1997年-夏版


97/6/某日
某県某所
台場クヌギを発見!コクワが4匹とゴキブリがいたが、コクワ♂のうち1匹は、超デカい。50mm程度か。
しかし持って帰らなかった。
偉くなったものだ。

97/6/7
埼玉/東秩父村
昨年3匹ゲットした場所に行ったが、何もいなかった。

97/6/某日
某県某所
先月発見したポイントでコクワをゲット。♂で42.4mm。
♀は全部逃がした。
場所を移動して、雑木林をルッキング。
町中にもかかわらず、クヌギの大木がボコボコあり、樹液が出ている。
コクワ数匹を発見した。
さらに別の場所で雑木林を発見、コクワ♂をゲットした。38.4mm。
もう1ケ所こわい雑木林に行ったが、何も発見できなかった。

97/6/29
千葉県
J隊員とともに、新しいスポットを求めて歩き回る。
作戦としては昼間樹液の出る木を探して、夜にゲットというパターンだが、なかなか雑木林自体が見つからない。見つけても樹液は出ていない。
経験上、そういうスポットを見つけるには、山の奥深く分け入るよりも手軽な林の外側の方があっさり見つかる。苦労すればいいというものではないようだ。
今回も山の上にクヌギを発見して、背丈ほどもある薮をかき分けて登ったが、樹液のかけらもなかった。5〜6ケ所くらい回ったが、結局樹液が見つかったのは道路沿いの雑木林であった。
1本だけ樹液が出ており、チョウが数匹、カナブンが10匹程度、コクワが8匹、スズメバチが1匹たかっていた。樹液のところに洞があり、ペンライトで覗いてみると、憧れのヒラタが入っていた。しかもオス。
半年前から捜し求めていたものが、ついに目の前に姿をあらわした。あの黒光りは何とも言えない。コクワと違って真っ黒のツヤがある。
ピンセットで採ろうとしたがうまくいかない。無理矢理採ろうとしたJ隊員が見事に☆にしてしまった。残念なことをしたが、存在が確認できたこと、樹液の木が見つかったことは、今後の活動のベースとなる重要なできごとである。

97/7/4
千葉県
先日J隊員と発見した場所(A地点と呼ぼう)の手前にあった、畑の中のクヌギの大木に目をつけていたのだが、夜にその木を見てみると、カブトムシがお楽しみ中であった。しかし高いところだったので、採るのはやめようと思い、念のために木の裏側に回ってみると、何とヒラタのオスがいるではないか。思わず木に登ってしまった。凹みに入り込んで採りにくかったが、何とかゲットすることができた。とうとう
まともなヒラタを採ることができた。先日☆にしたものよりも遥かに大きい。しかし体長は43.4mmであった。


その後、A地点に行ってみると、コクワが例によってたかっていたが、ヒラタはいなかった。
場所を移動して、以前4人で行った場所の近くで樹液の出る木を探していると、数本のクヌギの大木で樹液が出ていた。道路沿いなのに、コクワが数匹発見できた。それ以上にゴキがいっぱいいた。
もう一度A地点に戻ってみると、でっかいノコがお楽しみ中であった。すかさず2匹いっぺんにわしづかみにして持って帰った。期待していなかっただけにこのオオモノはとても嬉しかった。体長を計ってみるとオスは65.6mmであった。


97/7/5
千葉

富田さん用にクワガタを採りにA地点に行った。深夜の1時半くらいだったが、コクワ4匹をゲットして持ち帰った。夜遅すぎてもダメらしい。日没後2時間と、夜明け前くらいがきっとピークなのだろう。


97/7/7
富田家へ里子に出すために4匹を会社に持参した。が、その日の夜に1匹が脱走、机の周りをくまなく探したが結局見つからず。
そのうちひょっこり出てくるかも知れない。

97/7/8
富田さんちのよしひろ君より礼状をいただいた。喜んでいただけたようだ。私もうれしい。今度はでっかいのを採ってきてあげよう。

97/7/9
三根家の玄関にてメスのクワガタが発見され、ご母堂が育てておられるとの情報を入手した。特徴が先日脱走したものと酷似しており、もしかしたら三根にくっついて帰ったのかも知れない。

