7/14,15報告

【凹作】


【2004年07月14-15日】
アーバンクワの道を歩む我々に休息は無い。
常日頃からムシの気配に耳をそばだてて、いつ如何なる時でもウルトラショートクワ採行を成功させたいのだ。


会社帰りのバスの中。
窓に集る羽蟻の大群に目をキラリとさせた凹であります。

晩飯をかっこんだら、勢い込んでジュニア(兄)を拉致り、洞々の樹界隈へと急行です。
コッ、コッ、コッ、コッ、コッ、コッ、コッ、コッ、コッ、コッ。
コクワの十連発であります。

う〜ん、大物はおらんかえ〜?
凹家の家長の発した独り言でありますから、『大物』にはカブトムシも含んでいるのは言うまでもありません。
が、そんな大それた願いも虚しく、コ以外には何も採れないままドン詰まりの樹に到着です。

メインの樹へ、ジュニア(兄)が蹴りを入れます。
ガササッ、ポテッ!
おぉ〜、藪の中に大きな音と共に落下したヤツの正体は〜???



ロスト(涙
どっかいっちゃいました。

再度、ジュニア(兄)が蹴りっ。
ガササッ、ポテッ!
おぉ〜、藪の中に大きな音と共に落下したヤツの正体は〜???



ロスト(涙
どっかいっちっちぃ〜〜(涙

更に、同じセットをもう一回。

はうぅぅぅぅっ。
「しょうがないよっ」
ジュニア(兄)に慰めの声を掛けるフリをして、本当は自分自身に言い聞かせていた凹でありました。

あんまりにも悔しかったし、、、
羽蟻もなんだか異常に飛んでいたので、、、
ふと、帰りがけに近所のスーパーに寄ってみたのであります。

で、急展開! を期待したのですが、、、
世の中そんなに上手くは出来ていない。
というわけで、落胆のうちに家に帰りついた凹親子でありました。

で、ジュニア(兄)も寝てしまった夜遅く。
悔しさを拭いきれない凹。
明日も会社だっちゅうに、これから更に独りで幼馴染の樹に会いに行こうとしてます。
馬鹿です。

で、本当に独りでそこからカブ♂を貰って帰って来たりします。
馬鹿です。
平日の夜中にほっつき歩くオヤジってのも馬鹿ですが、
カブ♂一匹で悔しさが晴れてしまうという単純さも、我ながら呆れるほど馬鹿です。


さてさて、日付は変わっての7月15日。
前日っから、何だか小虫羽虫がやたらと飛び交う凹界隈であります。

この日は葉山のゴルフ場脇灯下に再トライしたのでありまして、こんな結果に2行も割くのは勿体ない程の完璧なボーズでありました。


が、昨日今日と、ジュニア(兄)のお目当ての一つであるカブト虫殿との対面を果たせていない彼を思うと、
このままたった1行分の採集で終わらせてしまうのは憚れたのでございます。

そんな事情もありまして、帰りがけに幼馴染の樹界隈を周ってまいりました。
結果は、スジ♂♀。
その少し奥の元エースの樹で大きめのコクワ。
結局、カブトを採ってもらえず、大分ガックリでありました。

少々うなだれムードで自宅マンションの玄関先に戻ってきた凹親子であります。
悔しさを紛らす為に、玄関横の収納ボックスで飼っているカブト幼虫君達をチェックです。
今年の初めに採ってきた幼虫君達でありまして、この頃続々と立派に孵ってきていたのです。
林で採ってくるのと比べると、何故か皆一様にビッグサイズなので孵るのがとっても楽しみなのです。

キッチリと閉まっている容器の蓋を開けてみます。
はぁ〜。今日は一匹も羽化してなかった。
採集も飼育も。この日のカブトは残念!
パチンっ。

んっ?

