クワガタ多産地訪問、IN山梨!!

【冷凍ピラフ】


                        

クワガタ多産地訪問、IN山梨!!

7月某日、あれはたしか、夏休みのころだった。
東京から車で約二時間、ようやく目的地に着いた。
ここにはいかにも山梨らしい風景が広がっていた。立派なクヌギ、そしてそこから染み出る発酵した樹液・・・・。まるでオオクワブーム到来前の70年代を思わせる。
「ここだけ時間がストップしているのか?」
本気でそう思った。カナブンもケシキスイも、ただのんびりと樹液を吸っている。
林に入るといきなり、カブトムシの匂いがする・・・・。近くになにかいるのだろう。一本一本丁寧に木を見ていくと、
「お、いるいる、ノコギリの♀が。」
本日初のクワガタだ。他の木にも、十数頭のカナブンがいて、所々にハナムグリが混ざっている。その時、変なコガネムシが樹液にたかっている。手に採って見ると、なんとガラの無いハナムグリだった。これは珍しいと思い採集・・・・
他にも、嬉しい事にここには何故かあのヤッカイなスズメバチがいない。のだが、ハチもいなけりゃクワもいない。世の中そこまで甘くなかったか・・・・
時計を見ると、ついさっきまで3時だったのに、もう4時半になっている。空の色を見ると段々オレンジ色に変わってきた。
近くの木に近ずくとコクワがいる・・・・。リリース・・・・。コクワが出てくるという事は、他のクワも活動をはじめるはずである。
「念入りに探さなくては。」
そう思い、いっそう気合を入れる。すると、
「おっ!!ノコギリ♂だ!!」
これで安心してペアリングができる。次の木に視線を移すと、ここでスズメバチ登場!!ノコが出たかと思えばこれだよ・・・・。だが、ここで気持ちを切り替えなければ後は虫が採れないだろう。次の木には、大型のカミキリムシがいる。
「ミヤマカミキリだ!!」
実は初採集なので、持ち帰る。おっと、いけない、今日の目的はクワガタだった・・・・
しかしな〜〜、クワが極端に少ない。そんな事を考えているうちに、すっかり日が沈んでしまった。ここで懐中電と・・・・・・う・・・・忘れた〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!
しかたなく外灯の明かりだけを頼りに探すことにする。
目の前には駐車場が在る。外灯も有った!!そこはとても明るく、クワもバシ!バシ!飛んで来そうだ。が・・・・一向にクワは姿を現さない。仕方ない、明かりが届く範囲の木を徹底的に捜索。すると、
「いる!いる!ノコが。しかも、小〜大歯まで!!」
フン!!懐中電灯がなくったって採集は出来るんだな〜!!その時である。
「ン、ポケットが何かおかしいな〜?ゲゲゲッ」
なんと、そこには紛れも無い懐中電灯の姿が・・・・これが有ればこっちのものである。←(態度がコロコロ変わる)
この時点でノコが7頭。では、懐中電灯も有ったし夜の林へ、いってきま〜す。
いい感じに樹液が出ている。そこで何か、金緑色の虫が見える。
「アカアシオオアオカミキリだ〜〜〜〜〜〜〜〜〜。」
初めて見るけど、きれいだな〜。だが、喜んでばかりはいられない。ここまでノコは♂が6頭、♀が1頭だった。これじゃーペアリングどころじゃない!!なんとか♀を採らなくては・・・・
一方、外灯では大型の甲虫が集まっている。早速ネットですくって見ると・・・・ブイブイばっかり!!ガックリ!!次の外灯もキマダラカミキリが採れたのみで、結局、♀は採れなかった・・・・
「あ〜〜〜〜〜〜〜〜、もう帰ろう。」
♀がいれば・・・・おっ、あの黒い虫はもしかして・・・・ネットで落とすと、
「やったーーーー!!ノコ♀だーーーー!!」
終わり良ければ全てよし!!

今日の結果 ノコギリ6♂2♀ ミヤマカミキリ1♂1♀ アカアシオオアオカミキリ1♂1♀ キマダラカミキリ1頭 シロテンハナムグリ1頭

最後に
今日、訪れた所は、まだ採集マナーが守れない人達には侵されていなかった。
いや、これが本来の採集スタイルであり、現地で出会った人達もたとえウロの奥にクワが潜んでいても決してむりやり花火などで出さずに軽く、「諦めましょう。」と言ってすぐに他のクワを探していた。
皆様もマナーを守って採集をして、この趣味を続けられる環境を維持しましょう。
 


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