檜枝岐珍道中

−トナ−


【1999年8月22日】 平家落人伝説・檜枝岐村を訪ねて

15:00 自宅を出発し首都高・浦安インターから東北道を目指します。車内はユーロビートギンギンで「うーん、今から六本木にでも行っちゃおうかな?」と思ってしまったぐらいノリノリで走行してました。 (^^;)

16:48 大谷PAで一休み。「これから携帯の電波も届かないエリアに突入しちゃうもんね!」と、青森に帰省している妻へ報告入れ、再び東北道を北上して行くと、路面が濡れてるではないですか! うーーん、か〜な〜りぃヤバイ。多少の雨でもクワガタ類は飛来するようであるが、気分の良いものじゃないですわな。

17:24 西那須野塩原インターで降りる。 ちょこっと道を迷いつつも、国道400号を爆走する。塩原温泉一帯の山道は、崖崩れしてる場所もありと、これから起こるであろう、悲惨な出来事を予感させます。 (^^;)

コンビニで食料品などを買い込み、さらに国道121号へと突き進む。

途中、ガソリンを補給した集落は、結構、明かりが集中しており、「きっと、ここにもオオクワが落ちているに違いない! あとで戻って探してみよう!」と思ったけど、金輪際、立ち寄ることはなかった。 (^^;)


いよいよ、オオクワフリーク憧れの檜枝岐へと続く、国道352を走行していると、「A温泉」の看板を見つけたので、そちら方面へ入っていくと、採集者の車が4台くらいあったので、XX村のA温泉はパスして、B温泉へと向かうのであった。

B温泉への道に入ってから、おそらく2個目の橋の手前に、十分過ぎるほどの駐車スペースがあり、また、近くに民家がないことから、ゆっくり探索することに、、、、

とりあえず、カブ♂を見つけ、橋を渡っていくと、反対側の街灯に小型のアカアシ♂を見つける。とりあえず、ボウズじゃなくなったのでホッとした。(^^)

んで、ほどなく引き返してくると、今度はアカアシ♀が飛来して来たようだ。ついでにカブ♀も来ていて、ここにはアカアシペアとカブトペアが来ていた事になる。


さて、B温泉目指して進んで行くと、小さな集落を発見した。おそらくここがB温泉なのであろう。しかし、小さな民宿が数件、民家が数件と、あまりにも小さすぎると言った感じで、とても温泉街とは思えないほどの侘しさであった。民家の前には街灯が並んでおり、オオクワもきっと飛んでくるのでしょう。

3本めの橋は結構明るかったのですが、子供が花火をして遊んでいたのでパス。今日は初日という事もあり、だいたいの位置だけを掴んだので、今度はYY村を目指します。


YY村の一部に農民の集落があり、だいたい20戸くらいの民家が国道を挟んで立ち並び、民家の前にはお約束のように街灯が立ち並んでおります。この集落の檜枝岐側に広場があり、他の採集者が探しておりました。

さて、オオクワが一番濃いとされる、YY村のとあるところでは、気合を入れながら探して行きました。 まず、A地点×、B地点×、C地点X、D地点では、他の採集者が張り付いていたのでパス。E地点でアカアシの♀を拾う。再度、D地点に戻り、コクワ♀を拾う、さらに裏にまわって、高所に小さな♀が止まっているのを発見。「あのサイズでオオクワはないやろ!」と思いつつも、ネットで捕獲してみると、40mmもあるノコギリの♀だった。

        意外に大きかったのね。 (^^;)


さてさて、夜もふけてきたので、ZZ村は明日にして、駐車スペースのあった、B温泉に行く途中の橋で眠ることに。どうせだから、少し張り込みしてオオクワが飛来するのを待っていると、大きな♂がドタドタと路上を走ってるではありませんか! 大慌てで近寄ってみるとノコ♂だった。 かなりがっかり。

小雨も降ってきたことだし、今日はこれくらいで、勘弁してやろう。 (^^;)

24:00 それでは、「おやすみなさい」

【今日の成果】

  アカアシ1♂2♀ ノコ1♂1♀ コクワ1♀。


【1999年8月23日】 林道はつらいのよ

7:00 「おまえら! やかましいのじゃぁ!」と、道行く車の音でさわやかに目覚めた私。 朝の空気がすがすがしいわっ。 そういや、寒くて何度か目覚めてしまったなぁ。 やっぱしこの辺りって避暑地なのねん。

さてさて、昨日とっつかまえたクワガタ達のすべてに採集日・産地などラベルを貼りまくります。

7:40 よっしゃあ! いよいよヒメオオ取りにでかけるでぇ〜と気合いを入れ、ZZ村を目指します。 ZZ村に入ると、まず位置関係を覚えておくことに。 スキー場の前には公衆トイレがあるのねん! その前には、本日の入浴場所があるのねん! などなど、覚えておけば便利そうなところを確認しつつ、さてさて、ヒメオオポイントを目指すとしよう。


