98年10月24日

山梨県


前回クワ道の幼虫氏との採集記を見て悔しい思いをしたコンちゃんと計画した韮崎オフをついに決行することとなった。前日かずっきーさんからもメールをいただき、午前中に合流していただけることになった。楽しい採集になりそうだ。
22時にコンちゃん宅到着を目指して出発した。楽しみで夜もどうせ眠れないなら夜から行ってしまえ!と思い、コンちゃんを犠牲にして延々とつきあっていただくことにした。コンちゃん宅は埼玉のH市にある。あ〜宅まで100km以上あるとコンちゃんの採集日記に書いてあったので距離を測ってみると確かに130km以上あった。関東は広い。渋滞もなく無事にインターに到着。22時きっかりである。携帯からご自宅へ電話を入れ、そのままナビゲーションをしていただいた。携帯は便利だ。コンちゃんも購入していただきたい。
コンちゃん宅到着直前にかずっきーさんから電話が入る。集合場所と時間を決めなければならない。コンちゃんと相談してあとで電話することにした。

コンちゃん宅へ到着すると、まず犬が出迎えてくれる。そして玄関を占領しているのは飼育ケースだ。早くも玄関にすわりこみ、コレクションの数々を見せていただいた。前から見たかった72mmのヒラタもついに拝めた。そしてヒラタ、サキシマヒラタ、オオクワの幼虫をいただき、アマミシカの成虫♂までいただいてしまった。

コンちゃん宅でゲットしたアマミシカ

アマミシカなんてもちろん見るのも初めてだ。もう帰ってもいいなんて思ってしまった。【まだ玄関】


「上にもいますよ」とのことで、2階のコンちゃんの部屋へ行くことに。途中には水槽がたくさんあった。熱帯魚に凝っていた時期があるらしい。部屋に入って最初に目についたのがオーディオ。凝っていたと一目でわかるスピーカ、デッキなどがあった。それからパソコン。2台あり、プリンタも3台ある。本棚を見るとコンピュータ関係の本がずらりと並ぶ。そして馬の写真。競馬に凝った時期があるらしい。足下には標本があった。初めてとは思えないほど綺麗にできている。正面にあるのはZippoのライターで、これに凝っていた時期があるらしい。コレクションを数十個を見せていただいたのだが、これはハンパではない。値段を聞いてびっくりしてしまった。それでも見たのは一部だけだったようだ。ちゃっかり1コいただいてしまった。それからクワガタ用の温室を見せていただいた。バラに凝っていた時期のものを流用したものだろう。そして別のケースにはニコンとレンズがずらり。写真に凝っていた時期があるらしい。その後鉄道写真、切符のコレクションを見せていただいた。凝っていた時期があるらしい。あ〜と共通した趣味が多く、この部屋には何時間いても飽きないだろう。この趣味の多さはあいあん氏に勝るとも劣らないものだ。【まだH市】
一旦、下に下りて飲み物をいただいた。夜分お邪魔して申し訳ない。集合時間を決めて、かずっきーさんに電話した。6時半ごろ一度お電話をいただけることになった。

ちょっと落ち着いてコンちゃんと話を始めると、これが止らなくなってしまった。何の話題でも楽しいのだが、クワ道さんと暖めていたネタを話していると笑いが止らなくなり、二人とも涙を流しながら笑っていた。久しぶりに腹がねじれるほど笑った。腹も減ったので、ぼちぼち出ることになった。【まだH市】


今回はコンちゃんの車で行くことになった。近くのファミレスで遅い夕食だ。すでに日は変わっている。しばらくまともな食事ができないのでここで気合いを入れて食べることにする。食べたのはいいのだが、また会話が止らなくなり、ここで2時間もつぶしてしまった。すでに完全に絶好調でピークに達してしまっている。【まだH市】
やっっっっと出発することとなった。開通した雁坂を通るのが今回のあ〜の目的の一つであったので、140号を延々行くことになる。さすがに大滝村を通過するころにはすっかり車は途絶え、真っ暗な中をバカ笑いを続ける二人を乗せた車は走っていくのであった。雁坂トンネルは長い。入口のカーブを曲がると一直線で、何だか気が遠くなる。

三富の道の駅で一度仮眠を取ることにした。気温は6度で吐く息も白い。約1時間ほどの睡眠を取ると白々と夜が明けるところであった。ここから先は約1時間ほどで 目的地である。天気は雨。予報通りだ。それでも行ってしまう我々は一体何なんだろうか???


