千葉県
【ぐうたら】
最近は期末も近づき、平日は非常に切羽詰まった精神状態にある。なかなか思うように仕事も進まない。休みの日を中心にスケジュールを組むなどという芸当がなかなかできず、従って休日も当日になってから何をするか考えるという状態だ。
今週も結局虫取りに行けることが決まったのが土曜日の夜であった。しかし、こんなぐうたらあ〜さんのスケジュールに対応できる人がいた。日曜日にピイさんと房総へ行くことになった。
実はピイさんは先週房総でヒラタの出していて、けっこう刺激を受けた。一度連れて行っていただきたいなぁと思っていたところなので、こんなに早く実現して嬉しい。
起きてからすぐに支度してピイ邸に向かう。起きてすぐと言っても、実は10時前であった。(^^;)
まず、コンビニで食料とドリンクを調達する。最近の採集は夕飯がメインとなっているので、そこから逆算してお腹の調子を調整しなければならない。
千葉を南下していると、途中に感じのいい脇道があった。ピイさんは以前入ったことがあるらしく、いい切株もたくさん見つけているようだった。さっそく行ってみよう。
材を探す
日当りのいい斜面に笹が延々と続いているのだが、その笹の中にクヌギの台木の巨大な立枯れがぽつんぽつんと並んでいる。こんなのは知ってなければ完全に見逃すところだ。車を降りてルッキング開始だ。
台木の立枯れ
斜面を登って薮をこぐ。どの立枯れも表面はキノコまみれですごい状態だ。しかし、まだ早いものも多く、出てきてもコクワだけだ。もう少し開けている方がいいかも知れない。
それから近隣の山へ分け入ってみた。最近では珍しく薮をこいで歩いてみた。ものすごいクヌギが数本ある。夏にはかなり期待が持てそうだ。問題は2つ。この薮が夏にはどれだけ成長しているか?そして、この場所の存在を憶えているか? 夏になったときに自分がこの採集記を読み返すことに期待しよう。
かなりテキトーに走っていたのだが、唐突に「ここです」とピイさんが言った。
え???
ここはこれまで何十回となく通過していたところだ。ここがポイントだなんて全く想像していなかった。確かにいるかも知れないかなぁとは思っていたが、全く車を降りてみようなんて考えてみたこともなかった。
車を置いて歩くと、やがてニセアカシアの林とヤナギの林が見えてきた。
しかし・・・・
ポイントとしてはあまりにもショボい。パっと見て削れる木なんてどこにもない。
何もない。(^^;)
「ここから出ました」
と説明されても、完全に鳩が豆鉄砲だ。よくぞこんなところで虫取りをしたものだ。そして結果を出してしまうとは・・・・思わず感服してしまう。
では自分もやってみませうと、ニセアカシアにチャレンジしてみたが、まるでかすりもしない。しばらく粘ってみたが、まともな材も見つけられずに終わってしまった。
ぷらぷらとピイさんの方に行くと、きっちりオイシそうな材を掘り出していた。すごい!
ピイさん掘り出しの逸材
そして、その苦労して掘り出した材を削らせてもらえるという。あんまりオイシそうだったので、遠慮なくやらせてもらうことにした。
ナタを入れた瞬間に縦横無尽に食痕が走っているのが見えた。妙に頭部のデカい幼虫が出てきたが、どう見てもノコだ。残念。
それから再び材を求めて一周してみたが、あ〜が見つけたのは笹だけであった。
車に戻るとピイさんも帰ってきていて、「小さいの取れましたよ」と小型の成虫を見せてくれた。スジじゃん!
小型の千葉産スジ♂
しかもさっきあ〜が削っていた材から出たらしい。(^^;)
すでに昼を大きく回っている。今日は初めてピイさんと来たときに食べられなかったラーメンに再度チャレンジすることにした。目的地が近づいてくるとだんだんお腹も空いてくる。
ところが数km手前で原因不明の大渋滞に突入した。が〜〜〜〜ん。
この並び方は絶対に工事渋滞だと思ったのだが、行けども行けども片側通行の気配がない。そして、とある交差点から何となく流れがよくなり始めた。どうやら交通集中による自然渋滞だったらしい。地域や方向から考えて、えらい不自然な自然渋滞であった。
そんなこんなで、とうとうラーメン屋までやってきた・・・
と思ったら、ど〜〜〜〜〜っと人が並んでいる。何十人いるのだろう?これはシャレにならん!
仕方なく朝の残りのパンをかじりながら車を走らせるのであった。
渋滞に戻るのはイヤだったので、さらに山奥へ向かって走る。
やがて行き止まりとなる道
通行止めの標識も何のその、果敢に突き進んでいく。数km先で当たり前のように通行止めになった。学習機能のないヤツだ。通行止めに何度も泣かされたのを忘れたか?
このまま帰るのもシャクなので、道端にある立枯れを削ろうとしたが、思いっきり堅い。や〜めた。
そそくさと来た道を引き返した。
次の目的地はピイさんがオオクワの幼虫を割り出した場所だ。これには本当に驚いた。こんな地域でオオクワが採集できるなんてなかなか考えにくいものがあるが、実際に行ってみると納得できる。
どこかにオオクワがいる
まずは途中で見つけた材を試しに削ってみた。
堅すぎてはね返された。(-。-;)
それからいよいよポイントへ入る。改めて見てみると、有望な木が何本もあることに気づく。この数本は本当に期待が大きい。発生源もそこら中にあるように見えた。
ひと回りしたが、ほとんど材は削らずに終わった。有望な木を見てただただ感激した。
オオクワの入る場所はいくらでもある
そこからは単なるドライブだ。民家に迷い込んだり、廃虚横の大木を削ったりしたが成果は何にもない。期待していた場所が、昼間走ってみたらあまりにも期待外れだったことがわかったくらいか。(^^;)
お腹も空いてきたので一直線にココイチに向かった。これで千葉のココイチは3分の2を制覇したことになる。
コクワ:ちょっと
スジ:1♂
ノコギリ:幼虫ちょっと
2002.2.25