97/7/12

千葉県

夜にA地点へ出掛けた。ヒラタの花嫁を捕まえるためだ。しかし、結果はコクワ数匹とカブトのメスを見つけただけに終わってしまった。こうなるとヒラタとノコを1晩でゲットできたことが不思議に思えてくる。あれ以来何も大物が採れなくなった。


97/7/19

千葉県

ヒラタの嫁探しのため、また出かけた。午前中から活動を開始、新たに樹液の出る木を求めて走った。野ウサギが出るようなところであったが、要所に民家があり、なかなかスポットが見つからない。ようやく見つけたところで木を蹴飛ばすと、ノコの大型が落ちてきた。樹液は確認できなかったが、その木にトラップを仕掛けて次の場所に移動した。

次はダムの脇にあるクヌギをダメモトで蹴飛ばしたらノコやカブトがボトボト落ちてきた。これにはびっくりした。その奥に広大な雑木林が広がっていたが、そこでは成果なし。

いよいよA地点へ移動、期待を込めて行ってみたがコクワしか得られなかった。A'地点(A地点の近くの一本クヌギ)でも成果なし。期待外れに終わった。

昼食後、飼育セットを買いに行って、午後の部に入った。目標は樹液の木を見つけること。回っているうちにだんだん日も傾いてきた。ある地点でA隊員がコクワを発見、どこにでもいるらしい。この場所でヤナギの木が判明した。ヤナギを認識できたことが今後の活動に大きく貢献することは間違いない。

その後、自衛隊近くの雑木林に行ったところ、なんとミヤマをゲットした。まさか千葉でミヤマが採れるとは夢にも思わなかった。大収穫である。

日が暮れてから大きな期待を込めて昼間に行ったところを回ってみたが、コクワがいただけで、すべて空振りに終わった。トラップには見事にアリがたかっていた。夜の部はA隊員とはぐれたり、これと言った成果もなく、あまりよろしくなかった。


97/7/20

茨城/つくば市

去年ノコを採りそこねた地点へ出掛けた。ターゲットはノコのメスのみ。

家を19時頃出て、現地に到着したのが2時間後であった。練馬からは30分で行けていたのに、船橋からは時間がかかる。去年よりも草が伸びて、とても歩きにくかったが、強行突破で分け入った。懐中電灯でその木を照らしてみると、相変わらずコクワがいっぱいいたが、ノコはいなかった。残念。

その近くの道沿いにある一本クヌギを照らしてみると、カブト2組がお楽しみ中であった。ここは次回に期待しよう。

仕方なく、帰路についたが、あきらめずに水銀灯の下や自動販売機の前を注意深く見て回った。車が少ないからできた芸当であるが、ハタから見ればタダの「怪しい人」である。とある交差点で自動販売機に体当たりしている巨大な昆虫を発見、すかさず車を止めて近づいてみると、カブトのメスと、ターゲットのノコのメスであった。ひょんなことで目的を達成できた。


97/7/21

群馬県

あこがれの高原にミヤマのメスとアカアシを求めて行ってきた。

もっとも表向きは森林浴、あるいは行楽というところか。ヨメを連れて行った手前、そういう理由でないと許されない。連休最終日ということで、道はガラガラ。家を出て2時間後にはICを出ていた。到着して徒歩で山に分け入ると、素晴らしいブナの森であった。絵に描いたような風景が延々と続いている。たっぷり森林浴ができた。

道沿いには高山性のヤナギがずっと生えており(図鑑で見たやつだ)、ミヤマ、アカアシ、ヒメオオなどがとまっていることを期待したが、何もいなかった。湿原を越えて、「ブナ平」という魅力的な地名を示す矢印があったので、そちらに向かって歩いている途中で、頻繁に雷鳴が聞こえるようになった。「ヤバいな」と思っていると、直径5mmくらいのヒョウが、豪雨と共に降り始めた。こんな経験は初めてで、間違いなくそこで死ぬと思った。雷は近くに落ちまくっていたし、ヒョウは痛いし、寒いし、どうしようもなくなった。ヨメはヒョウの直撃で腕は痣だらけで指も切った。20分ほどで上がったが、当然下着までずぶ濡れで、とにかく寒かった。

帰りは関越大渋滞で、それを回避するために、栃木に出て東北道で帰った。浦和料金所の渋滞も解消されていて、そこまではすんなり帰ったが、やっぱりすごい時間がかかった。

クワガタどころではなかった。


7/26

栃木県

川沿いのヤナギにアカアシを求めて旅立つ。(台風が来てたのに.......)