予定通りにかずっきーさん&ご友人と合流、そのままポイントに連れて行っていただき、自己紹介をした。この天気の中、あ〜は自分の車にカッパや帽子を忘れている。するとかずっきーさんはご自分の着ているカッパを我々に貸して下さった。これには我々も驚いた。歓迎されていることはすぐわかったが、ご親切がとても心に染み入るのである。そればかりではない。我々のために色々なポイントを探し回って用意していただいていた。自分たちは削らずに我々に削らせていただいた。お礼の言いようもないのだ。この日一日、コンちゃんと二人で採集して車に戻る度に「なんていい人達と出逢ってしまったんでしょう!」というセリフを吐き続けたのである。100回は言っただろう。

最初に行ったポイントは、こんなところにも台場があったのかという所で、今まで完全に見落としていた場所であった。さすがに地元で開拓を続けているだけあって、すごいところをご存じだ。幼虫が数頭出てきた。

とりあえずボーズはない

コクワっぽいが何かわからない。カブトがたまに出てきてびっくりさせられるが、大きな食痕は出なかった。しかし採った幼虫を見てコンちゃんは「今までとちょっと違いますねえ」と言った。期待大か?


次に行ったポイントは最近採れたらしい。コンちゃんの車では通行不能で、途中で車を1台にまとめて行くこととなった。台場クヌギは何度見ても圧倒されてしまう。そのポイントで一番有望な樹はスズメバチが巣を作っていて近づくのは不可能らしい。

手前に戻ってきて、すっごいいい感じの立ち枯れを発見、二人とも大満足だ。

幼虫

そうこうするうちに、もう1名のご友人も到着。挨拶をかわしジュースをいただいた。コンちゃんはジュースを飲む間もガシガシやっている。さすがだ。

コンちゃん曰く、「頭の色が違うものがいます。今までとは違いますよ。」すべてかずっきーさんたちのおかげである。


場所を移動して、今度はかずっきーさんたちが目をつけていたというエノキ林に行くことになった。あ〜はまだエノキがちゃんとわかっていない。ケヤキと同じに見えてしまう。コンちゃんはすっかり満足してしまい、幼虫の整理に入った。われわれはクヌギとケヤキが混在する雑木林に入って行った。すると、奥の方に立ち枯れを発見。Lサイズの幼虫はいなかったものの、オオクワ の可能性も否定できない。

裏側は全部カワラびっしり

そうこうするうちにコンちゃんもやってきて、採れた幼虫を見てひとこと、「今までとは違いますよ。」


そこに行くまでに目に入った林があったので、みんなで行ってみることにした。細い樹が多い。倒木が数本ある。

いい材

成虫が転がり出てきたが、超ミニサイズのコクワ♂であった。

かずっきーさんは我々にオオクワを採らせることができないことに恐縮されていたようであるが、我々は最初から採れるなんて思っていないし、何よりオオクワを採ってしまったら採集記が終わってしまう。コンちゃんも同じだ。でも本当にかずっきーさんの気持はありがたい。


今度は.台場クヌギのポイントへ行った。道沿いにあるものの目につきにくい場所で、我々なら造作もなく見逃してしまうことだろう。

台場の上部より割り出した

沢沿いの木で割り出した幼虫をコンちゃんに見せると、「今までとは違いますよ。」

今までと同じやつと併せて5種類を採集したことになる。やったー!(お〜い)

あ〜は沢沿いの木を削るときに、福島のタコ採れくん以来、久々に自分の足を削ってしまった。オオクワでなく、血が噴き出し、腫れ上がってしまった。あ〜の右足のスネには、これでタコ採れくんの傷とオノの傷が仲良く並ぶことになった。

昼も過ぎ疲れたので、これでひとまず採集を終えることにした。ここでコンちゃん名物ひげそりを見ることができた。さすがは福島でひげを剃った男、賞味期限切れパンの男である。

それにしても本当に楽しい時間を過ごすことができた。みなさんに大感謝である。いい仲間ができ、山梨へ通う楽しみがひとつ増えた。


午後からはJIROさんやOB5さんたちと落ち合い、数ケ所のポイントを回ることにした。コンちゃんとあ〜は着替えも済ませ、すっかり落ち着いてしまった。幸い雨も上がり、日も出てきた。ポイントに到着するとあ〜は樹液採集に走ったが、別の場所に行くというので諦めた。

次のポイントでは完全に地蔵モードに入った。みんなは一目散に林に入ったが、コンちゃんとあ〜はアスファルトに座り込み、ぼーっとしていた。ゆうべの22時からギアがオーバートップに入っていたから仕方がないであろう。この辺で切り上げることにした。


帰りは甲府市内で大渋滞。事故で片側通行になっていたようで、通過に1時間以上かかった。雁坂を下るあたりで遅いバスの後ろを延々走った。昨日からコンちゃんがずーーーっと運転したので、さぞかしお疲れだったと思う。ありがとうございました。無事H市に戻り、 それから帰宅の途についたのであった。