来のど真ん中に居を構えることになってしまっても立ち退かなかった頑固なコ♂さん。
ショボクワトリスト・凹の○○○○っぷりに曝されて敢え無く陥落。でありました。

この一頭にて大いに満足してしまったショートしょぼクワ者の凹。
あとは、林に落ちていた枯木を適当に3箇所10太刀ほど叩きまして、チャチャッとNullを追加の時間セーブモードにて帰還したのでありました。


凛としてない日曜の朝。
グニャグニャといつまでも布団から脱出しない凹です。
活動開始は、またもや11時を過ぎてから。
1月10日のクワ採行の際に目にして以来気になっていた緑屋根の周辺方面に向けて愛機・チョイノリくんを駆った凹であります。

今日はバッグも忘れてません。
が、家を出て僅か1分も経たないうちに、パラパラパラ。
「ケッ! ミゾレかい!」

緑屋根周辺の森をノンビリと探索するつもりで居たのですが、ミゾレが降ってしまっては、気分は一気にローテンションです。
ん〜ん、仕方無いなぁ。引き返すのも癪だし。チョイと路線変更です。
直ぐに撤収できるような近場の林でも開拓しに行っときましょう。

緑屋根への道程の半ばにして道を折れ、手近な市営の某施設周辺に到着です。



暗くて狭くてチョイと気味の悪いトンネルを越えた地点。
ここから先が、今回の調査対象に選んだ一帯なのであります。
チョイノリくんにはココで待機してもらうことにして、階段を登っていきます。

今年のキックオフ会場となった我が出身校のサッカーグラウンド周辺(画像左下の団地の奥/05/01/03ご参照)まで見渡す事ができる高台に到達。
むむむ?
市営建造物の目隠し代わりとして存在しているような辺鄙でショボい緑の一帯でありますから、
まさか、こんなニッチポイントを訪れるクワトリストさんなんてよもや居るまいと思っていたのですが…
至るところに材割の跡。
これはこれは見当違いをしておりました。
凹と同じようなショボクワトリストさんが、確かにここを通ったのだという軌跡を確かめるにつけ、その方へ思いを馳せてなんとなく微笑が零れてきた凹でありました。

しかし、そうと判れば話は簡単です。
ショボクワトリストさんでも行かないようなもっとスーパーで○○○○なショボクワ地帯を狙えば良いのです。

眼下には市営某施設。
辺鄙度とアヤカシ度のアップを求め、更にその市営建造物に近づくべく、山道の階段を降りて行きます。

たしか、先ほど横浜市を示す目印があったから、この道で良い筈。
なんぞと考えながら降りていくと…あれま!
散らかしっぱなしの材割の跡であります。
先行のショボクワの方って、もしかしたら結構凹と良く似た○○○○同士?



とりあえず市営建造物のレベルにまで降り立ち、背後の山との位置関係を確認します。
さてさて、では、この建物を取り囲む山をグルリと一巡りしてまいりましょう。

先ほど通ってきた階段を再び登っていきます。
下から階段を見上げたら、やっぱり材割の跡が散乱して結構目立ってしまっている。
角度によっては、ちょうど道のど真ん中に散乱しているように見えてしまうのであります。



その上をみれば、3本に枝分かれした生樹のうちの1本が立ち枯れていて、途中からポッキリと折れている。
これをやったんですな。
しかし、後始末しとかんと周りからのイメージ悪いッスからねー。
元来ボランティア精神に欠けるきらいのある凹。
しかし、同じ○○○○同士なお仲間の為のお掃除と思ったら、親近感が湧いてきてしまい、なんだか全然苦にならなかったのであります。
急造の造語で表すなら、『苦微笑』の心持。
チャチャチャっと残骸達を整理して、同志も目指したであろう更なる上のエリアに向かったのでありました。


小雪の舞う高台。
凹の住むエリアから房総半島までをも一望する開かれた場所に到着。
絶景の方向に視線を向ける。
大パノラマの手前、開かれた場所の崖の淵に設えられた切り株椅子の上。
雪に霞む東京湾の遠景に溶け込むかのように、後姿の男性が座っていた。
そこに居るだけで、煌びやかさを削ぎ落とした洗練された雰囲気が漂ってくるような、そんな佇まい。
無駄な贅肉を削ぎ落としたアスリートの肉体の格好良さともどこか通じる、精神的なプロポーションの良さを感じてしまう。
手にしていた凹斧に気まずさを感じ、コソコソとバッグへ仕舞う凹である。

