2004年の採集記(その5)

【sandman】


                        

【sandman様のメール】(2004.10.17)

近畿でもいよいよ秋がきたというかんじの気候になってきました。サクラやモミジ等の樹は葉が色づきはじめてきました。こんな中今年最後になると思われる樹液採集をしに、森へいってきました。


2004/10/16

今日は会社の元直属の上司のリクエストもあって、今まで必ずコクワがいた木がある森へと入りました。一本目の木では樹皮の隙間の半分強がアリさんのトンネルが作られており、残りの隙間を覗いてみるも、小さなカマドウマやゴミムシがいたのみでした。次の木へ行くため森の遊歩道を奥へと進みます。

 この遊歩道は十月頭ぐらいまではハンミョウがたくさんいて、盛んに”道しるべ”してくれるのですが、今日は一匹も見かけることも無く次の木に到着いたしました。
この木は今シーズン見つけた木の中で二番目に良い雰囲気のある木(当方基準)でシーズン中はほとんどスズメバチがついていた木です(一度カマキリ君に場所をとられていたが・・・)。今日はガが一匹周りを飛んでいるぐらいで、とうとうスズメバチもいなくなっていました。樹皮の隙間にはヨツボシケシキスイ・ゴミムシ・カマドウマ等がいたのみであった。

 次の木は##の脇に立っており、あまり太くはないが日当たりがいいので少し期待していたのだが、樹皮の隙間をみても何もいなかった。風通しがよすぎるのであろうか・・・・

 いよいよ自分の知る限りでは残る木は”フトアシクワガタ(通称?)”のいた木を残すのみとなった。やはりここ数日気温の低下が著しく、クワガタ達は越冬体制に入っているようだ。家で飼っているクワガタ達もノコギリ君♂以外はここしばらく姿を見せていない。そうこう考えているうちに、木のところへ到着した。

 ペンライトを取り出して樹皮の隙間を観察します。樹液はまだ出ているようですが、コバエ達も姿を消しています。

 ・・・・・!!いた!”フトアシクワガタ”だ!

 慌てて秘密兵器を組み立てます。組み立てながら別のところに目をやると、クワガタのケツが見えています。とりあえず棒の試運転?を兼ねて尻が見えていたクワガタを出しにかかります。

樹皮隙間の奥へ逃げ込もうとする♂を手前に誘導します。あっさりと出てきました。コクワ君でした。さすがに秘密兵器は違うなぁと感心しながら、ルアーケースへコクワ君をしまいます。

 さて次は小手調べもすんで体が温まってきたことですし、”フトアシ君”へ照準を合わせます。

 ・・・・あれ?ここらにいたはずなんだが・・・

 念のため樹皮の隙間をぐるりと覗き込みますが、クワガタの姿はこれでもかというぐらいに小さい♂が一匹いるだけで他には見当たりません。

 あぁ・・・・また逃げられた・・・・・

 今日は(今年は)これまでかなぁ・・・・がっくりと肩を落とし帰途へつきました。

 今日捕ったコクワにはダニ(白いやつたくさん&赤いやつ一匹)がついていたので後でダニ取りをせねば・・・・
 



2004/10/17

今日は昨日のリベンジをするべく昨日は行った森周辺を散策ししました。最初に入った所は盆休み中に一度訪れていたのですが、奥の方までは入っていなかったのでそこから攻めていきます。

 植林の人がつけたと思われる道を奥へと入っていきますが、少なくとも紺シーズンは誰も通っていないようで、あちこちで倒木(マツ)に通せんぼされます。結局途中で気力が萎えてしまいUターンしました。
 

 行きの道とは違う道を通っていくと盆休みのときには気づかなかった樹液のでているコナラがありました。あまり太くは無いのですが、数箇所から樹液が出ており、洞もいくつかあります。早速近づいてチェックすることにしました。

 ・・・・・!! ドルクス系の頭部が見えます!サイズから考えるとヒラタか、オオか?などと考えながら早速○○棒を組み立て、大あごに引っ掛けこちらを向かせます。

 オオッ!・・・・・きなコクワ・・・・・

 5cmくらいのコクワガタ初めて見ました。確かに今から考えると大あごの付け根が細いような気が・・・・。無理に掻き出すのはやめることにしました。かなり良さげな木なので来シーズンに期待することにします。

 ”フトアシ”君の木のある森の入り口へと向かいました。ここも今シーズン数回来ているのですが、奥まで入っていない小道があったのでまずそちらから攻めていくことにします。

 入り口のあたりにはポツポツ細いコナラが生えているも、奥に行くにつれてコナラは無くなり、そのかわりにマツが結構生えています。道がまだ続いていたのでそれでも先へ進んでみます。

 秋らしくなってきたなぁなどとボーっと考えながら、あることに気づきました。

 秋といえば食欲の秋!マツといえばマツタケ!!

 早速付近の地面を調べてみるも、一度もマツタケ取りに行ったことのない私に取れるわけがありませんでした。そうこうしてるうちに道路際まで出てきてしまい、引き返すことにしました。

 ”フトアシの木”に向かいます。昨日は風があり、少し寒いぐらいだったのですが、今日は風も無く天気も良いので暖かいです。この気温でしたら昨日いたクワ達はまだいてることでしょう。

 程なくポイント付近に到着し、昨日の教訓から100メートル程手前から○○棒を取り出し組み立てます。木に近づき、○○棒を構えながら樹皮の隙間を覗きます。

 ・・・・・・・いない・・・・・・・

 初めて見たときと同じように次の日には出てこないのかも・・・・・・。付近を念入りに調べるも樹皮めくれの奥のほうでコクワ君が怯えてながらこちらを見ているだけでした。

 さすがに来週は越冬体制に入ってしまうでしょうから、無事に越冬してもらうことを祈るばかりです。私もそろそろ充電期間へ突入するかもしれません。
 


戻る