01/8/3

茨城県

【出張】

本来であれば山口に出張の予定だったのだが、これが潰れてしまったため、通常の勤務となった。しかし、おととい車のエンジンがかからなくなってしまったことが判明しているため、今週は丸っきり手足をもがれてしまった状態となるのを覚悟した。

そうやってヘコんでいる時、偶然にもMatchanさんから採集のお誘いをいただいた。茨城の夜回りをするので行きませんか?とのこと。事情を説明すると、ピックアップに来て下さるとのこと。なんとありがたい!感激だ。こんな状態で採集に行けるとは思わなかった。

残業を終えて帰宅し、車の荷物をまとめてMatchanさんを待つことにした。


【オオクワポイント】

22時前くらいにMatchanさんが到着。さっそく車に乗せていただき出発だ。

Matchanさんは、オオクワを何頭も採集されていて、今日はそこに連れて行っていただけることになった。とてもワクワクする。

Matchanさんの家からだとすぐにポイントに行けるところを、あ〜宅を経由したためにかなりの時間のロスになっている。大変申し訳ない。

いろいろお話をしている間に、いつの間にかポイントに到着。近くを何度も走っているはずなのだが、こんないいところをしっかり見落としている。(^^;) まあ、見つけてもオオクワがいるとわかっていなければ採集できなかったに違いない。

さっそく大きめのクヌギの木をルッキングする。根元から地上3mくらいの高さまでに大小何個もの洞があって、ムードは抜群だ。裏側にいたMatchanさんが

「あ〜さん、何かいますよ」

というのでぐるっと回ってみてみると・・・

(^^;)

でっか〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!

見た瞬間、あまりのデカさにぶったまげてしまった。どこからどう見てもオオクワの♀だ。それにしても、まだ喜ぶ心の準備すらできていない。試合開始のサイレンが鳴り響く最中の先頭打者ホームランだ。麻雀に例えるなら、子供が理牌してる間に天和が出たようなものだろう。とにかくびっくりだ。

ここから逃げられそうにないのを確認して、Matchanさんに見張りをお願いし、慌ててデジカメを取りに車に戻った。それで撮ったのが上の写真だ。

オオクワの上に見えている白いのはクモの巣だ。おそらく樹液に来ていたものが人の気配を察知して、慌ててここの割れ目に逃げ込んだものだろう。写真で大きさをお伝えできないのが残念だが、コクワばかり見慣れているあ〜にとっては全く別の生き物だ。(^^;)

取り出してみると、ずっしり重い。サイズは43〜44mmといったところだ。福島ではフツーサイズかも知れないが、こんなにでっかい♀をあ〜は採集したことないし、さらに樹液採集で見るのは初めてだったので、とにかく圧倒された。樹液で見るオオクワはほんとにデカいと思う。

ちなみにこのポイントでは♂は71mmを筆頭にだいたいが60mm台の中〜後半、♀は30mm台後半〜42mmらしい。あ〜が採集したオオクワはほとんどが中歯 なので、まったくここは格が違う。採れている♂のサイズを考えればもっと大きな♀もいるかも知れないが、やはり樹液採集での♀は採りにくいのでこういう採集結果が出ているのだろう。

それにしてもすごいポイントだ。(^^;)

それから近くで採集実績のあるクヌギを数本見て回った。特に成果はなかったが、ムードは抜群。発生木も至るところにあるようで、このサイズが出るのが理解できる。

とある外灯の下でMatchanさんがクワガタの腹を見つけた。かなりデカい。カブちんほどの厚みはないが、コクワやノコとは明らかにサイズの違うものだ。ゲロゲロ・・・(;_;) 今年は本当に死体づいている。


【周辺の探索】

1頭採れてしまうと、けっこう力が抜けてしまう。月齢も悪いので灯下採集には全く目も向かない。とりあえず、千葉方面に向かいつつ、ぷらぷらルッキングしながら帰ることにした。

案外近いところにあ〜が通っているクヌギがあるので寄ってみることにした。いつかはオオクワがいてくれるに違いないと思っている木だ。今日もカブちんとコクワの嵐であった。ボクトウガの幼虫にビビっているMatchanさんはあ〜と同類だ。(^^;)

ずっと運転していただき、あ〜宅に到着したのは午前3時くらいだったと思う。それにしても、出張で山口に行って惨敗するか、もしくは家で足もなく腐っていることを考えると、オオクワが採集できたなんて夢のような話だ。こんな貴重な体験をさせていただいたMatchanさんには大感謝だ。

43.7mm ♀

右のアゴの先が欠けているものの、ド迫力の個体 ダニは1匹もついていない

今回の採集はいろんな意味で大いに刺激になったが、特に思ったのはまだまだ身近な場所にポイントがあることだ。ちゃんと探せば絶対にオオクワは採集できる。ここ3年ほど夏は遠くの灯下採集にトチ狂い気味であったが、やっぱり樹液採集に勝てるものはないだろう。もっともっとポイントを探そうと思った。そしてかなりその手応えを感じる採集であった。


01/8/4

千葉/沼南町、白井市他 茨城/守谷町他

【救世主】

朝、電話の音で目が覚めた。ディーラーからだ。使えなくなった車を引き取りにくるとのこと。のこのこと起き出して駐車場へ向かった。何かの時のために、採集グッズだけは車から下ろしておくことにした。

10時頃ディーラーがやってきて、車を持って行った。

空になったトレー

さあ、ここからは手足のもがれた土日を過ごさなければならない。テレビを見てても飽きるだろうし、ずっと寝てるしかないという結論に達し、ほんとに寝てしまった。(^^;)