SAでA隊員と待ち合わせしている間に早くもミヤマの♀をゲット。なんという幸先のよさか。ICを下りて車で走っていると周囲は全部ブナ系の林。これで何もゲットできない方がおかしいというものだ。

しかし午前中はさんざん探し回った結果、朽木で割り出した幼虫とサナギのみであった。

雨も降ってきたし、腹も減ったので飯を食いに行った。まずいわ高いわでさんざんであった。

埒があかなくなってきたので地図でもう一度検討をつけ直してさらに標高の高いところに行った。しかし全然ダメ。最後に川沿いを下ることにした。横に沿った道がなく、川にたどり着くのにとても苦労する。ようやく下りられるところを発見してヤナギを見て回ると、全然違う木の上方でノコがお楽しみ中であった。

その近くのナラの木の穴からコクワ数匹を出した。やけにデカい。午後3時を回ってから急に調子が出始めた。

さっきノコを採ったのと同じ種類の木で、今度はカブトムシを見つけた。小さい木のくせに10匹以上が密集していて気持ち悪かった。A隊員にも見せてやろうと思って呼びに行ったら、彼はその木からミヤマの♂を見つけだした。その木からコクワも発見できた。

さらに川を下っていくと、ヤナギの大木があり、上方にクワガタがいたので、A隊員が蹴り落とそうとしたときに、そこから遂にアカアシの♂をつかまえた。生まれて初めて見た。とてもうれしかった。で、上方のやつを蹴落としてみると、でかいミヤマの♀であった。

その木でA隊員がアカアシの♂をもう1匹見つけて、それはもらうことにした。

場所を変えて、かなり下流に移動した。ヤナギの大群を見つけたが、残念ながら日没。

しかしまたお楽しみ中のノコをゲットした。A隊員にあげることにした。


7/28【実は新婚旅行】

北海道/釧路市、鶴居村、弟子屈町、斜里町、美幌町

北海道に下り立った途端に、いきなりヤナギばっかりで面食らった。

本州であれだけ探しにくかったヤナギが北海道ではフツーの木であった。

車を止めまくってアカアシの姿を探したが、全く見つからなかった。


7/29

北海道/北見市、端野町、遠軽町、白滝町、上川町

(新婚旅行)

依然として道路脇は全部ヤナギの木だが、死骸すら見つからない。

道東にはクワガタはいないのだろうか?


7/30

北海道/旭川市、美瑛町、上富良野町、富良野市、占冠村

全くもって見つからない。シチュエーションは完璧なのに全然ダメだ。

と、諦めかけたころ、トマム近くで遂に死骸を発見した。その近くのヤナギを見ていると、ミヤマの♀が見つかった。3日目にしてとうとう見つけた。さらにアカアシの♀を2匹立て続けにゲット。とうとうアカアシをつかまえた。♂をゲットできるまで続けようとしていたが、とうとうヨメと喧嘩になり、断念した。


7/31

北海道/日高町、夕張市、長沼町、北広島市、札幌市、小樽市、赤井川村

占冠でミヤマの♂をゲット。しっかりエゾ型であった。しかし、その後は何も見つからない。

市街地に入ったので採集は不可能となった。しかし、キロロに入ったところで、謎の♀を1匹ゲットした。コクワかアカアシかヒメオオか全く解らない。背中から見るとアカアシそっくりだが、腹は赤くない。もしかしてヒメオオかぁ?


