01/11/24

中部地方

【どこ行く?】

ちばしみんさんとピイさんと急遽採集に行くことになった。どこで何を狙うか非常に悩ましいところで、ピイさんと相談していろんな意見が出たのだが、気持ちが多少小型種に傾いているということで今回は小型種を狙いに行くことにした。そういえば自分も今シーズンはまだ本格的に小型種を狙っていない。

とりあえず小型が狙える場所はどこへ行くとしても千葉からは遠いので、早起きして来ていただくこととなった。

約束の5時にお二人が到着。今の時期、朝の5時は夜だ。思いっきり暗い。ピイ車に乗り込み、

「どこ行きましょうか?」

実に無計画な採集だ。

とりあえず栃木を目指して車を走らせることになった。湾岸に乗り、中央環状を北上する。順調に進んでいたのだが、小菅JCの500m手前で突然

「山梨行きましょうか」

という話になり、急遽変更で車は都心に向かってしまった。(^^;) この時間の首都高は空いている。しかし帰りは・・・

そんなことを考えていたら都心を越えていくのが億劫になってきた。ピイさんもそう考えていたらしい。竹橋でいきなり5号線に乗り、長野を目指すことになった。(^^;) 走り始めてこんなにコロコロ目的地が変わるパターンも珍しい。オオクワも小型種も何もかもお腹いっぱいになっていないので、ついついどれもおいしそうに見えてしまう。

その後いくつかの分岐点を通過したのだが、それからの進路変更はなく、無事に目的地の近くに到着することができた。久しぶりの朝マックを探して徘徊するのだが、その前に気になるポイントがあったので車を降りて準備運動をすることになった。


【さっぶ〜〜〜〜!】

車を降りて、あまりの寒さに凍えてしまった。気温は氷点下1度。寒いのは当たり前だ。

氷点下の長野

タヌキの死骸を横目に見ながら沢に降りてみる。さっそくホソツヤ材に産卵マークを発見した。幸先がいい!

こんなところで小型種が採集できるかどうかわからなかったのだが、産卵マークがあるということはルリ属がいるらしい。よかったよかった。情報が全くないのでホソツヤのものかルリのものかは全然わからない。

有望そうな材を削ってみたが、まるで何も出なかった。ちばしみんさんはルリ属の幼虫を何頭か出したようだ。

テキトーに切り上げ、マクドナルドを探す。地図には載っているのにその場所にはない。しかし、街中をテキトーに徘徊していると、電柱に看板があるのを見つけた!よかった〜。

久しぶりにホットケーキを食べて、いよいよ本腰を入れて山に行くことになった。


【ボーズ】

ある程度当たりをつけた目的地に向かいつつ、それまでにいい場所があれば立ち寄るというパターンを取ることにした。

さっそく気になる脇道があったので入ってみることにした。

大型種の産卵マーク?

まずはマダラを出して元気づけてやりたいところだ。こいつの姿を見ないことには年が越せない。

目についたマダラ材を削いでみるが、残念ながら入っていない。ダメかぁ。

次にツヤハダ材を探す。1匹くらいは見ておきたい。 しかし、ツヤハダが好みそうな材は皆無であった。

仕方ないのでルリでも採ろうと思い、そこら中の立枯れの表面をチェックしてみたのだが、産卵マークのかけらすらも見つけることはできなかった。小型種初体験のお二人に実技をお見せしようと思ったのだが、見事に失敗してしまった。(^^;)

そそくさと脇道をあとにすることにした。


【別の林道】

ちょっと進んだところに、これまた雰囲気のある林道があった。これはイケるでしょう!

