「あ〜教徒の古き良き時代 離別編」

【あ〜教徒】


【あ〜教徒様のメール】(2004.9.12)

 

〜前略〜


今から13年前、隣人の昆虫捕獲人T氏の影響により、幼少の頃の採集意欲が復活し、ここから、しばらくの間、採集に没頭する日々が続きました。

本格的な参入は、ケガの影響でその翌年の初夏からになります、T氏の教えにより、採集でしてはいけない事を1月からみっちり叩き込まれ、本番に望みました。

当時は、有名産地などの知識は、皆無で、T氏に連れて行ってもらえる場所が全てでした、ある程度、同行していると、T氏が、妙な行動をすることがわかり、おもいきって質問することにしました。

それは、惨敗坊主の次の採集では、必ず、1人で行かれるという些細な事でした、最初は、生計の為と思って気にしなかったのですが、ある日、同業と思われるおじいさんと帰宅され、偶然、玄関前で遇ってしまい、その重装備ぶりに疑問がわいてきました。

いくら訊ねても教えてもらえませんでしたが、この年の暮れにやっと教えてもらう事ができました。

OB訪問を終えて帰宅すると、留守電にT氏の家族という方から伝言があり、T氏が慶応病院に入院していて私を呼んでいるという旨でした。

急いで、病院に行き、病室にいくと、いつものT氏ではなく痩せ細ったT氏がいました。

以前から、腰が痛いと聞いていましたが、まさか、癌だとは、思っていなかったらしく、気が付けば、末期になっていたということでした。

そこで、いろいろ、話しをしているうちに、山梨、長野、山形、福島、大阪と昔の話しを訊きました。

それと、1人で行くときに何処に行っていたかも訊くことができました。

情報が漏れるのを恐れて、言わなかったことも訊けました。

面会時間が終わり、握手をして、別れました。

  
 

翌年、帰省から帰ってみると、T氏の部屋は、空き部屋になっていました。


 
つづきは、また、メールします、次は、「探索編」を書こうとおもいます。

 

〜後略〜


戻る