【凹作】
【2003年12月07日】
「う〜ん」
良く晴れた冬の日曜日。
お昼前になって初めて瞼を開けた寝ぼすけパパの眼前には、ご近所のとっても綺麗な遠景が広がっていました。
さて、今日の予定は???
床屋。
まだ眠り足りないと言いたゲな両瞼を、晴天の下でしかめっ面調に押し上げるボサボサ頭の凹作なのでありました。
うむむ、こんなに天気が良いのに屋外に出ないのは勿体無い。
かといって、伸び放題の髪の毛を、このままやりっ放しというのも、世間一般のサラリーマンとしては有り得難い事態のようにも思う。
しからば、ホ△カホカ弁当でも携えて近所の公園でプチピクニックをして、その後の夕方にでも床屋に行くと致しましょう。
一日(←正確には半日ですな)の計画を立てたこの時点では、
この後に降って湧いたトンデモなクワガタ採集を予測することなぞ、微塵も出来なかった凹作なのでありました...
よもや、横浜ではトッッッッッテモ珍しいこのようなクワガタを、あのような形で掘り出して採集してしまうことになろうとは...
皆様へのクエッションです! : 当日採ったコヤツ↑、誰だかお判りになりますか?
さてさて、プチピクニックへ出発!...と思ったら、カミサンの方から「仕度に後一時間っくらいかかる」とのお達しが。
んんん?どうしようかな? じゃあ、散歩にでも行ってこよっと。
という訳で、過日(03/07/11)、会社帰りの逢魔ヶ刻に彷徨い歩いて大変な目にあった近所の小山を散策することにいたしました。
朝の散歩(←てか、昼の散歩っすけど)を兼ねたクワ採りですから、何でもいいから採る事が出来ればそれで上出来だったのですが、
コ幼虫に加え、コ♀成虫までGETして、上機嫌で朝の(←一般的には昼の)小一時間を過ごして帰ってきたのでありました。
アーバンクワの道を歩む我々に休息は無い。
常日頃からムシの気配に耳をそばだてて、いつ如何なる時でもウルトラショートクワ採行を試みる姿勢は崩さないのだ。
熱いお茶入り魔法瓶、携帯完了。
弁当4人前も、GETした!
で、近所の某施設脇にある公園へGo!であります。
目指す地点は、今年の6月7日にウルトラショートクワ採りを行っていて突然目の前に現れたマムシに肝を冷した場所であります。
この日も過日同様、家族サービスのプチピクニックがその本来の目的であり、クワ採りはメインではなかったのであります。
が、そのまま何もしないで帰ってきたのではアーバンクワ者の名が廃ると言うものであります。
ソ
ワ
ソ
ワ
ソ
ワ
後、
の
|
ん
び
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家族4人。 冬の穏やかな日差しの降り注ぐ芝生の上で、暖かいホ△カホカ弁当を広げます。
緑に囲まれた風の無い一帯でのノンビリとした楽しい昼食です。
遊びたい盛りの子供達は、サッサカと弁当を平らげ、半ば既に野山を駆けずり回りモードに移行しようとしています。
そして、凹作&カミサンは、ユックリと弁当を平らげ、そのまま日向ぼっこモードに突入です。
うつらウツラと舟を漕ぎ始めるカミサン。
ソ
ワソ
ワソワ
ソワソワ...
ベンチの上でカミサンの隣に座りながらも、むくむくむくっと朽木を遠隔サーチし始める凹作。
4人を囲む緑の樹々の一部分に、ヨサゲな朽木を発見!であります。
夢の中に半身を置くカミサンに、「一寸クワガタしてくるわ」とソッと告げ、ダッシュで飛び出していくアーバンクワ者でありました。
お目当ての朽木に近づき、一太刀を浴びせます。
んんっ! なかなか良い材だぞ!(←我が家基準 / 標準語では:まず間違いなくクワガタが入っているコクワ材だぞ!)
食痕も見える!
という訳で、ヨサゲなこの材を携えて子供達の下へ戻ってきた凹作。
「どうよ?これ?」と言わんばかりに、ジュニアーズの足元に材を転がします。
材の上半分からジュニア(兄)が、そして下半分からはジュニア(妹)が叩いていきます。
で、コ幼虫をGET出来たのはお兄ちゃんの方だけ...
妹の方は、不満顔... いや、それどころか、カナリ怒ってる(お〜怖い!)
「パパがこんな変な木を持ってくるからいけないんだぁ〜」
どっひゃ〜!そりは完全に八つ当たりというもんですよ、お嬢さん。
プイっと臍を曲げ、遠くの茂みでイジイジし続ける小学2年生であります。
こうなってしまうと暫くの間、誰も手出しを出来ないのが彼女の性格です。
手の施しようの無いイジケ娘を一人にしておいてあげることにして、
男子チームは、妹には登る事が出来なそうな斜面を登ってみることにいたしました。
実は、先ほど朽木を拾い上げた際、緑に深く覆われた斜面のその奥に、とても太くてヨサゲな木を見つけてあったのです。
ママでも登りきらないような急斜面の藪漕ぎ行。
お兄ちゃんも成長したなぁ、なんぞと感心しながらも目標の太倒木に辿り着きます。
で、叩いてみたら早速食痕出現。
すぐにコ幼虫が現れてくれました!
