02/2/26

A隊員

【思い出話】

今日はA隊員と会話をした。コクワが採れても嬉しかった頃の気持ちを思い出した。雨の中、ずぶ濡れになりながらコクワを採集したり、ちょっとの記憶を辿りながら福島に遠征して大惨敗を喰らったり、いっぱいバカなことをしていた。

今でも似たようなことを繰り返しているし、自分では当時と変わってないつもりであっても、人から見ればずいぶん変わってしまったところもあるようだ。当時とほとんど変わらない実績が物語ってるのに・・・

でも、そうやって考えてみたら確かに変わったところはいっぱいある。

知識や情報が入ったり、他人に影響を受けたりしてスキルアップしている部分はあると思うが、その分、ハングリーなところやアドベンチャー的な感覚が削られていくような気がする。そうやって、研ぎ澄まされていた採集勘が鈍っていくような気はしている。

千葉のヒラタ採集がいい例で、虫取りを始めた最初の夏に何の情報もないところからヒラタ2♂♂の採集に成功している。にもかかわらず、その翌年からポイントすら見つけられずに現在に至っている。当時と何が違うか考えてみると、やっぱりハングリー精神だろう。いろんな情報が入るようになってから、確実に採集が下手くそになっていると思う。変に達観して、「あんなところにはいねぇだろう」とか「ちょっと違うんだよなぁ」などと勝手に判断してしまうことによって、どんどんチャンスを逃していると思う。「すぐに行動を起こす」ということが確実に少なくなった。

それでも「あそこには絶対いる」とか、正確に見分けるまでに成長していればオッケーなのだが、残念ながら全くダメなのである。情報を入れることで採集勘が鈍ることに気づいて、インプットする情報をセーブしていたものの、採集勘が戻ってこなくなったので、結局何も残っていないのが今の状態だ。単なる無知・下手くそ以外の何ものでもない。

まあ、それだからと言って、たかだか趣味の世界なので自分を戒めるとか厳しくするとか、そんなことは考えていないのであるが、やはり自分としては、採集の楽しみはアドベンチャー的なところに見つけていきたいと思うので、これを忘れないようにもう一度書いておこう。今はとにかくアクティブではない。

まだまだ変わったところはたくさんある。ある程度結果を残せればハングリーなところが減るのは当たり前だ。あと、単独では採集を楽しめなくなったことなど。そうやって変わっていくことは受け入れていくとしても変えたくない部分は大切にしていきたい。

頭でっかちになりたくないと言いながら、頭でっかちになっていくのは淋しいことだ。タコ採れに憧れているわけでもなく、オオクワやヒラタへの偶然の出逢いを求めて虫取りをしているという基本路線は変わってないわけだから、変な達観や体裁にこだわらずにやっていければいいな〜と思う。

1年以上もテンションの低い採集記を書き続けてきたので、ここらで一度原点に戻って楽しい採集記を復活させたい。状況が変われば言ってることがコロコロ変わっているところもあるが、初心だけは忘れないようにしよう。


2002.2.26