99/11/14

茨城県

この土日は何にも予定がなかったので、Lちんでも誘って茨城に行こうかなと思い、電話をしたのだが全く繋がらない。仕方なく家でボ〜〜〜〜〜っとすることにした。ボ〜〜〜〜〜〜っとするのに何時間耐えられるかわからなかったのだが、土曜日にインターネットで掲示板に「茨城でも行こうかな」などとカキコしたら、クワ道さんから速攻で電話が入った。

もうあ〜が行ってると思ってたらしいのだが、あ〜は家にいる。しかし、二人とも日曜日は何も予定がなかったので結局採集に行くことになってしまった。(^^;) クワガタ界にデビューする前を含めると、7年も通い続けている場所である。


とうとう日曜日の採集にまで手を出してしまった。これまで採集が日曜日にかかることはあっても、メインは土曜日であった。とうとう最後の牙城が崩されたような気分だ。(^^;)

朝、クワ道さんからの電話で目覚め、すぐ仕度をして駐車場に下りると、ちょうどクワ道さんが到着したところであった。では出発!


今度こそ、マクドの朝のメニューを食べるぞ〜〜〜〜!さすがに船橋や鎌ケ谷のマクドの場所は把握しているのですんなり行くことができた。まずは朝のメニューでオオクワ採集への手順を踏む。(^^;) クワ道さんがコーンポタージュをひっくり返したなどと、口が裂けても言えないが、久々に食べた朝のメニューはなかなかグッドだ。考えてみると前回の茨城以来である。
【第一ポイント】

クヌギの台木やなどがある。到着した途端に二人はバラバラに活動開始!

クヌギの台木の立枯れ

遠くでクワ道さんの削る音が聞こえてくる。こちらもさっそくナタを入れてみると、第一刀でいきなりコカブト成虫が登場だ。

コカブト

コカブトを割り出したのは随分久しぶりだ。

さらに削ると、オサムシやゴミムシの仲間、ボクトウガの幼虫、コメツキの幼虫、ゴキブリなど色んなものが出てくる。(^^;) よくこんな狭いところにこれだけ集中しているものだ。しかし、クワガタは出ない。カミキリも出ないのは奇跡的だ。

ようやく食痕が現れて、コクワのが出てきた。

これでひと安心。(^^;) さらに削ると大きめのクワガタのケツが現れた。ちょっとビビったが、取り出してみるとコクワの♂であった。43mm程度か。

新成虫

ここからがすごかった。出てくるのはコクワの成虫ばかり。それも全部♂だ。外の洞と繋がっているところに入っているものもいて、越冬体制の個体と新成虫が混ざっている。洞に繋がった場所から出たものには全部ダニがついている。

ザクザクと成虫が・・・

コクワばかりなので、そろそろ飽きてきた。クワ道さんのところへ行こうと思ったら、ちょうど帰ってくるところだった。(^_^)

クワ道さんが採ったものを見て唖然としてしまった。ルアケースにすごい数の虫が入っている。(^^;) それでも半分以下の数だったそうだ。(^^;)

とりあえず、ここはこんなものか。


【第二ポイント】

前回削り残したエノキを目指して歩いていく。

しか〜〜〜〜し、この強烈なブッシュは何だ???セイタカアワダチソウが思いっきり生い茂り、我々の行く手を阻んでいる。しかし強行突破。(^^;) 最近は薮こぎ癖がついている。

ポイントの一部

ここは千葉や茨城にありがちな、典型的な里山である。クヌギの数は多いが、みな健康で、どちらかというとノコ向きの林などが多い。大木らしい大木もない。数本の立枯れを削ってみたのだが、全く何も出なかった。(;_;) 薮をこいで何しに来たのか?(;_;)

しかし、冬には絶対にもう一度来ようと思った。ここはブッシュが枯れてからが勝負だ。帰りがけに素晴らしい風景を目にした。なんとクヌギを植林している。(^o^) どんどんやって台場クヌギにして欲しいものだ。(^o^)


【第三ポイント】

さて、場所を変えて二人で新規開拓に入った。相変わらずクヌギが多いのだが、笹などが茂っていて入りづらい。それでもクワ道さんが入ろうとしていたので、あ〜はそれを避けて反対側の山を見ることにした。(^^;)

遠くから立枯れっぽいものが見えたので、近づいてみると、コナラとクヌギの雑木林になっていて、案外立枯れも多い。

とあるクヌギの根元を見たところ、何だか樹液が出ている。木自体はすら〜と伸びているのだが、根元はごつごつしている。当然根元にしか目が行かない。(^^;)

根元の太い木

ごちゃごちゃしている部分があったので、その部分をどかしてみると・・・・・

これは!!