しばらくカラマツ林が続いていたのだが、急にミズナラの斜面が視界に現れた。ここしかないだろう。

車を降りて沢沿いに歩く。転がっていた材に産卵マークがベタベタとついている。これもホソツヤっぽい材だが何の産卵マークかはわからない。とってもいい枯れ方をしていたのだが、残念ながら何も入っていなかった。ダメだ。(×_×)

いい材なんだけど・・・

それからターゲットをマダラに絞って斜面を登った。何か1頭出しておきたい。

しかし、結果は全然ダメ。いつも1頭目は苦労する。ルリ材はあるものの、相変わらず産卵マークすら見つからない状態だ。

とうとう頂上までたどり着いてしまった・・・

いつの間にか頂上

マダラ狙いで倒木を叩いてみると、ツヤハダが一気に2頭出てきた。

やっと1頭

やっとクワガタが採れた〜。また狙ったものと違うものが出てきた。(^^;)

同時にもう1頭

この材はお二人に削っていただこう。材を温存して、ルリを探しに再び斜面を降りることにした。そのうちお二人に会えるだろう。

遥か下の方で材を削る音が聞こえてくる。ちばしみんさんだ。一気に近づくのは疲れるので、材を探しながら降りていく。でも何もいない。(×_×) ようやく声が聞こえるところまで接近した。ピイさんはどこに行ったんだろうと思ったら、隣で材を割っていた。(^^;)

やっと合流して、3人で頂上まで登り、さっきのツヤハダ材を削ることになった。1刀目で2頭出たのだから、そこそこの数が期待できるはずだ・・・・と思っていたが、なんとそれから後はちばしみんさんが1♀出しただけであった。

二人を頂上まで引きずり回した揚げ句にこれでは申し訳ない。(×_×)

裏斜面に行ったらルリがタコ採れしそうな気がしたが、すごいブッシュに阻まれて進入不能であった。結局ツヤハダ3♀♀だけで車に戻ることにした。


【さらに奥へ】

裏斜面を目指して林道をさらに進んだが、思惑とは違う方向に進んでやがて行き止まりとなった。あ〜あ。

コルリあたりはいっぱいいそうだが、これを気合いを入れて探す元気はない。ルリあたりで満腹になっていれば探したかも知れないが、まだハングリーな状態だ。ちょっとそこまでの余裕がない。

無理矢理車を切り返し、林道を戻ることにした。

途中でかなりいい場所があったので、そこでちょっとだけチャレンジすることにした。

さっそく1本目からルリの産卵マークがベタベタとついている。ここでは採れるっしょ!

マークがベタベタ

安心してなぜかマダラ材を探しに行く。採れてから安心せいっつの。(^^;)

んで、マダラ材を探していると、今度はコルリと思われる幼虫とオニの幼虫が出てきた。(^^;)

ピイさんにオニを採っていただくことにした。ちばしみんさんはめでたくルリ1♂をゲットしたようだ。いてくれてよかった〜。

あ〜もルリ材を削りに行くことにした。福島でも出せなかったし今日もまだ出していない。そろそろ1頭くらい見ておきたい。

さっきのマークベタベタ材にチャレンジだ。

ところが全部抜けてしまっていて何もいない。実は思いっきり採集が下手くそになってしまったらしい。

しかし、その材の下の方の黒枯れで何とかルリが出始めた。ようやく会えた。

1ヶ所に5〜6頭かたまっていて、これでルリは満腹となった。よかったよかった。

周囲の木を見てもたくさん産卵マークがついていて、ちょっと削ればルリが出てくる。このエリアは濃そうだ。

なかなか濃いかも

しかしマダラくんはどこへ行ったのか???

結局愛しのマダラの姿を見ることなく昼食となった。


【後半戦】

食事の後、ようやく当たりをつけていたポイントへ乗り込むことになった。

3人で斜面を登る。典型的なツヤハダ材があったが、出たのは古い食痕だけ。尾根まで行ったが結果は全くダメ。

一旦山を降りて反対斜面に登る。今度はコルリも探してみたがまるっきりダメであった。

すでに日が傾き始めた。あまり時間がない。もっと採れそうな場所を求めて移動をかける。

有望な斜面があったので登ってみた。

ルリの産卵マークは確認するが、削らずにマダラとツヤハダとコルリを探す。ツヤハダも♂が採りたい。

しかし出てきたのはスジ。(^^;)

今度は反対斜面にチャレンジだ。

ここはすごい雰囲気がある。全種類採れそうだ!