「げ・げっ! なんちゅー、道なんじゃぁ!」道幅は狭いは、ぐねぐねしてるはで、とても国道とは思えない。(まだまだ、良いほうだと言うことを、後で思い知るのである)  まだまだ続く強烈なぐねぐね道、狭すぎる道幅、ときおり通る対向車とは、エスケープゾーンなどで交わしますが、これがまた、運転オンチな私にはつらいつらい道のりであります。 (ToT) 散々走った頃に林道が見えます。 ここに訪れる採集者のほとんどは知っているという、(実際に他の採集者に話を伺ったら、ほんとに知っていた)有名な林道が見えてきました。 (^^)

          「信じがたい悪路である。」

でもなぁ、みんなここを登って行くんだよなぁ、たまに脱輪しながら。(^^;)

まあ良い。そのために4WDにしたのだ。ここを登らずして4WDを語るなかれ!と、勝手なことをぬかしながら、(本当はビクビクしながら)登り始めるのであった。

思いっきり深い溝が続くところは、わだちに落ちないように慎重に。(注:わだちと書いてあるが、正確には、雨が降った時の一時的な川である) でもでも、どう考えても、1度は溝に落ちないことには進めない場所がトナの前に立ちふさがるのである。 少し考える。

   「右・右・ちょい左・ズボっ!」  「左・左・右・ズボっ!」

うーん、どうやっても無駄だなぁ。 ゆっくり行ってハマっちゃうとヤだから、ここは勢いをつけていくぜぇ! おら・おら・おら〜〜〜!

              「ドガッ!」

ううっ、しこたまシャーシを打ちつけたようだぜぇ。 (T−T)

かなり、落ち込みつつ、頂上を目指すと、同じような難所がっ。

              「ドガッ!」

も・もう、引き返したくなってきたなぁ。 だーーーれも通り過ぎないし、こんな所でスタックしたら、助けも呼べないよぉ。 あ・あ・あ・まただぁ。

              「ドガッ!」

えーい! こうなりゃ、やけだぜ、行くとこまで行ってやるぜ!

という感じで、林道の頂上へ到着。 なにやら、車が30台くらい置けるスペースが広がっております。

ところで、他の採集者の皆さんはいないのですか? 頂上には私の車が1台だけ。 「あ・あのさぁ、ここって、熊さんが出てくるところなんだよねぇ?そこに私一人なわけ? それって、怖いよねぇ・・・・」

まぁ、助けを呼ぶにしたって、電波の届かないようなところだし、いまさら、じたばたしたところで何も変わるまい。 まあ、ここへ来る前に「骨は拾ってやるよ!」と、やさしい言葉ももらったから、 えーい! 腹くくったぜ。


如意棒捕虫網を持って、?????林道の方へ下って行きます。

駐車スペース近くの柳にて、アカアシ♂を発見。 網で掬うが落としてしまう。「まあ、良いさ。ここには嫌と言うほどのクワガタがいるらしいから。」

ちょいと進むと、花に来ている鞘翅が黄色い小型カミキリを発見。 ほどなく捕虫網でGETする。 さてさて、入れ物を用意し、いざ容器へと思ったとたんに「ぶーん」と飛び去って行くのであります。 うーん、花に来るカミキリは、すぐに飛んでしまうのかぁ。勉強になるなぁ。 さてさて、今度は逃さないぞぉ。と思ったのですが、金輪際カミキリと目撃することはなかったのであります。 (T_T) とほほ。


そ・それにしても、ヒメオオいないぞぉ。 ほんとに大丈夫かぁ?と、思った頃にハンノキだっけ?ダケカンバだっけ?の地上5メートルくらいに♂のヒメオオ発見。 ネットで捕獲しようと頑張るも、落っことしてしまった。 (--;)

が、落ちた場所が良かった。 ZZ村産のヒメオオGETだぜぇ。

左手にヒメオオを掴み、右手でケースを探していると、左手人差し指のやわらかーい所を挟みやがった! 「んくーーーーーっ!(TへT)」 見ると見事に大顎の先端が皮膚にめり込んでいる。 しばらく放してくれるのを待ったのだが、なにより痛い。 無理矢理、右手で片方の大顎を掴み、力任せに引き取った。

           「んーー、血が出てる」


さらに下ると、柳だらけのカーブがあり、良く良く見ていると小型のスズメバチに混じって、アカアシが結構付いてるじゃあーりませんか! とりあえず、4♂1♀を確保。「おおっ!なんじゃあれぇ!」ヤナギの先端にきらきら光るカナブン発見。 ネットを伸ばしてキャッチすると、なにやら赤っぽくきらめいている。「おおっ!新種発見じゃあ! 虫屋の友達も誉めてくれるじゃろう!」と思ったが、なんと、ムラサキツヤハンムグリであった。 て・てめぇ!