あっっっ!!!

巨大な前胸背板が目に飛び込んできた!!

確認するまでもない。一目でわかるオオクワの♂だ!!

うれしいというより、びっくりしたという方がはるかに強い。よくこんなに冷静に写真が撮れたものだ。(^^;)

確かにオオクワを狙って来ているのだが、茨城産なんてこの目で見たこともないし、増してや自分の探しているところにいるなんてなかなか信じられないのである。ここは韮崎ではない。「何でこんなとこに???」という思いがとても強い。(^^;)

はやる気持ちを抑えつつ、「大歯出てこい、大歯出てこい....」と思いながら取り出したのだが、案外オオアゴの先までは短く、残念ながら中歯型であった。しかし、このアゴの先が出てくるまで長かったこと。(^^;) 時間にすれば一瞬のことであるが、この一連の採集風景はこの先何年もあ〜の頭の中で繰り返されることであろう。

取り出してみるとダニまみれであるが、間違いなくオオクワだ。(^^;) 一応樹液採集だ。(^^;)

もぉ〜〜〜〜〜〜〜お、大興奮状態!心臓バクバクだ。とにかくクワ道さんを探さんと!(^o^) はよ握手した〜〜〜い。(^o^)

ところがクワ道さんがどこにもいない。(^^;) どこ行った〜〜〜〜? 仕方なく一旦車に戻ることにした。理由は洞を探すのにペンライトを取りに行くためである。車に戻っても心臓はバクバク。(^^;) 目の前にあった携帯を取ってカンちゃんに電話した。電話の向こうでも興奮状態だ。(^o^)

そこで軽くサイズを測ると56mmちょっとあった。そして再びクワ道さんを探しに山へ向かった。クワ道さんはあっさり見つかった。あ〜の場所から数十メートルの場所で材割をしていた。なぜ見えなかったのだろう?興奮しすぎだ。(^^;)

自然を装ってクワ道さんに近づき、いきなり右手を差し出す。(^o^) クワ道さんは一瞬ポカ〜ンとしてたが、手に持っていたルアケースをあ〜に渡そうとする。あ〜は受け取らず、右手を差し出したまま。(^^;)

数秒後に意味がわかったらしく、「うそっ!!」と言いながら手を握る。(^o^) そりゃ、信じられない。(^^;) あ〜だって逆の立場で信じろというのは無理だ。それらしい幼虫が出たとか、でっかい食痕が走ったとか、そういうのではないし、さらに全くの新規の場所だ。いきなり何の前ぶれもなく♂の成虫が採れたなんて青天の霹靂である。

ルアケースの中のブツをクワ道さんに見せて、今度は軍手を外してもう一度握手。(^o^) 何回やっても気持ちがいい。(^o^) 最高の気分だ。(^o^)

クワ道さんのひざの上で

すっかり大興奮状態に入った二人はしばらく周囲のルッキングを超ハイテンションでしていたのだが、コクワとノコの幼虫以外は何も出てこない。

 

♀が出たなら「今度は♂を」などと思うところだが、何だかすっかり満足してしまった。(^^;)

帰ろうか、ということになり、一路船橋へ向かって車を走らせた。帰り道で食事をしたが、ここは×。レストランの新規開拓には失敗した。(^^;)

当然帰りの車の中でも話題はひとつ。今日の茨城産について延々と語った。とにかく我々の中では「デカい」出来事である。大きなことをひとつやり遂げたという感じだ。考えてみれば関東でのオオクワ成虫はこれが初めてだ。何度も何度も足を運んでは、ことごとく開拓失敗を繰り返していたところだけに、今回の開拓成功は本当に大きな意義がある。素人の自己満足ではあるが、これほど嬉しいことはない。

「本当にいた」これが実感だ。(^^;) もっともっと有望な場所もたくさんある。茨城にもすっかり詳しくなってしまった。この冬は忙しくなりそうだ。が、今度は何としてでも千葉産をゲットしなければ!今回の経験が役立つことは間違いないだろう。

有頂天で写真を撮りまくってしまった。(^^;) あの悦びをこんな季節に経験できたことがたまらなく嬉しい。(^o^)


今日の成果

コクワ :多数

オオクワ:1♂(56mm強)

ノコ  :幼虫数頭

不明幼虫:3頭