【凹作】
【2003年12月23日】
今年最後の祝日。
この日も良い天気でありました。
天からの贈り物なのであります。
晴れの日が続くと、その有り難味をどうにも忘れがちになる凹であります。
うだうだと動き始めたのは既に昼前になってから。
建前程度に家の中の片付けを手伝い、午後からの出発となったのであります。
△涌園での疲れの残るジュニア(妹)とカミサンを家に残し、ジュニア(兄)と二人でやって参りました。
車に乗り込み、イザ出発!
目指すは、お隣の市にある某施設の裏山。
毎週末になると一度くらいはその前を通る場所ですが、裏山に入るのは初めてとなります。
実は、前日、地図を眺めていて、この裏山がソコソコ規模の山の一部であることを知ったのです。
地図上に見る限りでは、山頂付近のZ寺に至る道が裏山から続いている。
大人の足なら30分程度の歩行距離といったところに見受けられます。
これならば小学5年生であるジュニア(兄)を引き連れた採集でも大丈夫そう。
という訳で、凹家にとっては新規の場所であるコノ裏山に挑戦となったのであります。
某施設脇に到着。
むむ? 山道への入り口が良く判らないのであります。
裏山があるのは、施設の敷地とも公道とも判別できないような曖昧な領域のその奥です。
他人様の敷地に忍び込むような心持ちで裏山目指して歩みを進めてみます。
ほっ。
ソロリと踏み出したその先に、確かに山道を発見。です。
背中を縮める思いをしつつ、やっと山道の端に到着。
クワの気配は...
取り敢えず、今はまだゼロ%
この辺りは、かなり整備が行き届いています。
恐らくは、施設の方達の手によるものなのでありましょう。
山道をチャッチャと歩く凹とジュニア(兄)であります。
山道の片側が薮と雑木に覆われた崖になってきます。
と、もう一方の側を見てみると、、土手を3mくらい下った辺りには小川が流れているようであります。
10分程歩いてみたものの、ヨサゲな朽木は未だ目に入ってきません。
痺れを切らした凹が、いかにもショボそうな枯木を叩いてみます。
う〜ん。
現れたのは、ちっちゃいコクワと思しき幼虫です。
ジュニア(兄)も父に習い、同じパターンでちっちゃいヤツをGETです。
まぁ、何にせよ、これでこの日もぼ〜ずだけは免れたという訳であります。
ちっちゃいコクワ幼虫だけでは満足に至らないのが、この頃チョッピリだけランクアップした凹親子。
貪欲に、更に歩みを進めてまいります。
!
白い菌類を蔓延らせた木を、道の傍らに発見です。
チロリと周りを窺ってから、カンッとその木に軽く凹斧を当ててみました。
硬すぎ。
まるで歯が立ちません。
諦めて周囲を見渡してみる。
!
10m程離れた地点に別の朽木!
土手とその下を流れる小川の中間、土手の裾辺りに根を張った朽木を発見です。
この朽木、上半分がもげてなくなっている。
何処にいったのかと小川の方を見てみると、確かにその無くなった半分と思しき朽丸太も転がっていた。
よっしゃ。
やっとショボクナイ材を削ることができそう。
中身の詰まった良いプレゼントであることを期待して、ジュニア(兄)とともに、小川のレベルにまで土手を下ります。
んんん?
さっきの白い菌類が蔓延る木と違って、こちらの度合いはソコソコ程度に見える。
湿潤な地帯に置かれていたせいか加水分解による影響もあるらしく、刃を入れてみるとサックサクなのでありました。
すぐに、コクワと思しき幼虫が出てきます。
続いてカミキリの幼虫。
次にはコクワ幼虫。
更にカミキリ幼虫。
また、コ幼虫。
で、カミキリ。
コ、カミキリ、コ、カミキリ、コ、カミキリ...
...延々続く、小物と外道の競演。 んんん、結構楽しいゾ。
こんな具合に楽しむこと、都合約二十匹以上。
「おわぁぁぁ〜!?!?」
凹の隣で一緒に削っていたジュニア(兄)が、たった今 斧を入れた自分の足元の朽木を見て仰け反っている。
ジュニア(兄):「なっ、何これ?」
どっひゃ〜! 凹家始まって以来の大物幼虫であります。
凹:「クワガタには違いない」
ジュニア(兄):「オオクワ?」
凹:「判んないけど、少なくてもコクワじゃない良いクワガタには違いないぜ」
凹:「あっ、待って。写真だよ、写真」
珍しく現場写真を撮る事に気を回す凹であります。
ジュニア(兄):「オオクワかなぁ?」
凹:「あ〜さんに写真を送って見てもらうから」
凹:「ノコギリかミヤマかオオクワだと思うけどな〜」
嬉!
ジュニア(兄)に届いた森からのクリスマスプレゼント!
その後、この朽丸太から凹が、そして、この朽丸太と同じ樹であったと思われる朽ちた根っこからも凹が、それぞれ1頭ずつを採集。
二人して大喜びでの帰還となりました。
ノコかミヤマか? 今は未だ判りませんが、0.001%でも可能性の残っているうちは、当然我が家では超VIP待遇。
準オオクワ殿的処遇とさせていただく幼虫殿です。
左は↑いつもの幼虫 右が今回の↑超々大物(我が家基準なり)
初夏が来て、やがてこの大物幼虫達がノコかミヤマになるまでは、
この三頭の入った三つのペットボトルは、宝物として丁重に扱われることとなるのでありました。
=結果=
(気分だけはオオクワな)不明幼虫×3頭、 コクワ幼虫とカミキリ幼虫をそれぞれ15匹くらいずつ