99/11/6

中部地方

やっとの思いで樹液採集からの脱却をはかった。材割採集に集中するために今週水曜日に千葉を攻めて、何とか材割の楽しさも思い出した。こうなると、どうしても行ってみたいのが中部地方だ。植生からしても材割は困難と思われるが、やるだけやってみたい。雪の降らないうちに一回行っておきたかった。


メンバーはクワ道、ポンカンとあ〜の4人だ。あ〜は所用で遅くなり、3人に先に行ってもらうことにした。家を出たときに携帯に電話が入り、「もう着く」とのこと。かなり出遅れてしまった。カッ飛ばして高速を走る。 中部に入るころには気温は4度まで下がった。道が凍ってるんじゃないかなどと考えてしまうが、そんなことはお構いなしに走ったら、ものすごい早さで到着してしまった。(^^;) 3人ともびっくりしていた。

1時間ほどおしゃべりをして、明日に備えて寝ることにした。


【第一ポイント】

何も知らずに来たのだが、なんと紅葉真っ盛り!!(^o^) なんて奇麗なんだ!!多分今日がベストだろう。来てよかった。(^o^)

ポイントに到着して、いきなり薮こぎだ。(^^;) 完全防備で山を登る。道なんかない。

しばらく登ってみても、削れるような朽木はない。(;_;) 生えている木は、ミズナラ、ブナ、カエデ、コナラと針葉樹だ。どれも見事に紅葉している。

美しい

かなりの時間をかけて、ようやく大木を発見した。かなり苦労して削ってみたのだが、出てきたのはカミキリの幼虫やカマドウマ、ムカデ、ゴミムシなどであった。(;_;)

さらに上に登って、山の斜面にある切株や立ち枯れを削ってみたが、何も出ない。ゆうべは4度だったくせに、今日は暑いし、一気に体力を消耗してしまった。すでに3人とは完全に離れてしまい、声も聞こえなくなった。

やっと削れる木が見えはじめた

今度は山を下り、開けた場所でチャレンジしてみたのだが、これも全くダメ。どうやら材割の才能がないらしい。こんなにひどかったかなあ。(^^;)

あまりにも疲れたので、一旦車に戻ることにした。シートを倒して休もうと思ったら、クワ道さんが帰ってきて、

「ポンが樹液でスジ採ったでぇ〜」

と言った。

樹液〜〜〜〜???おいおい、ほんまかいな?(^^;)

慌てて現場に行ってみると、

コナラから強烈な樹液が出て、匂いがぷんぷんしていた。スズメバチもぶんぶん飛んでいる。洞から無理矢理引きずり出したとか、そういうのではなくて、正真正銘の樹液採集だ。なんと11月6日に樹液採集ができるとは!!しかも中部地方である。

なんで??? 今年は自分の中で常識だと思っていたことが次々に覆されていくが、今日のやつもけっこう強烈であった。

せっかく頭を材割に切り替えられるところだったのに、こんなことが起こると、また夏離れできなくなる。(^^;)

34mm。なかなかの形だ

今日も初めて見たクワガタは成虫であった。(^^;)


【第二ポイント】

場所を変えて、次のポイントでチャレンジ。何ヶ所か見回って、入れそうな場所があったので行ってみることにした。

いきなり、ミズナラの切株が10個ほどカワラをふいていた。さっそく車を下りて削ってみると、あっという間に食痕が走った。(^_^) ああよかった。

コクワの幼虫数頭を採集。さらに削っていると、指3本分の巨大な食痕があらわれた。これは間違いなくオオクワだろう...........しかし、すでに抜けてしまったあとであった。(;_;)

戦果の一部

こんなに紅葉がきれいなんだから、第三ポイントへ行ってみようよ!絶対もっときれいだから!

と、いうことで、ここを離れることにした。


【第三ポイント】

予想通り、第三ポイントは素晴らしい紅葉であった。色弱のあ〜にもちゃんと奇麗に見える。(^^;)

で、第三ポイントで目をつけていた林道に入ってみることにした。黄色い絨毯の上を2台の車は走っていく........

どんどん奥へ向かって走っていく..........

どんどんどんどん..................

お〜〜〜〜〜い、クワ道さ〜〜〜〜ん、道ないでぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!(^^;)

運転席から撮ったクワ道さんの車

ほんとに道があるかどうかわからない場所を、クワ道さんは果敢に突き進んでいった。(^^;) ラッキーにも道が復活したのだが、結局何もなかった。(^^;)

一周して、また林道の入口に戻り、入口付近で勝負をかけることにした。主にミズナラの林であったが、朽木は少ない。絶好の朽木を発見し、削ってみたのだが、出てきたのは「でろれ〜ん」であった。(;_;)

怪しげな色のキノコ

あれだけいっぱい飛んでくるクワガタどもは、いったいどこにいるんだろう???不思議だ。

仕方なく、違う谷に行くことにした。今度はブナの林だ!と思った瞬間、そこから帰ってくるクワ道さんに出くわした。何だか興奮気味だ。どうやらオオクワ候補幼虫(初齢)を採ったようだ。実物を見ると、確かに怪しい。しかも入っていた条件はばっちしだ。(^o^) これは期待してもいいだろう。

あ〜も気合いを入れてブナ林に突入!

しかし、目ぼしい木はない。来年かなり期待できるものを発見したが、まったくクワガタの姿は見えない。どうなっているんだろう、ほんとに。(;_;)

それから山を登っていると、有望な立ち枯れを発見した。このあたりでの条件としては背が低すぎるかも知れないが、サクサクであった。さっそく出てきたのはナメクジ×2。(;_;) そのあと、ついにクワガタの初齢幼虫を見つけたのだが、ポロっと落ちてしまった。(;_;) おそらく小型種だろう。

しばらく削ったが、何も出ないのでクワ道さんと交代。

クワ道@ブナ林

格闘の末、ついに食痕を発見したらしい!

丹念に食痕をたどるクワ道さんと見守るカン

かなり期待して見ていたのだが、残念ながら消滅してしまっていた。(;_;) このあたりでは根元近辺にはやはりいないようだ。

樹液採集ができることがわかって、ブナの洞をペンライトで覗いてしまうこの哀しい習性。(;_;) いるわけがない。いたのはナメクジとカマドウマであった。(;_;) いつまで続くのだろう、この習性は。(;_;)

帰り道で倒木を削ってみると、久しぶりに3齢幼虫が出てきた。アカアシっぽい。

久しぶり!

これにて採集終了!予想はしていたが、やはりこの手の材割は手ごわい。かなりの修練が必要だろう。


まあ、今日は恋しい場所にも来れたし、紅葉も見れたし、なぜか樹液採集もできたし、あまり敗北感はない。美味い店で夕食をとり、風呂に入ってねぐらをあとにした。今日は珍しく帰りはノンストップだった。

帰宅直前に、大学ラグビーのニュースで、「母校が関西リーグで3年ぶりに敗れる」の情報が入った。疲労感が一気に倍増した。(;_;)(;_;)(;_;)


今日の成果

コクワ:幼虫数頭

スジ :1♂(34mm)

不明幼虫1頭