東北採集2005

〜 トナ 〜

いやー、何年ぶりだっけ採集に行くの？　　たしか前回は９７年５月だったから、、、、、、、、、
えーーーっ！　８年３ヶ月ぶりになっちゃうわけ！　　もう四半世紀経っちゃったってか（計算あってねー）

で、どうなんよ！　ちったぁ、オオクワ採れるようになったのか？
まぁ、１♀採った経験のある私に採集したときのこと聞いちゃう？　ねぇ、聞いちゃう？
えーーーっ！　聞く必要がないって！　もう、飽きてきたって！？
つーか、聞けよ！　俺の話を聞けっつーの！

で、それは何よ？　その馬鹿でかいオオクワ♂の写真はよ？
なに、オーバー６８ミリ、東北で採って来ただと！
どこよ、 マジかよ、 あっこかよ！
ちっくしょー、　「 貴様に不幸が訪れよ！ 」

ところで採集記やってんだって？
なに！？　「あ〜さんのクワガタ採集記」　ってひねりもなんもないタイトルだな、おい。
私もかなり書いてるよ。　Nifty のペットフォーラムに書くから知らないと思うけどさ。
で、書くコツを教えてあげようか！

遠慮するって！？　影響されるのやだって？
まぁ、いいじゃねーか、とりあえず聞け！
おいっ！　耳ふさいでんじゃねーよ！

あれはね、帰ってきてから書いてるようじゃぁ、全然ダメダメ。　なってないね。(小泉風で)　
やっぱ行く前に書いておかなくっちゃ。
ところどころにエロとおやぢギャグを混ぜ込みながら、同世代の読者のハートをガブっとわし掴みするようなものをね。

エロと言ってもモロはダメよ。
見えそで見えない、前かがみになった瞬間の、お姉さんのガバッと開いた胸元って興奮するだろ？
ブラのフリフリがちらっと覗いてたりしてよ！
大股開いて寝ている女子高生のもろパンなんか興ざめだ！　勘弁しろってなもんだ！
で本題の採集はね、ざっくざく採っちゃいけないなー、つまらないし世間様の同情はもらえない。
最後の最後の帰り際まで引っ張って、引っ張って、引っ張りぬいて、

残念ながら家路へ向かう時間になってしまった・・・・・
オオクワが潜んでいるであろうこの場所に未練を残しつつ、長年共に戦った愛車へと向かう足取りは重い。
と、すべての期待を裏切られ、絶望に包まれている私の背後から、大型甲虫のものと思われる重い羽音が近づいてくる。

まさかっ！

その音にあわてて振り返ってみると。

こんな感じがいいね、俺ならね。

でもさ、長くやってると間違って見つけちゃう時だってあるだろ？
そんな時は迷わず蹴っ飛ばせ！　３億光年の彼方まで！

それとね、最近多いのがね、写真を多用してるというか写真だけの奴ね。
使いたくなる気持ちは分かるけど、頼りすぎちゃダメよ。
極々たまにだけど、文章がぬるくなりすぎたのを見つけるね。
そんな時、もうちょっとだけ頑張ってくれれば読むほうも楽しいのにっ！って思っちゃうよ。
折角の記録がもったいないさ。

で、わしの好みはね、言葉だけでイッちゃえるような

って中指を９０度に曲げちゃいながら言うような感じがいいね。　なんならサービスで指２本にしとくか！？

そんで、出来上がった最高の採集記をシナリオどおりに実践するの。
だから今回の採集も私の書いたシナリオどおりに実践するの！！！！

という会話が車内で繰りひろげられたかは定かではないが、喉がガラガラになるまでしゃべり倒し、 そうこうしているうちにわれわれの車は東北に到着するのであった。

毎度、オオクワが採れるところに出撃してるんだが、採れないんだよねーーーっ！　インド人もビックリするほどに。
データを出すのは面倒なんだけど、ついに今年で ３％ を切ったんじゃないかな。

今日は彼の行動パターンをよーーく観察して、自分のダメところを見つけてみたいと思う。
一人反省会の始まりだ！

なるほど！　ちらりと後続車がいないことを確かめ、車を降りるときはつま先から地面に、 楕円を描くようになめらかに向きをかえ、住民の迷惑とならないように静かにドアを閉める。
まったく無駄の無い美しい動きだ。
ここまでの技術点ならび芸術点は共に９．９８で、現時点でルーマニアを抜いてトップに躍り出た。
さらに、懐中電灯は右手に、ちょいと髪を掻きあげながら、、、、

えっ、そんなの関係ないって！？　メモってちゃダメなの！？

って、スターウォーズかっての！
全然分からん！　もっと具体的に、　詳細に教えろよ！

そうかぁ、クワガタが移動しそうなところを重点的に見るのね。
そういや、前にも聞いていたな。　うっかり、じゃない、すっかり忘れていたわ。
これも採れない原因のひとつか。

にしても 「 恐・怖・の・大・王 」 まん丸お月様だねーー！
明るいっつーか眩しすぎるわ！　０時を回ったというのに、どう見たって日没直後か午前４時といった感じでしょ。
街灯に蛾が舞ってないのも首がもげそうなくらいガクンガクン頷けるね。
これで気温が低けりゃ１０月の景色だぁね。