ハナムグリのくせして、ヤナギになんてとまってるんじゃねぇ! 凸(-_-;)

と怒鳴られる可愛そうなハナムグリ君。 本を読むと、花や木に集まるんだとか。 ふーん、そうなんだぁ。 (^^;)


さぁて、とりあえず、クワガタを見つけることができたので、今日は林道がどんな感じなのかを見極めるとしますか! とりあえず、目標の地点まで下るとしよう。

が、それまでの道のりが長い・長い・長すぎるっ! 下った分、あとで登るのかと思うとゾッとしつつも、今日の目的は虫取りにあらず。道を極めるのであると決めちゃったのです。

途中、パジェロが通り過ぎた。そのパジェロは道に出来た溝をゆっくりと越えていくので、「なるほどぉ、ああやって、難所はクリアするのか! それにしてもデカイタイヤってのは、こういう時に便利なんだなぁ。 欲しいなぁ、本格的なオフロード車。」

全身の汗腺から汗を噴出しまくりながら、目標の橋へ到着すると、パジェロミニとノアが停まっている。うーん、やっぱ普通の乗用車は登ってこれないんだろうなぁ。その2名は橋から続くわき道(車は通れない)へ入り込んで行くところで、声を掛けたかったが、待ってはくれなかった。

で、その登山道?入り口の看板に「熊出没・マムシ注意」と書いてあった。

  「さっきのお二人さーーん! 生命保険に入ってますかーっ?」


さてさて、降りた分、登らなければならないのねん! (^^;)

そらもう、必死に登るのである。汗が全身から湧き出し、脱水症状寸前で、今にも倒れてしまいそう。途中、6回くらいの休憩をはさみ、1時10分かけて頂上へ登り、ポカリスエット500mlを一気飲み。それでも足りずに、200mlくらいの水を飲むのであった。 「ふぅ〜〜っ! 生き返ったぁ」

時計を見ると13:30。パンをほおばりながら、「あまりにも疲れすぎたから、今日の灯火は張り付き型」にして、動き回るのは止めようと思う私であった。 「そうだ! 温泉に行こう!」

その前にだ! やっぱ林道を下るわけやな。 今度はゆっくりと溝をクリアすれば問題はないだろう! がしかし、ゆっくり通ってもステップワゴンの底はガリゴリっとこすってしまうのであった。 もう、やだ! この林道!

   この、底すり事件が後の悪夢の始まりであった・・・・・


温泉でデドデドになった体を洗い、十分な休憩を入れる。(ここで、妻と友人に簡単な報告を入れる)

17:00さてさて、食料を調達してから、灯火を頑張るぞぉ!と思った途端に豪雨である。 (T-T) 多少の雨なら大丈夫だけど、こんな豪雨じゃやってられんわい! しばし、車の中で放心状態になりつつも、これは夕立なんだ!すぐに止むのだ!と言い聞かせるのであった。

18:00 ZZ村の酒屋でZZZの水を購入。JAスーパーでパンを購入する。JAスーパーはJAの建物?の2Fで、外見からは決してお店とは思えないので、看板を目印に行くしかない所である。

18:10 YY村・E地点: 今日はここで張り込むのだ!

      「ここわっ! わたしのっ! ものよっ!」

19:00 まだ、雨は止まず。 車の中で張り込んでたもんだから、他の採集者が来てしまった。 ちくしょ! 奴が行ったら、傘をさして、街灯の下を陣取ってやるんじゃ! と、立ち去るのを待ってると、雨が止んだ。 (^^)v

雨が止んだ(小雨)途端にアカアシ♂が私に体当たりしてきた。

  「ほぉ〜。 わしに喧嘩を挑むとはええ度胸しとるでわないかっ!

    きさまに、大顎開き攻撃をおみまいしてやるっ!」

おしおきしたクワガタを容器に入れた直後、立て続けにアカアシ2♂が飛んできた。 調子ええどぉ〜ええどぉ〜と、2匹を左手にわし掴み、右手で容器を探していると、、、、

      「ぐぅ〜〜〜り、ぐぅ〜〜〜り、ぐぅ〜〜〜り」

見ると2匹のアカアシが手のひらを挟み、ひねりを加えている所でした。「むーーっ! ツープラトンの攻撃とは卑怯者めっ!」でも大丈夫。 傷は浅い。

救急車は呼ばんでいいぞっ! (^^;)


途中、雨が降ったり止んだりしていましたが、22:10まで張り込んだ成果は アカアシ4♂1♀ ミヤマ1♂ オニクワ1♂ コクワ2♀ ノコ1♀でありまして、オニクワが取れた事だし、納得できる内容でした。

そうそう、途中、別の採集者が教えてくれた話では、林道に行くんだったら、早朝でなきゃダメよ。今朝、私の友人がヒメオオ51匹取ってきたんだから。行くんだったら6時とかにしなよ!と、言われた。 私が取ってたのは残りカスだったようで、ヒメオオが少なかった謎がとけた。 (^^;)

さて、今日は公園の駐車場で寝ることとしよう。 それと、もう二度と林道を車で登るのはやめた・やめたっ! 明日は舗装道路で取れるヒメオオポイントを開拓するぞ!と、檜枝岐川に誓うのであった。

PS. それにしても・寒いぞ!