とりあえずはアーバンクワ者の面目躍如なのであります。
程無くして、お兄ちゃんもコ幼虫をGET。であります。
成果があったので引き返そうと思いつつも、お兄ちゃんにはせっかくキツイ斜面を登ってもらったのだからとの思いから、
もうチョコッとだけ削り進んでみることに。
んんんん、だんだん朽木の硬い部分が多くなってきたようで、お兄ちゃんの振るう刃先が跳ね返されています。
では、と、凹作が代わりにその部分をガッツガッツとやってみる。 と...
やりました〜!
マアマアサイズのコ♂成虫が現れてくれました〜!
とっとっと、しかし、凹作の刃捌きが雑だったせいか、コヤツ、顎が片方欠けてしまっていたのでした。反省。
なにはともあれ、お兄ちゃんと歓喜のハイタッチで喜びを分かち合います。
で、その興奮もひとしきり収まった頃、なにやら深い緑を隔てた斜面の下方から二人を呼ぶ声が...
「まってて〜、今そっちに行くから〜」
どっひゃ〜! 声の主は、先ほどまで片隅でイジイジしていたお嬢さんではありませんか!
きっと、パパとお兄ちゃんが緑の中から放っていた歓喜のオーラを、寂しそうに遥か下方から偲び聴いていたのでありましょう。
んんん、、、ジュニア(妹)に可哀相なことをしてしまったぁ...
しかも、彼女にとっては断崖絶壁とも見えるであろうこの斜面を乗り越えて、いじらしくもコチラに合流してくれようとしているではないかぁ!!!
よくよく見れば、既に身長×2ほどの高さまで、健気に頑張って登ってきている様子。
しかし、ここは、さすがに小学2年生の女の子には危険な場所。
慌てて、そこまで登ったことを誉めてあげてから、危ないから留まるようにと促します。
斜面の表面を削り崩すようにしながら、彼女のへばりつく地点まで滑り降りた凹作パパとお兄ちゃん。
妹の大健闘を思いっきり称えてあげたのは言うまでもありません(汗々汗々)
ジュニア(妹)のそんな姿に打たれたワタクシ・凹作。
斜面を降りきった平らな地点で、キョロキョロと周辺をルッキングします。
狙いは...
カブちん幼虫。であります。
何とか彼女に獲物を献上差し上げて、お兄ちゃんの獲物群に見劣りをしないような体裁を作ってあげたいと思った凹作。 一生懸命に枯葉をめくり倒したのでありました。
で、GET!
だけど...
大きさはカブちんクラスなんですけどね、どうもチョっくら雰囲気が違うような...
たぶん、デカくなる種類のコガネムシの類なのでありましょう。
既に他の遊びに夢中になっていた彼女に近づいていって、獲物を握った掌を開いて、「ハイッ」と手渡してあげたら彼女は大喜び!
ジュニアーズ基準に則るならば、献上差し上げた不明幼虫の太ボリュームは、お兄ちゃんの獲物群・・・コ幼虫×2とコ♂成虫×1・・・に敵う獲物だったようでありました。
冬の午後。 お日様の逃げ足はとっても速いのであります。
弁当を食べ、ムシを啄ばんで、チョコッとノンビリしていたら、もう、あっという間に辺りは夕刻の気配です。
寒くなる前に退散。であります。
夕暮れの帰り道、凹作とジュニア(兄)は、床屋さん前にて途中下車。
相変わらず、コクワやらコガネムシやらの獲物しか無かった一日でありましたが、それなりに楽しかった余韻を胸に、床屋さんのドアを潜ります。
おっとっと、『横浜ではトッッッッッテモ珍しいクワガタ』はどうした?ですよね。
実は...
掘って採ったんですよ。 ここで!
クワ好きの この床屋さんと話をしているうちに、床屋さんチの裏庭の植木が傾くって現象の話になったんす。
そんで、おまけに、変な虫が土の中に湧いてるらしいってね。
さすがの凹作もピンときたってモンであります。
「クワ飼育に使用した土を堆肥替わりに使いませんでした?」って聞いてみたら、やっぱりビンゴでありました。
話を続けているうちに、床屋さんと二人して、もう、ワクワクし始めちゃいましてね...
髪を切ってもらうのもそっちのけで土堀をしてしまったという訳なんであります。
で、期せずして近所で採集に成功してしまったのが下の写真の7頭なのであります。
床屋さんは外産飼育の人なので、コヤツらの正体は恐らくは異人さんということになりそうです。
んが...
数種類のクワを飼育した土を混ぜて堆肥替わりにしたとのことなので、コヤツらの正確な名前まではわからず終いなのであります(トホホのホ)
従いまして...
冒頭の皆様へのクエッションの解答は、誠に申し訳ありませんが、凹作は持ち合わせていないのでありました(スミマセン)
(ギラファという種類かもと、床屋さんは申されてました)
=結果=
コ♂成虫 、コ♀成虫 、コ幼虫 、コガネムシ(カブト?)幼虫 、異人幼虫×7(複数種類居るようです)