目が覚めたのが13時頃。ピイさんからメールが入っていて、近くにいてヒマしているという。慌てて電話をしてみると、まだ近くにいた。やった。(^o^) 今すぐ迎えに来ていただけるということになり、なんと採集に行けることになった!救世主だぁ〜〜〜。

水曜日のまのさんといい、金曜日のMatchanさんといい、今日のピイさんといい、みなさん救世主だ。とてもありがたい。これで3回連続助手席での採集ということになる。助手席から見る風景は同じ場所を走っていても全然違う。今まで見えなかったクヌギも見えてくるからおもしろい。

コンビニで昼食を買い、アテもなく二人で出発した。採集グッズを車から下ろしておいてよかった。


【クヌギ】

ものすごいテキトーに北上していたのだが、前から気になっていたクヌギを見てみることにした。存在は知っていたが、なかなか近づけなかったところだ。二人なら行けるだろう。

かなり目立つ

実はあ〜は面倒だったので車から長靴だけは下ろしていなかった。クヌギに行くには長靴あたりが必要になるのだが、いきなりサンダルのまま藪をこいだ。アホや。(^^;)

ボコボコの洞を期待していたのだが、この木は健康そのもの。樹液が出ていておびただしい数のカブちんとノコのペア、コクワ少々がついていたのだが、オオクワはつきそうにない。しかしここにも採集者の形跡はあった。ナタで洞を壊したらしい。かなりいい洞だったかも。

それからこれまで入りたかった脇道を行ってみた。なんとクヌギがたくさんある!行ってみるもんだ。

なかなかの雑木林だったので、サンダルのまま突入。(^^;)

真昼間からカブちんの雨あられ。あとはノコだのコクワだのカナブンだのといういつものメンツだ。

至るところから樹液が出ている

何でもいいから採りたい時には絶好のポイントだろう。

クロカナブンもいっぱいいる

むせかえる樹液の匂いでけっこう満腹になり、次のポイントへ向かうことにした。

といってもアテなどないのだが。(^^;) 

とにかくあ〜は長靴を調達しなければならない。

それにしても道が混雑している。採集にかかる時間の大半は移動時間だが、今日もずっとノロノロ運転だ。


【さらに脇道】

探すとないのがホームセンターだ。靴屋でもいいのだが、それも見当たらない。

そうこうしているうちに丘の上にクヌギが見えてきたのでさっそく脇道を行ってみることにした。助手席にいなかったらわからなかっただろう。

延々続くクヌギ

へえ〜、こんなところがあったのか・・・

ず〜〜〜っと向こうまでいい感じでクヌギが続いている。トラップのあとなどもあったのだが、ここではカナブンとカブちんとスズメバチを見つけただけで終わり。夜来てみると楽しいかも知れない。

それから、さらに前から気になっていたクヌギがもう1本あったので、そこにも寄ってみた。ここはサンダルではは入れなかったので、離れて様子を見るだけであった。また行ってみよう。


【いつの間にか】

ついに長靴もゲットできた。(^^;)

あ〜がヒラタがいると信じている場所に、今日もヒラタを探しに行ってみた。

40頭の木は、今日も大した数はついていない。20頭足らずというところか。

40頭の木

下を掘ればいっぱい出るかも知れないが、面倒だ。(^^;)

夕方なので、クワガタも活動を始める。土の中からノコの♀が出てきて木に登っていくという光景を見た。あ〜的にはなかなかお目にかかれない光景だ。なんか、セミの幼虫を見ているようだった。

それから近くのクヌギも見てみる。

こういう木が何本かある

ここもカブちんまみれだ。コクワがちょろっといるくらいで、有望な洞もない。

さらにヤナギに戻って、ピイさんと壮絶な藪こぎをしてみたが、ピイさんがコクワを数頭見つけただけであ〜は樹液すら見つけることもできず退散。暑い暑い。


【藪こぎ】

そこからまた次の場所に向かって移動をかけた。途中にかなりいい感じの雑木林があったので寄ってみた。ピイさんはヤナギに、あ〜はクヌギに直行。

クヌギの方はカナブンとカブちんとスズメバチ。昆虫ゼリーが塗りたくってあって、誰かが夜に向けてトラップを仕掛けたらしい。ヤナギの方も期待はずれだったようだ。

それからピイさんの知っている雑木林に直行した。ものすごい数のクヌギがある。すごい。

しかし、下はけっこう深い藪なので、なかなか全部の木を見ることは困難だ。昨日のオオクワの残像が残っているので、ここで藪こぎにチャレンジしてみた。有望そうな大木を目指して突き進んでは惨敗。そんなことを繰り返していたら、方角がわからなくなってきた。(^^;) 周囲は真っ暗で、しかも藪は自分の身長を余裕で越えている。かなり怖くなってきた。道を走る車の音で方角を判断して軌道修正する。クモの巣がうっとうしい。

無事に車にはたどり着けたが、クワガタを見つけることはできなかった。この雑木林のどこかにクワガタが鈴なりの木がありそうだ。

帰り道で、おととしの冬に下見しておいたクヌギに寄ってみた。何もいなかった。(;_;) ピイさんはあ〜のあとからコクワとカブちんを見つけた。わしは何を見てんのや。(^^;)

それからお土産用にカブちんを採りに行った。

自宅近くでラーメンを食べて、今回の採集は終了となった。前回のラーメンよりは数段マシだが、ちょっとイマイチかな。チャーシューは美味かった。


今回の成果

コクワ:n頭

オオクワ:1♀

ノコギリ:n頭


2001.8.5