5/31PM報告

【凹作】


【2004年05月31日PM】
この日二つ目の用件であった電パ計画(【2004年05月31日_電パ計画・序章編】をご参照)の第一段階を無事こなし、
自宅マンションの駐車場に戻ったのは三時過ぎのことでありました。

私服にサンダル履きの凹がマンションの玄関に戻ってくる。
うぉっと、そこにイドバタカイギストの皆様がいらっしゃった。

身を縮めて横をすり抜けようとする凹。
実は、凹。 ここ5〜6年、普段から通勤はカジュアル服なのである。
だから、ご近所から、永遠のフリーターと思われていないか、いつも不安に思っているのである。
まぁ、たまには仕事の都合でスーツ姿のこともあるのですが。
それがまた、『時々は職を探そうとしているオヤジサン』と映っていやしないかと、日々被害妄想に囚われているのである。

ましてや、今は平日の真っ昼間である。
だから、出来ればコソッとその一団の脇をスリ抜けたい...

「こんにちは〜」

ぎゃ〜! 声を掛けられてしまった。
とって付けたように、さも今気が付いたような仕草で挨拶を返す凹でありました。


そういえば、挨拶という言葉ってのは不思議な変遷を辿った言葉なのであります。
もともとは、『挨』も『拶』も、無理矢理に進むだの押すだのといった意味を持っておりまして、アンマリ言いニュアンスの字ではなかったんですね。
今でも、その名残でありましょうか。ヤンチャな若者達が「あいさつに行くぞっ!」って使えば『仕返しするぞ!』って意味の隠語になっているのあります。
それが、禅の一派が『一挨一拶』ちう言葉を用い始めてから、とっても好感度な言葉へと変わっていくんですね。
仏教の押し問答を表していたこの言葉・・・一挨一拶・・・が、挨拶と略されて表記されるようになり、『言葉を交わす』という意味に変わっていくのです。
江戸時代あたりでは『言葉を親しく交わす仲』なんていうトテモ良いニュアンスを持ってくるんですね。
現代では、挨を『心を押し開く』と捉え、拶を『せまる』と捉える。
すなわち、『心を押し開いて相手にせまる』なのです。

う〜ん、なんだか日本人的ニュアンス満載なトッテモ良い風情ぢゃあござんせんか。
だのに...
平日のマンション下をウロチョロしてるコノ不惑前男ったら...
心を開くどころか、被害妄想丸出しでコソッとスリ抜けモードでありやすからねぇ(トホホのホ)


とまぁ、こんな障害とも言えないような凹的大障害を乗り越えて、ようやく家に到着したのであります。

さてさて、ジュニアーズを引き連れて先日20日に発見した新しい樹(愛称:洞々の樹)をチェックしに行くつもりであったのですが、お兄ちゃんは不在。
ジュニア(妹)と二人での出陣となりました。

慣れた足取りで林に入って行くジュニア(妹)。
懐中電灯を携えたその 後ろ姿もなかなか様になっているのであります。

数箇所の樹を見回る。
さすがは昼間である。
スカッ、スカッ、スカッ。

一昨年の同じような時期の昼間に49mmのヒラタ♂を採った洞を覗いてみる。
スカッ。
しかし、ここまではアマリ期待もしていなかったのでショックもない。
なんてったって、今日は既に高級系クワ・・・スジクワ殿・・・をゲット済みなのだから。余裕綽々である。

いよいよ、本日のメインイベント。
先日発見した洞々の樹に到着であります。

細かく開いた沢山の洞。
数々の樹皮捲れ。
そして、数箇所から流れる樹液。
如何にも不健康そうな、ご近所にしては珍しい美味しそうな樹なのであります。

うはっ!
うはっ!
ウハうはウハッ!