山の中では能動的に他者へのアプローチを試みない小心者タイプの凹が、彼のオーラに惹かれてか、自然とその方向へ歩みを寄せる。

「雪ですね」
「えぇ。 今日は降りましたね」

二つ隣の区から歩いて来ていると言っていた。
片道7kmはあろうハイキングコースだ。
週に五回は歩くとも言っていたし、気が向けば更に5kmほど離れた鎌倉にまで足を運ぶとも言っていた。
静のパワーに溢れた彼の風貌は、四十代後半から五十代前半を思わせたのだが、
実は既に会社をリタイアして五年が経っているとの事だった。

風に舞う小雪の間に間に届けられた彼の洒脱な言葉は、その一つ一つが軽やかでいて深かった。


ショボクワ○○○○同志の影を追ってたら偶々発生してしまった刹那な出逢いだった訳ですけどね。
果たして人生この先、凹は、このお方のようにカッコ良く歳を重ねていけるのでありましょうかぁ〜? > 甚だ疑問 > 凹
なんぞと自問自答をしつつ、上述紳士とお別れをし、市営施設方向にあたる斜面を藪漕ぎで降りていった凹でありました。

さてさて、この頃になって、ようやく今日は未だにぼ〜ずであることを意識し始めた凹であります。
しかし、斜面が急すぎて枯木のビバークする場所が無いと見え、なかなかコクワが住んでいそうなヤツすら見つけられません。
寒さで手はかじかんでくるし、コクワ一匹すら採れないし。
あの紳士の足元の遥か下方で四苦八苦している自分を思い、結構やるせないモードだった凹であります。
散漫な意識が、現実逃避の思考回路で凹を妄想モードに誘います。
「オーストラリア辺りじゃ、今はあったかい夏なんだよな〜。 いいなぁ〜」

もう、てんでお手上げムードです。
まだ一頭も採っていないのに、風景写真みたいなもんばっかり撮ったりして遊んじゃってます。
で、ようやく叩いても良さそうな朽木を見つけてコ♀を一頭ゲット。
一帯の全てを悟ったような大そうな気になって、そそくさと下山(ってほどの山じゃないんですけどね)です。

降り立ったのは、市営施設の駐車場。
ではではと、施設の売店でチョイと暖かい缶コーヒーでもと玄関に近づいていきまして…
あっちゃーお金を忘れてきちゃいました。
玄関先でウロチョロとする不審者状態をしている間に、
その脇のちょっと気味の悪い感じのドアが唐突に開いてビックリ仰天。
係員さんが普通に開けただけなんですけどね。
不意をつかれてチョイと腰抜け状態になり、スタコラサッサとその場を立ち去ったのでした。

2時間も費やし、コ♀一匹をゲットしてようやく愛機・チョイノリくんの待つ場所まで戻ってまいりました。
その傍らに落ちている朽木。ヒラタを夢見て裏返してみる。
あぁぁ、これは居るだろうな。 きっとコだけど(笑
やって、すぐ出て、愛機をバックに撮って、幼虫を3匹採って帰ってまいりました。




==T2様の南半球ご赴任(?)に思いを馳せたり、
T2様の初のコルリ&ヒラタ&スジ&樹液ミヤマや、巨大カブト&アカアシにヒメオオといった宝物達の記載を、
さも、自分に起こった出来事であるかのように嬉々として読み漁っているヘンテコな人・・・凹舳作・・・の1/22-23の結果==

コ♂♀ 、 ほぼコと思われる幼虫3匹


=追伸(気味)=
翌24日は凹の誕生日。ハレて?不惑の仲間入りです。
あ〜さん採集記のキリの良くないキリ番をゲットしたりしていた凹の背後。
ソッと忍び寄ってきたらしい紙袋を抱えたカミサン。

カ:「ハイ!」
凹:おぉぉぉぉ〜!

カミサンからの誕生日プレゼントは、あの長年使い古したバッグに代わる綺麗なウルトラマンカラーの一品であります。
リタイアする歳になってもこれを背負って森を闊歩できるように頑張るぜ〜!

派手なカラーはスズメバチさんも大好きなんだよ、なんて。 そんな不安を胸元から喉元あたりに溜めつつもですね…
喜んでる凹を見て喜んでいるカミサンを見ている状態を手放したくない凹は、嬉しそうに新しいクワ採りバッグを背負うのでありました。
でも…でもですね…
アリガトウ > カミサン


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