8/10

栃木県、茨城県

川の下流を攻めた。ターゲットはアカアシ。

さすがに山地性のヤナギはなかったが、通常のヤナギにカブトムシがいっぱいたかっていた。コクワがいたが、無視。最近は完全にヤナギ狙いである。クヌギは効率が悪いし、危険が多いし、成果が期待できない。特に新規開拓が難しい。ヤナギは生えているところが限られていて、クワガタが自力で樹液を出せるので、たいがいゲットできるのである。

今回は、富田さんと伊藤さん用にカブトムシを持ち帰ることにした。ひとつかみで10匹。ゴロゴロいる。

帰り道でいい感じのヤナギを発見したので(山の中)行ってみると、いっっぱいいた。とりあえず、ミヤマの♂♀1匹ずつを持ち帰った。♂は67mmほどあった。

残念ながらアカアシは見つからなかった。


8/11

朝っぱらからヨメに叩き起こされた。カブトムシ脱走である。あの馬鹿力はどこから湧いてくるのだろう?11匹のうち10匹は見つかったが、残りの1匹は今ごろ家の中でじっとしているはずだ。


8/12

脱走した残りの1匹は昨日帰ってみると、あっさり見つかった。


8/13

我が社の某支店にオオクワを保有している人がいる。本人からのメールであるので間違いない。一度実物をじっくり見てみたいものだ。何と言っても私はオオクワの実物は見たことがないのだから。


8/16

千葉県

今まで回ったところにヤナギがあるかどうか確認するために千葉方面へ行ってみた。県道沿いですでにヤナギの大群を発見、現地に行くと平地に沢山生えていた。観点を変えると、まるで初めて行ったところのようなイメージがある。ちょっと山になるとなくなるので、平野部の川や沼沿いが狙い目である。市原市ではひょんなことから大樹液大会のでっかいクヌギを発見した。カブト、カナブン、チョウ、コクワが大量にたかっていたが、持ち帰らなかった。

ヤナギ地帯はいい感じのところが沢山あったが、セイタカアワダチソウに囲まれており、一人で入って行く勇気が湧かない。他の隊員がいれば一人ででも入ってくるところだが、どうしてもダメだ。一人で行くとこういうふうに逆に行動範囲が制約されることも多いし、ロクなことはない。


8/27

千葉県

有休でヒラタ狙い。

まずは16日に目をつけていたのポイントへ行ったが、成果なし。大樹液大会のクヌギは先客があったらしく、荒らされていた。コクワが4匹いただけであった。移動をかけると絶好のスポットがあったが、小心者の私は人の姿を見ただけで断念。さらに足を伸ばしたが、成果なし。それからいよいよヤナギ密生ポイントへ移動した。どの木も樹液だらだらで、何匹採れてもおかしくない状況であったが、採れたのはコクワいっぱいと、ノコが1匹であった。シーズンももう終わりであろう。

その後、沼の周辺へヤナギを求めて行った。自生のヤナギは少なかったが、植林されているシダレヤナギにカブトムシとコクワがたかっていた。根元にはノコなどの死骸がころがっていた。A隊員は近くのクヌギからノコをゲット。さらにその先のクヌギでもノコをゲットした。近くの自生ヤナギはやっぱり樹液だらだらであったが、コクワしかいなかった。シーズンが中途半端なのであろう。ヒラタのピークは9月にもう一度来るらしいので、この場所と併せて来月は別の沼近辺も回ってみよう。


8/29

トナさんからいきなり「オオクワガタいりまへんか?」のメールが入った。目を疑った。つがいでいただけるということらしい。現在♀は羽化済みで、♂の羽化待ちである。約1週間で羽化、さらに1週間で体が固まった時点で引き渡しとなる見込み。夢のような話である。


8/31

千葉・茨城

この日で夏は終わりである。

この夏初めてのオオクワ狙いで茨城へ行った。しかし、目で追っているのはヤナギの姿ばかりであった。感じのいいヤナギ林があったのだが、樹液も出ていなかった。ヒラタでも採れれば嬉しかったところだが.......茨城に入ってもどうしても目に入るのはヤナギばかりであった。しかし、基本的に湿地帯に生えているので簡単に近づくことはできない。見つけたヤナギのほとんどに近づくことはできなかった。

成果はコクワたくさんと、ノコ大歯型が1匹。全部リリースしたので、手ぶらで帰宅した。圧倒的に数が減っている。もう秋である。北に行ってアカアシとヒメオオを狙うしかない。