コだらけである。
凄いのである。

あっと言う間に数匹のちっちゃなコを針金で掻き出す。
一段落ついた時、ジュニア(妹)が45mmはありそうなグッドサイズなコを発見。
スリット状の少し大きめな洞の中でジッと踏ん張っていたコ♂であります。

一心不乱に針金でもって格闘するジュニア(妹)。
その間、約5分。
嬉々としてやっているのです。
目が輝いているのです。
今この時、この子の頭の中には、乾杯の儀用のペットボトルについてくるオマケの食玩のことなぞ、微塵も存在していないようだ。

なんぞと感心しならが見ていたのですが、流石にこちらは手持ち無沙汰。
チェックし終わった筈の樹表を改めてチェックしてみます。
と、見落としていた洞が、ジュニア(妹)の右腕の直ぐ傍にあるのを発見です。

不器用な角度でソノ深い洞を覗き込む凹であります。
おっ! グッドサイズ。 いるぢゃん。

今度は凹の方もジュニア(妹)と肩を並べて格闘です。

格闘することおよそ1分。
左隣で熱中していたジュニア(妹)が勝利宣言を高らかに掲げます。

やったね!ジュニア(妹)。
予想通りの45mm近い立派なコ♂であります。
こっちも嬉しくなって、歓喜のハイタッチであります。

おっと、こっちも格闘中なのでありました。
予想サイズ40mm程度なれど、なかなか侮れないファイターなのであります。

針金で追い出しては、また奥に逃げられて。
そんなことを更に3分程続けてしまう。

うっし! コチラを向いたゾ!

「!!!!!!!!!!」
「これっ!」
思わず叫んぢゃった凹であります。

凹の只ならぬ雰囲気を察知して、ハイテンションオーラを纏いつつ、ググっと肩を寄せてくるジュニア(妹)
ガバッとジュニア(妹)の方に顔を向け、彼女を上回るハイテンションで再度叫ぶ凹。

「ヒラタッ!」

夢中である。
我武者羅に、そして、繊細に。
網スピードで針金を掻きまくり、慎重に個体を抜き出していく。

ジュニア(妹)の声援を背中に受けること更に約1分。

40mmのヒラタ♂!!!!!
二年振りであります。

大事に大事にルアーケースに収める。
して、抱き合って喜ぶ二人なのでありました。

おっと、そうでありました。
完全にぶっ飛んでおりました。
iShotで記念撮影をば...

して...
フッフッフ!
この感激をアノ人にも押し付け(笑)なくっちゃ!です。

挨モードな、否、iModeなメールがアノ人に向けて発信された。

「見て!」



意気揚々と乾杯の儀用のペットボトルとお菓子を買いに行く二人。
丁度、贔屓のあのスーパー・・・昨日正式にクワポイントの仲間入りをしたスポット・・・の前に差し掛かった頃、凹の携帯電話が鳴った。
ドコモ圏外地域を有していない凹の近所エリアである。
車を緩々と路側に寄せ、電話に出る凹。

電話を頂いたその主は...
アノ人、そうです。凹からの『見て!返し』を受け取られた あ〜さんであります。
感激の挨拶を交わす二人であります。

過日は、お忙しいご勤務中の合間を縫ってお電話を頂きまして、大変にありがとうございました > あ〜さん

遠隔地間の挨拶・・・親しく言葉を交わす仲・・・を支えてくれた携帯電話。
素晴らしい世の中になったものであります。 この高度な通信技術を支えてくれるシステムにも感謝!であります。

挨モードなミテメールは、心を押し開いて相手にせまるメールなのです。
クワ採りをしていると、森の中で不意に右手を差し出され、ガッチリと握手を交わされる...
こういう伝説を伝え聞いたことはあったのですが...
ミテメールは、森の中の握手(モバイル版)なのですね!

あ〜さんから頂いたミテメールに端を発したこの楽しい一連の事象が、凹のヒラタゲットを2倍楽しい感激のイベントとしてくれたのでありました。



あ〜さんとの電話を切り、スーパーの玄関を見る。

最後の最後、スーパーの外壁周りで、予想外にヤツを発見!
ジュニア(兄)であります。
チャリンコに跨り、齢十一歳にして近所の主婦達に混じって井戸端会議に参戦中でありました。
(はぁぁ、アイツ。 またロクデモないことを喋り散らかしてんだろうなぁ〜)

「乾杯用のジュース買うゾ〜」
車の中から、ジュニア(兄)へ、スーパーの中で落ち合うように声を掛けます。

凹様をも吸い寄せる灯火がある屋上駐車場に車を進める。
そのすがら...
凹:「ワザと打ちひしがれた顔つきでママんトコに帰ろうぜ」
妹:「そんで急にヒラタとれたよーって言うんだよね」
凹:「流石、我が娘、良く判っちょる」