こんなんでクワガタが街灯に来るわけないよね？　つぅかありえなくなくなくなくない？
とか言いながらも、まあ本能的に探して行くわけですよ。
で、かなり行ったところでようやくアカアシ♀が、さらに進むとミヤマ♀が、もうちょと進むとコクワやノコなどが、
こんな最悪のコンディションにもかかわらず１０数匹のクワガタを見ることが出来ました。　満足満足。

それにしても小さなクワガタを見つけるの早いね！　　当社比３倍くらいは見つけてるんだよね。
街灯採集なんて誰がやっても差がないように感じるけど、確かに　「 差 」　はあるんだね。　関心関心。

余りにも明るいのでちびっとだけ消灯したまま走行テスト(道路交通法 第５２条第１項 違反)、
直線道路を時速６０キロ、車線もくっきり、ばっちり見えてる。　走行に問題なし。
ほんとに午前２時なのだろうか？
追試で、も一度やってみたけど、やっぱり大丈夫であった。
あ〜さんが言ってるとおり、川もキラキラ、はっきり見えてる。
恐れ入ったわ。　満月パァウワーには。

ここで、今週のびっくりどっきりメカ〜っ発信！　それポチっとな！

どーーーん！　４０前後の男女には懐かすぃ、コカコーラ・ヨーヨーの登場だ！

バタフライが足りない
だれかクレ！

ループで満月を打ち落とすのさ！ 　　１個で無理なら、あ〜さんとダブルループだ！
でも残念、月までは届かず。
今度来るときは、もう少し紐を長めにしておこ。

さてさて、夜が明けると気持ちよいほどの快晴。
ザックを背負って走っている謎の少女達からは 「 おはようございます！ 」 の挨拶が。
くーーっ、すがすがしいぞ！　いい娘に育ってるねーー！

さてさて、時期はとっに終わっていますが、未練のたっぷり残るキンヘリタマムシを探しに行きたいと思う。
泣いて嫌がるあ〜さんを無理やり連れて、土場探しの旅です。

軽自動車を洗車してるミニスカートのお姉さん登場です！！！！

と歌いながら(嘘)、ワクワクしながらエロおやぢ２人が近づいていくと、
魔女の呪いで彼女は少しずつ歳をとってしまいます・・・・・・・・・・
んーーーっ、おばさんだったかなーー。

土場に到着しますと、予想通り虫がほとんどおりません。　普通種のカミキリが極少量といったところ。
救いは色鮮やかなルリボシが３匹も見れたところか。　で、次に移動。

ミニスカートではなくショートパンツだったーー！
よく見ると、お姉さんではなく、わしらと同年代かちょいと下。
下半身もしょんぼりだ。

気を取り直して、以前出合ったタマムシ屋のおじさんに聞いた林道にやってきた。
ハルニレの葉をガサガサやってみるものの、グリーンのネットには入らず、バッタのみ。
やっぱ来年に持ち越しかぁ、いったい何年たったら採れるんだか。　　トホホ、、、
などと、ドナドナしてると、あ〜さんはミズナラに付いている立派なミヤマ♂を見つけてた。

それはそうと、ここらへんも屋台を張るにはいいですな。　１つキープです。

さて、タマムシばかり追い求めるのも悪いので、ヒメオオが採れるところでも探しにいきましょう！

地図と相談しつつ１つの林道をピックアップ。
途中までは道が整備されてて標高１１００ｍまでは難なく到着。
そこからダートでヒメオオ探し突入！　が、ヤナギやカバノキ科の木が少なすぎる。
かなり長い林道なのに、見るところはほんの数箇所、しかも居ないし齧り跡さえもない！
もう一度、戻って別の分岐を見ましたが、道がえぐれてて脱輪必至。　これ以上は進めない。
どっかんゴロゴロと雷も近づいているので、しかたなく、この林道を抜けることにした。

で、名水なんたらで水を汲みに来ている人たちを通り過ぎたところで、
ガコンとフロントガラスに氷の塊が落ちてきた。
「これってライオン？　タイガー？　それともヒョウ？」　（ しつこい ＋ つまんない ＝ トナ氏ね ）
記念撮影していたら、そらもう、バチバチバチバチとすごい勢いでロックアイスが落っこちてきた。（買わずに済む！）

逃げるように国道に出て峠に向かっていると、ヒョウに加えてバケツをひっくり返したような雷雨。
視界は最悪、一瞬にして道路は川と化していた。
峠に向かってるイコール登りなのでフロントガラスは若干上向き。
さらに車のスピードも加わるのだから、ガラスが割れやしないかとドキドキヒヤヒヤ、略してドキヒヤ(わけワカメ)。
フロントガラスは高いんだから割れるのだけは勘弁してよね！

命からがら逃げ切り成功。
さーて、次に行く林道は決めたものの、この雨じゃどうすることもできないってんで、
昼飯を食らいに行くことにしました。
ここで糖分、脂質、たんぱく質、ミネラルなどなど、必須栄養素補給。

