1/11〜12報告

【凹作】


【2004年01月11-12日】
7時半に目覚まし時計が鳴った。
それは憶えているのです。
9時半に目が覚めた。
これが現実なのでありました。


秘密基地建設令がジュニア(兄)から出されたのは昨日の夜の事。
工期は本日(日曜日)中。
と、言うことはですね...
ジュニア(兄)の『御触れ』を守りつつクワガタを採るためには、
『秘密基地建設用地として相応しく、かつ、クワガタの住む森に近い場所』を、
早朝のうちに見つけておかねばならないのです。
そうしないと、大切な日曜日を、建設業務だけに費やして終わってしまうのです。

ここで現実に目を向けてみる。
今現在、朝の十時。そして、今や遅しと出発を待ち侘びるジュニア(兄)がここに居る。
これより導き出される解答は、『本日の凹は、建設作業専門係』。

と、『ちょっと待った』が入る。
建設作業専門係へと変身する直前、カミサンから賄業務命令が発せられたのだ。
自分達の食い扶持は自分達で...
という訳で、出発前のオニギリ作成業務なのであります。


ふっふっふ。
なんだかフツーのパパっぽく書かれていて非常に格好良いな。


とっても扱われやすいパパ・凹、タマにはスネてチョビっと字面を悪戯してみたのでありました。
本当は...
秘密基地作り大好き、かつ、タマのお弁当作りも大好きなこのワタクシ。
採集記上だけでの『プチ反抗期気取り』なのでありました。


お手製の弁当を携えた凹とジュニア(兄)は、葉山に行く途中にある公園へ。
そして、公園脇から山へと続く散策路に歩みを進める。
建設最適用地を見繕い、蔦と枯木を材料とした秘密基地をこしらえて、お手製ブランチ食べて、この日はお終い。
一応クワガタを探してはみるものの、そうそう都合よくコクワが落ちている訳も無く、当然ながらのボ〜ズでありました。


さて、翌月曜日は成人の日。
二十年程前に成人式を行った秘密基地作り大好きオジサンのコノ日の目標は、
成虫(但しコクワ以外・・・無論コカブトも可・・・である)のGetなのでありました。

7時半に目覚まし時計が鳴る。
昨日の反省が頭をよぎる。
ガバっと起き上がる(但し、気持ちだけネ)。
続いて、体がノソっと起きやがる。
二十年前の、アノ 気持ちと体のコンプリートなシンクロナイズっぷりが懐かしひ。
まぁ、何はともあれ、近所の山に向けて八時半に出発出来たのだから良しと致します。

急な階段と山道を三十分程かけて登る単独行。
足元をかためるのは、出掛けに修復を終えた凹ロングブーツであります。
上へ上へ。 颯爽と標高を稼いでいきます。
初めて来た場所なれど、なかなかヨサゲなのであります。
山頂に到着。
して、暫し周辺を窺う。
ムフ! 削られた跡がゼーンゼン無い。
手付かずの森です。

期待に胸を膨らませ、着々と枯木をサーチして、一時間程を費やして、何も居ないことを確認できました。

う〜ん、満足、満足。 な訳が無いのです。
午後からは、一家揃って昨日の公園に再び向かうことになっている。
秘密基地の出来栄えを、ジュニア(妹)とカミサンに見せびらかす為だ。
時間の気になるところだが、全く満足していないから少し移動してから再び遣り続ける。
かろうじて、極少コクワ♀と♂を都合で三匹採集です。


しんみりと ご帰還。
当初の目標を達成出来なかったウナ垂れ坊主は、「ネタすら無かったよ」とカミサンに報告であります。

いつもの笑顔でお出迎えのカミサンが出してくれた『イツモノイチマイ』を食す。
三連休中のクワ採りライフの幕は、今、静かに降ろされた。 と、 思われた。





アーバンクワの道を歩む我々に休息は無い。
常日頃からムシの気配に耳をそばだてて、いつ如何なる時でもウルトラショートクワ採行を試みる姿勢は崩さないのだ。

ホ▽カホカ亭にて購入のランパー(ランチ兼サパー)を引っさげて、昨日の公園に再突入であります。



ここまで100行近くも無駄に読み進まれてしまい、やっとこさ『!』な展開かと期待されたマットウな採集家の皆様へ、、、
そして、
凹採集記の何たるかを熟知した上でサラにここまでお読みいただいた寛大で酔狂な採集家の皆様へ、、、

お詫びと感謝を陳べさせていただくと共に、くれぐれもお伝えしておきます。
昨日の時点で、既に判っていたことです。
この日来た秘密基地のある公園の一帯は、とてもクワガタが薄いのです。

ですから...
必然的に...
これにてコノ日のムシ採りも終了...





の筈であったのです。


アーバンクワ者だから周りを見てみる。
ヨサゲな枯木なぞどこにも無い。
凹採集記なのだから当然ではある。

所在なげな凹は、一面の芝生の端っこをコネコネと突付いて掘り返す。


凹(心の声):「デカッ!」

手をお皿にして、カミサンの下へ駆け出す凹。

凹(心の声):「ヤヤヤヤヤッッッッッタタタタタァァァァァァ!!!!!」
凹:「これ!(カミサンに右手を差し出す)」

ジュニアーズ、夫婦の下に駆け寄ってくる。
ジュニア(兄):「オオクワ!?」

凹:「カブト...」
脱兎して行くジュニアーズのその先には、コネコネされて些か色の変わっている堆肥化した芝カスの吹き溜まり。
凹:「...ムシ」


遅れをとった凹も、負けじと芝カスの積もった一帯に戻ります。
カブト幼虫Get合戦の開幕です。

ジュニア(妹)が、その日一番ドデカイヤツを掘り当てれば、
ジュニア(兄)は、その間に三匹も一遍に出したりして。

結果、ジュニア(兄)が7匹、
して、ジュニア(妹)は4匹。
ということで、数採りチャンピオンはお兄ちゃんとなったのでありました。

ほっと一息であります。
大きさチャンピオンは妹の方だったのですから...

そして、我が家に存在する、トッテモしぶ〜いタイトルの獲得者は凹。
『場所発見チャンピオン』なのであります。


数、大きさ、場所。
三冠独り占めなんてとんでもない。
そんな恐ろしい事態は考えたくもない。
凹家のタイトルは、適度にバラケてないと、トバッチリを喰らうのは凹パパなのだ(汗)


海釣りでも、釣堀でも、クワガタ採りでも、
凹パパが数採りチャンピオンに輝くことはあまりない。
でも、そのくせ、しばしば数え間違いをしたりはしちゃうのだ。
今回も、10匹は採れたような気がしていたのですが、実は『4匹程度位な感じ気味』しか採れていなかったのです。

合計では確実に21匹いるんですけどね...
なーーんて大人なんでしょ、ワタクシ...
と、一人悦に浸る凹の横、
毎度々々、『なぜか』タイトルとは縁遠いカミサンが、三人を やさし〜く見守るように微笑んでいるのでありました。



その後、毛繕いをしているリスの集団に遭遇。
置き土産の毛玉を発見なんぞしたりして、帰宅となりました。
当初の目標は達成出来なかったものの、それでも、
大乾杯の儀・・・ジュースにお菓子付き・・・とあいなったこの日の虫採りなのでありました。

=結果=
カブトムシ幼虫15〜21匹


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