まずは巨大なミズナラの立枯れに挑戦する。狙ったのはマダラ。(^^;) しかしツヤハダも出せずに終わってしまった。(^^;)

さらに斜面を歩いてコルリを探すが全部抜けてしまっている。

沢沿いに猛烈に大きい倒木があり、根っ子が露出していた。横から削るといきなり巨大な食痕が走った。ヒメオオだという直感があったが、体勢不利な状況で手が届かなくなったので断念。アカアシすらも出せずに終わってしまった。

ここで完全にタイムアップ。日は暮れてしまった。

ピイさんはいつの間にかツヤハダの♂を採ってきていたし、ちばしみんさんはコルリの幼虫を採ってきている。あ〜はボーズでございやした。(^^;) 今日もマダラを励ますことはできなかった。


【おんせん!】

さ〜て、これから帰京するのだが、当たり前のように高速は大渋滞だ。高速へ向かう道すらも大混雑で全然動かない。さあどうする?

とりあえず高速の渋滞の始まる直前のインターまで走り、そこで温泉を探すことにした。ターゲットは1ヶ所だ。ここになければリカバリーが効かない。そんな無謀な作戦を立てたのだが、ラッキーにもインターを降りて早い段階から温泉の看板が出ている!よしよし。

そっち方面へ向かった。しかし肝心な三差路には看板がなく、どっちへ行っていいかわからない。ピイさんが右へ曲ろうとしているのに左!と指示を出してそっちへ行ってもらったのだが何もない。失礼しやした。(^^;) しかし、美味そうなとんかつ屋があったので、そこで夕飯にすることにした。かなりのボリュームで満足。

それからさっき来た道を戻り、まっすぐ進むと温泉の看板が復活した。健康ランドみたいなところだが、予想とは裏腹にえらい山の中にあった。それでも人は多く、1500円くらい取られるかと思った入浴料は650円くらいだった。

サウナは熱く、あ〜好み。露天風呂は最高に気持ちが良かった。採集後の温泉なんていつ以来だろう???などと考えながら露天風呂に長い間浸かって考えていたのだが、とうとう思い出せなかった。それから薬湯に浸かってゆっくり疲れを取る。自分でマッサージを始めようと思った瞬間、一気に体中がヒリヒリしてきた。慌てて薬湯から飛び出し露天に行くが、ヒリヒリはどんどんひどくなっていく。ついに全身の皮膚が火を吹き始めた。ジリジリと焼けてどんな刺激にも耐えられそうにない。うぎゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!

どんどん気が遠くなっていく。これは何かのアレルギーか?皮膚が全部ひっくり返って神経がむき出しになったような感覚だ。これは絶対に病気だと思い、体を拭いて休憩室へ直行した。

ところが話を聞くとみんなも全く同じだったらしい。薬湯とはそういうものだということを初めて知った。温泉を語るには100年早かったようだ。(^^;)

温泉の休憩室も飽きてきたので帰途につくことにした。渋滞情報を見ると、まだ都心近郊部で渋滞が残っている。一般道の流れがよかったので、高速に乗らずに行けるところまで行くことになった。県境を越えて、ようやく高速に乗ることになったが、車中で年齢の話題になった。

ちばしみんさんがピイさんに年を尋ねたところ、

「実は今日が誕生日でして・・・」

一同唖然としてしまった。(^^;) こんなところで何しちょるん? >ピイさん (^^;;;

お祝の言葉もなかなか出ないくらいびっくりした。おもしろすぎる。

 

時間稼ぎ作戦は見事に成功して、先ほどの渋滞情報の場所2ヶ所はいずれもガラガラであった。あっという間に自宅に到着だ。


01/11/24

千葉県/袖ケ浦市、市原市、長柄町、千葉市、東金市、八街市

【まだ行くか。(^^;)】

朝、ピイさんと電話で話していると、「久しぶりに採集でも行きましょうか」ということになった。(^^;)