雨は降ったり止んだりの状態なので、ヒメオオ探しは諦めて灯火の下見に出かけることに相成りました。

まず１本目。
地図上では悪いところは見当たらず、かなりイケてる。　略してイケ道（なんじゃそりゃ！）。
んが、切り立った山というか、岩肌があちこちで覗いている。
悪くはないものの３６０度ベストな場所が見つからず引き返し。

２本目。
こちらも地図上、文句なし。
が、やはり３６０度ベストなところはまるで無し。
１８０度いいところがあっても、スペースがなかったり、近くの木がじゃまだったりと灯火を張れそうな場所は見つからず。
血に飢えたアブだらけでいいとこなんて１つもなかった。
一番期待していたところだけに残念ガックシ。

３本目。
時間が余っていたので、去年から気になっていたところを探索する。
３６０度いけるところが１箇所、１８０度いけるところが２箇所あった。
ここはけっこうなイケ道ですね。

で、協議の結果３本目の林道の１８０度に賭けることにしました。
この時点で時間がなくなったので、温泉は諦めてガスと食事の調達に行くことに。

食事は「遭難にそなえて、非常食を！」と、あ〜さんが言うので、
まさかぁ！？　と思いつつも、少しだけ予備を。

で、一人なら絶対に行かないマジでガケ崩れが心配される林道に突入します。
ダートの林道はわだち２本の小川となっています。　というか、ありえねぇ！！
けっこうな水量でメダカくらいは棲めそうですが、流れが少しきついでしょうか。

普通の神経なら行くわけねぇだろ！　と思いつつも、
隣に座ってる奴に弱いところを見せるわけはいかないのでザバッザバッっと強行突入。（かなりのＤＱＮ）
いまにも落ちそうな大きな岩がひっかかってるところや、
道を横切る落石まじりの川など、やばいところをいくつか通り過ぎつつ、
どうにかこうにかポイント到着。　（ふぅーっ）

本日は昨日と討って変わって、月は一切見えず、とぉっても暗い。
雨がすこし収まるまで待ってから灯火準備開始。

今回は土砂降りの中での後片付けも想定して、スクリーンは組み立てずに、
シートを車に貼り付けてみた。　どうせ片面だけ狙うんだしね。
セットアップも楽チンチン。

点灯してすぐに蛾がざんざか集まりだし、アカアシ♀が飛来、♂も交えて飛来が続きます。
が、なぜか１時間程度でパタッと飛来が止まります。　　あ〜さん、超ヒマそうです。

小雨に加え、この濃いガスの仕業なのか？
つまらなくなったので、２時間ほど炊いたところで屋台を速攻で撤収。　街灯回りをすることに。
（ここではアカアシ１０数頭とコクワ♀だったか、小さなアカアシ♂のみ標本用にお持ち帰り）

行きも怖けりゃ、帰りも怖い。
またしても、崖崩れが心配な場所や、道上の川などをすり抜けて、命からがら国道まで降りてきた。
（どうやら世間様に迷惑をかけずに済みましたよ〜）
さて、気分を切り替えてオオクワを拾いに行きますか！

街灯でクワカブを見つけつつ車を進めると、

って、昼間通ってたとこじゃないすか！　さらに進んで、またしても

って、昼飯食ってたところじゃないすか！
ってことはだよ、間に挟まれてるハズのヒメオオ探してた林道なんて、
どんなことになってんのか想像するだけで恐ろしいもんです。

まてよ、あちこちで土が流れ出してるこの状況を考えると、
屋台を張ってたところだって、土砂崩れあってもちっとも不思議じゃなかったのか！？

去年の福井の豪雨、土砂崩れ真っ只中を突破→パンクに続いて、今年も地方に災害を招いてしまったか。
わしは疫病神だったのか。　ゴメンよあ〜さん。　許してくれよ。
（ちなみに日曜の地震は私のせいではないですからね、お家にいましたから）

ここで、広いエリアを４時間以上にわたって街灯巡りをした結果を発表！
雨＋霧＋雷と昨日に引き続いての悪条件にもかかわらず、
ノコ、アカアシ、コ、カブぅなどの普通種をポチポチ見つけられました。
拍手ぅ　(パチパチパチぃ)

最後にしめくくりますと、あ〜さんと私の 負のエネルギー が合体したたまものと言いますか、
想像以上の災害を招きつつ、予定通りオオクワを採らず(泣)、
ですが居眠り運転もせず(知らないだけかも)、なんとか無事で第二のふるさと「千葉県」へ戻ってきたのでありますた。
波乱万丈の採集で今回もまた楽しかったなー！


それにしてもあ〜さんの運転、怖いよ。

【あ〜コメント】

トナさんのこのセンス、やっぱりすっげえっす。切れの鋭さは相変わらずですね！

おもしろいったらありゃしない。これだけ書けるようになりたい。

文末の一行ですが、自分も寝ていましたのでとてもよく理解できます。はい。

ちなみにトナさんはこの採集記を本当に行く前に書いて送ってきて下さったのです。三つ目の仕切線のところまでのほとんどは事前に出来上がっていました。本当にその通りになるところがこれまたおもしろい！

トナさん、ありがとうございました。m(__)m