2002年の採集をふりかえって

数年ほど前まで、精力的に活動していた頃にはランキングをつけたり、読者の方から投票をいただいたりしながらその年の成果をふり返っていたのであるが、ここ最近はインパクトのある出来事も少な い。

以前は常識を覆すようなことをしていても、もはやそれが常識になったりして、年を追うごとにマンネリ化していく。来年こそはいい年にしたいと思うので、今年の区切りをつける意味で今回はまとめてみようと思った。

ウキウキしながらランキングをつけるようなものではないので、多少印象に残った事実だけを淡々と連ねようと思う。


▼オオクワガタ

1.まず、今年の採集で強烈だった出来事は、ポイント数ヶ所が一気に消滅したことである。これを語らずして今年を語ることはできない。中部地方に遠征してポイント数ヶ所がなくなったことを目の当たりにして、ショックを受けながら関東に戻り、こっちでもポイントが消滅しているのを見て愕然とした。思い出したくもないので採集記は公開しなかったが、結局忘れることができなかった。

今年採れたオオクワは偶然の産物以外の何ものでもない。来年も採集したいが、今は確実なポイントが1ヶ所もないという悲惨な状態にある。これが辛口な採集記の裏事情である。

2.最も印象深かったのは秋田産のオオクワガタを採らずに放置して帰ってきたこと。通えばいつかは採集できると思うが、とても通える場所ではないので、これを1頭採集するまでの長期に渡る呪縛となることであろう。

3.♂については小歯型しか採集できなかったが、これといって不満はない。採集できたこと自体が奇跡だと思っている。

4.ピイさんと発見した新規ポイントはぶっ飛びであった。1頭だけ産んでくれたようなので、とても嬉しい。


▼ヒメオオクワガタ

1.採集頭数としては決して多くないが、今年はヒメオオにとても縁のある年であったと思う。

2.4月に自己初の茨城産ヒメオオを採集した。全くヒメオオは頭になかったので、とても驚いた。

3.静岡で材割に成功しながらも♀の成虫と♂のサナギにオノが入り、残念ながら正式な採集とはならなかった。

4.宿題であった東北制覇を果たしたが先は長い・・・

5.なかなか濃いと思われるポイントも発見できて写真も撮れたので満足している。

6.神奈川県で何の前ぶれもなく3頭のヒメオオを採集できた。茨城同様びっくりした。

7.東京都でヒメオオの死骸を発見したが、残念ながら採集には至らず。材まで特定できているので、これについては深追いすることもない。機会があれば採集してみたい。


▼ヒラタクワガタ

1.今年も千葉産を新規開拓で採りたいと思いながらも結局ほとんど開拓活動を行わなかった。

2.採集頭数としては例年より少し多いが、既存ポイントで採集したものがほとんどで評価には値しない。


▼アカアシクワガタ

それなりに採集はできたものの、アカアシについてはポイントが激減した。以前のように一気に20頭以上採集できるようなことはほとんどなくなった。サイズとしても40mm台後半以上のものは僅かであった。


▼小型種

都道府県別採集マトリックスの●が着実に増えているので、これはこれでいいペースだと思うが、マダラを採集するのが下手くそになったと思う。


▼採集記

辛口が多かったので全般におもしろくない。冒頭の理由が最大の原因。しかし数名の方にご理解いただけたのはとても嬉しかった。あ〜Bなる者の出現によりメチャクチャになったが、ポイントがなくなるくらいならこいつを犠牲にした方がマシだ。

全体的な路線としては来年も変わらないとは思うが、とにかくオリジナリティは意識したい。r.matsudaさんの採集記が自分の原点であることは何度も書いた。自分のページのベースはr.matsudaさんとトナさんの採集記である。これは揺るぎない事実だ。マネてると思われるのが恥ずかしいと思い、自分の色を出すためにいろいろ考えたが、そういう目で読めばよくわかると思う。(^^;) そこに自分のスピリットを加えて作ってきたものが今の姿となっている。

自分にとってのオオクワの魅力は「採集の難しさ」にある。あくまで自分の体験した感想からその難しさが表現していければいいなぁという考えは立ち上げた当初から全く変わっていないし、今後も変わらないだろう。苦もなくオオクワが採れるようになれば、採集記も書く必要はないし、そもそもオオクワ採集なんかする必要もない。

とある方の表現を借りると「オオクワ陳列採集記」にならないように、ほどほどにオオクワも狙っていきたい。(^^;)


▼天気

日頃の行いのせいで、今年の採集は雨の印象しかない。


と、あんまり代わり映えのしない実績がたらたらと並んでいるが、「なんとか元年」とか、「なになに達成!」とかという派手なものは何もなく、ただただ来年がいい年になることを祈るのみである。これはここ数年切実な問 題だ。努力しなければ。