スーパーに入ると、直ぐにジュニア(兄)が出迎えてくれた。
凹:「お母さんは?」
兄:「家」
凹:「xxxクンと遊んでたの?」
兄:「はぐれちゃってね。 +++ちゃんのお母さんがいたから話してたの」
妹:「ほらっ!」
 −−ヒラタの入ったケースを掲げる。
兄:「大乾杯?」
頷く凹であった。

「あれっ? ミンナして何でここに集合してんの〜?」
一人になってしまったので買い物に出かけたカミサンである。

期せずして四人集合である。
凹様をも吸い寄せる灯火が屋上にあるスーパーは、凹家を一網打尽にするスーパーでもあったようです。



期せずしての一網打尽を喰らい、コレ幸いにと凹は最寄の整形外科に直行です。
大学病院での診断結果を医師に告げ、尿酸排泄を促すお薬を処方していただき、家に帰ったのが夜七時。
長い一日が終わり、とっても優秀であった今日の採集結果を祝う乾杯の儀を行おうと思ったら...

「ご飯の後でね」
カミサンである。
更には、
「ご飯を食べたら蛍見に行ってみない?」
ですと。
一同、「さうんど らいくす ぐ〜ど!」であります。

乾杯の儀を一日の終わりに回した凹一行、少し時期が遅かったにも関わらず、無事に今年も近所の谷戸にて蛍と出会う事ができました。

この蛍達が天然物かどうかはわかりませんし、一時は蛍が居なくなってしまったとも言われた場所なのですが、少なくとも昔は蛍の多いポイントであったようです。
まぁ、改めての放流物にしろ、ここに根付いているのですから、『蛍ポイント再生』と言ってもいいのでしょう。
すくなくとも、凹家の四人にとっては、十二分に再生している 蛍光の舞であります。

で、いよいよ帰宅して大乾杯の儀と思いきや...

凹:「ついでにクワに行こうよ」
一同(但し、カミサンを除く)、「さうんど らいくす ぐ〜ど!」であります。


今日二度目の幼馴染ポイントへ、凹家一同での来襲です。
まずは、元・エース君を車のフロントガラス越しに窺う。

おおっ!
珍しく何かがくっついている。
しかも、30mmUpは間違いなさそうであります。

車を降りて懐中電灯で確認をする。

点取り占いだ!
否、
スジ♂だぁ〜!

再生。

長い長い、とっても長い年月を経て、ヤツは蘇ったのだぁ〜〜〜〜〜!!!!!

これは嬉しい。
マジで嬉しい。
もしかしたら、ヒラタを採るより嬉しいかもしれない(←これはちょっとオーバーかもしれませぬけどね(笑))

ワレ先にと、ジュニアーズが殺到する。
しかし、残念ながら、二人の身長では手が届かない。

凹:「パパが採るから」
妹:「採らせて、採らせて、採らせてぇ〜」
もう、五月蝿いったらありゃしない。

ポロッ。

凹:「ゲッ」
ジュニアーズ:「...」

やっちまったのであります。
凹とジュニア(妹)が鍔迫り合いをしているそのうちに、危険を察したスジ殿は深い草むらへとダイブして去って行かれたのでありました。

兄:「お前がいけないんだっ!」
ジュニア(兄)が怒るったら怒る。
で、
ジュニア(妹)が泣くったら泣く。

まぁまぁ。
ジュニアーズの兄妹喧嘩には閉口した凹でありましたが、元・エース君復活には万歳をした凹でありました。



最後の最後と思いつつスーパーの外壁周りでジュニア(兄)を発見してから四時間余り。
これがホントの最後の最後となりまして、幼馴染の樹をサクッとチェックです。
で、サクッと小さな点取り占いをゲット。

って、サクッとスジって...
もう、信じられません。
これ程までに幸運な一日があっても良いものなのでありましょうか?

怖いほどの幸運を噛み締めつつ、大乾杯の儀とあいなった凹家の宵のひと時でありました。

=結果=
コクワn 、 30mmスジ♂ 、 ちっこいスジ(たぶん♂) 、 40mmヒラタ♂ / 仔フグn 、 変圧器移設許可 、 尿酸排泄促進薬2週間分


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