顔を洗って支度をして家を出た。

京葉道路はガラガラで、あっという間にピイさん宅に到着してしまった。どこに行くかは全く決めておらず、頭は採集ポイントよりも昼飯の方に傾いている。ピイさんの知っている袖ケ浦のラーメン屋に向かって移動することにした。

途中の雑木林に目が行く。この時期はクヌギが本当にわかりやすい。車の中から雰囲気だけ確認する。まあまあの洞もあるし、ちょっとは期待が持てるかも知れない。

千葉の雑木林

昼を過ぎたあたりでラーメン屋に到着。珍しく開いていた。(^^;) 知る人ぞ知る店らしいが、さすがに繁盛していて出てくるのに時間がかかった。「南房総独特のラーメン」ということだが、確かに今まで食べたことがない感じだ。チャーシューが異様に美味かった。最初から最後まで飽きがこないのでとても食べやすい。

すっかり満足して今日は帰ることにした。(うそ)


【里山ルッキング】

さて、どうしよう? とってもテキトーにぶらつくことにした。感じのいい材が見えたので脇道を入ってみることにした。

行き止まりかと思われた道は案外奥まで続いていて、やがて材が大量にある場所に出た。おーし。

車を降りると、どうやら体が筋肉痛に見舞われているらしいことに気づいた。遅いっちゅーねん!

でっかいサクラ材

巨大なサクラの材があったが、これは1年ほど早そうだ。周囲に転がっている材などを割ってみるが、出てきたのはコクワ♀の死骸が1個だけだった。(^^;)

1〜2年後がとても楽しみな場所だが、果たして憶えているかどうか。(^^;) 近くのコナラは樹液をだらだら流していたが、残念ながら何もいなかった。当たり前か。

そこから移動をかけて、さらに材を削りに行った。以前から目をつけていた材だったのだが誰かが割ったらしく、ほとんど残っていなかった。残念。

残りの材を見るとカブちん幼虫の雨あられだ。とってもいい材をカブちんだけに食わせるのはもったいない。

 

それからまたアテのないルッキングを開始した。話をしていると、あ〜の見覚えのある道はどうやらピイさんも全部走っているらしい。(^^;) ほとんど車を降りずに雰囲気だけ見て回る。

先日、夜間に見つけたクヌギに行ってみたが、日のあるところで見てみると全然大したことなかった。(^^;) それからピイさんが見つけておいたクヌギへ移動。見る以外に何もすることはないのだが、こういう下見も大切だろう。(^^;)

素晴らしいカワラ材もあったが、見た目ちょっと早そうなので温存だ。採集記に出てくるだけで温存している材が何本あるのだろう。しかも片っ端から忘れている。(^^;) 1〜2年前の採集記を読んで思い出しながら削りに行きたいものだ。1本くらい。(^^;)

それから袋小路に入ったり、感じのいい雑木林を見つけたりしながら、いつの間にか日が暮れてしまった。帰り道の渋滞情報がちらほらと出ている。これはまともに帰ったら最悪なことになる。

無事にピイ邸に到着。またワインをいただいた。ありがとうございます。m(__)m

来るときはあっという間に着いたが、帰りは何時間かかるかわからない。渋滞に乗るくらいだったら遠回りしてもスイスイ走ってる方が気分的に楽だ。ということで、無茶なルートで帰ることにした。

ピイ邸→山田→八街→四街道→佐倉→印幡→白井→船橋 こんなアホなルートを使うのは自分くらいだろう。距離的に何倍走ったかわからない。(^^;)

ん?今日はコクワの死骸しか見てない? その通りだ。ほんと、下手くそだ。(^^;)


今回の成果

ルリ:n頭

コルリ:幼虫n頭

オニ:幼虫n頭

スジ


2001.11.26