パチンっ。
マンション通路の蛍光灯にセミでも集っているのかと背後を仰ぎ見たのです。

パチンっ。
パチンっ。
ブブブん。
バチンっ。

?ん?
何か違うな。黒っぽいし。もしかして...
♀クワ?!
ん〜? ソレにしてはデカ過ぎる。

ツツーっと近寄っていく凹。

わっわっわっわっ!居た居た居た居た〜!
慌てて掌でソレを撃墜します。

「早く〜」
急いでジュニア(兄)を呼び寄せ、自分はデジカメ(といいますか、デジタルビデオのスチル撮影機能)を準備します。
 



(画像左下のカットは、ちょいと再現フィルム気味(笑 です)

うっほ〜!!
アーバンクワ始まって以来の自宅前カブトです。
ミニミニなれど♂なのです。
ちゃんとお頭に胴体がくっついた生体なのであります〜。

カブトボーズだったのに... こんな日こんなタイミングで...
まるで、逆転サヨナラツーランホームランが、
3点差の最終回3アウトランナー無しからイキナリ飛び出したかのような信じられない心持なのであります。


「やはり今日は虫が飛んでいるんだ」
リビングで一息ついてからも何だか落ち着かない凹です。

「ちょっと見てくるわ」
そう言い残し、『念の為』近所のスーパーの灯下を見に、再び平日の夜道に出て行ったりしてしまいます。
馬鹿です。

自分でも馬鹿だなぁ〜と思いながら、自販機に集る羽蟻を見つめます。
外灯の直下には凹的イツモノヤツ(コガネムシ)がいたりもします。
お〜、凄い! おそらくカブトのモノと思われるような千切れた太い足を発見であります。
まぁ、でも、さっきはお頭と胴体に生命までくっついたヤツを発見したわけですから、あまり驚きはしませぬ。

さてさて、最後に、『念の為』に、ちゃんとスーパーの玄関前のハタキ部分もチェックしたりしますと、!。

わっわっわっわっ!居た居た居た居た〜!
慌ててiShotでソレを捉えようとします。

はうっ!
わっ忘れた(というよりも、念の為念の為とシツコイ割には、実は端から採れるわけないと半分タカをくくって携帯電話をもってきていなかった)んだ!

一年間かけて追い求めていたお宝を前に、信じられない行動に出る凹であります。
「指さえ触れなければ採る前に撮るなのだ」
瞬時のうちに勝手なルールを作り上げ、そこらにあった煉瓦の欠片をそのお宝の上に、足枷の重石として載せたのです。
で、携帯電話をとりに、徒歩約3分の我が家までダッシュです。
家のテーブルの上から目的のブツを奪取し、徒走約45秒にてスーパー前に帰還です。

ハァハァハァ。
息を荒げながら、煉瓦の重石を退かします。
!!!?
居・ナ・イ・デ・ス

熱くなる目頭を押さえつつ、付近を見回します。
うっほ〜!!
まだ居てくれました。
まだ飛び去られていなかったのですね〜(安堵&嬉



初めて捉えた近所のスーパー前コクワを感慨深くiShotです。
しゃがみ込み、ニヤニヤしてます。
馬鹿だし不審者ですが気にしません(チョッとしかネ)。
この時ばかりは、コクワ♀を夜空高く掲げ、大声でやったーと叫びます(ただし心の中でネ)。

ご近所の手前、大声で喚いたりニヤつきながら歩いたりは出来ないので、
何も無かったかのような顔をしながら、コクワ♀を握り締め、早足に自宅へと戻ったのであります。

さんざっぱら、ジュニアーズに自慢話と苦労談を聞かせた後、
このコクワ♀殿は、自宅の窓からリリースとさせていただきました。


う〜ん、しかし…
さんざん一年越しで狙っていた場所でやっとこさコクワ♀。
して、家の玄関先では、高級系(←我が家基準也)のカブトムシ♂(7/15)とノコギリ♀(7/12)。
なんだかなぁ〜(大笑
でも、楽しいものは楽しいのであります。

=結果(14〜15日)=
コクワ11匹 、 カブト1匹 、 スジ♂♀各1頭
アーバンコクワ♀1頭 、 アーバンカブト♂1頭


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