2005年 (コ)瑠璃色の旅 その7

【ちゃん】


【原名亜種編】後編

6月10日

あ〜さんを見送ったあと、もうしばらく仮眠を取るか、 灯下回りをするか悩んだ。

せっかくここまできているのだから、行っちゃいましょう。

とりあえず北へ向かったが、燃料が残り少ない。

スタンドを探して徘徊したが、どこも閉店している。

土曜の夜っすよ、なんでこんなに早く閉めちゃうの?

くわたけさんに愚痴を吐きながら探すが、どこまで行っても閉まってる・・・

しかし、こんな事もあろうかと、予備タンクに20Lほど入れていた。

パーキングへ入り補給し、来た道を引き返す事にした。

途中よさそうな横道があったので入ってみた。

灯下によさそうな雰囲気だが、周囲は針葉樹が多い。

とりあえず街灯がなくなる処まで走って、 そこから引き返しながら灯下をチェックしてゆく。

最初の場所でクワガタらしき影が見えたので車を止めたがコクワ♂だった。



次の街灯にも何か居そうだったので車を止めた。

くわたけさんがコクワペアを拾って、幹線道路へ出た。

また同じような横道へ入ってみたが、あまり雰囲気が良くない。

とうとう残雪が残るような場所まで上がってしまったので

灯下をあきらめ、昨日の場所へ戻ってシートを倒し眠りについた。


朝、雨音で早い時間に目が覚めた。

シトシトと降っている。

ボーと外を眺めていたら、くわたけさんも起きたので とりあえずスタンドへ向かった。

スタンドを出ると雨が上がった。

途中、コルリで有名なポイントの看板が出ていたので、 思い切って、山を上がることにした。



ブナ林が見えはじめたところで くわたけさんは車を降り歩き始め、それを後から車で追った。

時間が早いのと標高が低かったので、まだ無理かな?と思ったら

くわたけさんが「いました!」

ええっ!

案内無しではじめて入った場所でのコルリだったので、気合が入った。

しかし歩けど歩けど私の網には葉っぱや枝しか入らない。

網が濡れて重くなったので、もう1本の方に変えようとしたら なぜか網の先が縛られている・・・

中を覗くと、コルリが数頭入っていた。

あ〜さんの昨日の置き土産だった(^^;;;

いつの間に・・・

それをケースに入れ再度歩いた。

しかし、いねぇ!!

ある程度標高を稼いでみようと、くわたけさんを置き去りにして 車で標高を上げてみた。

やはり居ない・・・

やっとの事で見つけ、網に落とした

これがでかい。

感覚ではキンキコルリの2倍あるのでは・・・

そう思うくらいの大きさだった。

後で撮ろうと、とりあえずケースに入れた。

少し上がると、ブナがなくなったので

くわたけさんの様子を見に行こうと思ったら、

「!」

すぐ後ろに居た。

くわたけさんは数頭採られていた。

いいなぁ

2時間経って、自分は1ペア・・・

くわたけさんを車に乗せ 更に標高を上げてみた。

途中道が分かれていて観光看板を見て 曲がる方向を決めた。

しばらく行くと残雪で行き止まり・・・



しかし、幼木が沢山あるじゃあ、ございませんか!

そして新芽に潜ってるのが多い。

くわたけさんがコルリを探している間

私は残雪中走行を楽しんだり、 ルリ向きな立ち枯れを見つけて崩していたが 中身はマダラ向きな材だったので、すぐにあきらめてしまった。

いつも中途半端だ・・・

くわたけさんのところへ戻ると、雲間から陽がのぞきはじめ 一斉に飛び始めた・・・



よく見るとほとんどの新芽に潜っていて、活動をはじめたようだ。

半端な数ではない。

原名コルリが三桁採れるという話はよく聞いていたが

それが納得できた。


そろそろ帰路に着かねば、明日の仕事が気になり始めた・・・

山を下っていると、関東ナンバーの採集者と思われる数組とすれ違った。

有名な場所なんですねぇ。

そういえば、登る時は京都ナンバーの採集者がいた。

自分は鳥取ナンバーである(^^;;;

晴れ渡る山々に後ろ髪を引かれながらこの地を離れた。

入梅したはずなのに、帰り道はドライブ日和。

高速に乗ると、あっという間に関西へ入った。

日が暮れる寸前にくわたけさんと別れ 鳥取へ戻ったのは灯下のできる時間だった。

いつものポイントへ寄り道すると、 そこにはノコ♂とヒラタ♀が 「お帰り!」と迎えてくれて、1,500kmの旅は終わった。



ミナミコルリ、原名亜種 コルリ、その他多数の採集を教示してくださった あ〜さんへ多大なる感謝をいたします。



また、現在単身赴任を終え関東へ戻られたくわたけさんへ
どこかのコルリポイントで再会できることを楽しみにしています。

そして最後まで素人の採集記を読んでくださって、ありがとうございます。


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