    途中、何度も目がさめてしまったじゃないか! (^^;)

【今日の成果】

  アカアシ8♂2♀ ヒメオオ1♂ ミヤマ1♂ ノコ1♀

  オニクワ1♂ コクワ2♀


【1999年8月24日】 人生最悪の日

5:30 「さびぃ〜」あまりの寒さで目覚めた私。 この時間だと、林道へ行っても一番乗りできるなぁ。と思いつつも、車を傷つけたくはなかったので、地図を見ながら標高1000メートル以上であり、舗装道路であるポイントを探すのである。 すると、ZZZ村からB温泉へと通じる???林道(舗装道路)が良いような気がしてきた。 早速、行ってみる事に、、、、、

気温は18度、結構、肌寒い。 標高が高くなってきたかな?って所で、車を降りてルッキングするが、クワガタがまったくいない。ポイントを変えつつ捜索を続けるも、まーーーーったく見付ける事が出来ずに、B温泉に着いてしまった。 うーん、これは困ったぞぉ。 やっぱり、昨日の林道に行かないとダメかな? でも、あそこは車で登りたくないし、歩いて登るとしても、どんだけ登れば頂上に行けるかわからんしぃ・・・・・・・・・


さんざん、迷ったあげく。行かないのだったら、昼間にやることがなくなるという理由で、林道を目指すことにした。

9:00 林道入り口到着。 昨夜会った採集者の車が停まっていた。

さて、採集道具を引っ張り出し、いざ、林道の頂上へ! 途中、軽くルッキングするも、なーーーんも見つけられない。かろうじで、アカアシ♀をGET。

さらに登る登る。とことん登る。と、あっけなく頂上についてしまった。 そうだなぁ、時間にして1時間といったところ。

    「さて、今日はヒメオオがばちょと取っちゃうよーーん!」

で、頂上付近にてヒメオオ♂発見。 ちょっと、奥の方で、取り残された奴って感じ。こいつはネットIN。 同じ木にもう1匹♂が張り付いているが、これは、どうやっても落としてしまいそう。 枝の上にとまってるもんだから、下から掬おうと、叩いてみても落ちないし、上のほうから引っ掛けると、熊笹が生い茂る谷に落ちてしまいそう。

       ○○○○<−クワガタ

   ===============  この場合、貴方ならどう取る?

   ===============

結局、上から引っ掛けようとしたが、やっぱり落としてしまった。 (^^;)

木の根元を探さねば!と、大慌てて熊笹をかき分けて行くと。 ずるっ!

   「あー、今日は曇り空だねぇ、今にも雨が降ってきそう」

んっ、何で私は空を眺めてる? 気が付くと私は大の字になって根っころがっているのです。 それも斜面で。 (^^;) 両手で熊笹を掴んでたので、転げ落ちなくて助かってました。(そんな大袈裟な斜面ではないんだけどね)


さらに、歩くと、またもヒメオオ♂を発見。こいつはGETできた。

さて、あまり歩き回ると昨日みたいに疲れ切ってしまうから、今日はここまでにしておこう。今日は狭いエリアを徹底的に探索するのじゃ。 さて、一旦、戻るぞぉ!と思ったとたんに雨である。雷雨である。恐怖であります。 (>_<)

大木の下で雨をしのぐが、いつ雷が落ちるかと思えば気が気でありません。 20分くらいで小雨になったので、一気に下る事になりました。

さて、下に到着すると、さっきまで停まっていた採集者の車がありません。他の人の車で登り、別ルートで採集してたんだろうか?


14:00 今日は違う温泉。だって、毎回同じだと旅のムードが壊れるじゃない!と、訳わからないことをつぶやきつつ、シャンプー&リンスが備え付きでない温泉に入ってしまった。 でもちょっと、ここは失敗したかも?

公園から尾瀬方面への道があったので、探索しに行った。案の定、とても狭い道で、嫌な予感はしてたけど、途中から舗装道路は途切れ、しかも、途中で通行止めと看板が立っていたので、早々に引き返した。

17:00 ZZZ村のそば屋で早めの夕食。とろろそば1000円と、観光地値段だったけど、山菜が、いかにも取ってきました!って感じで、とても美味しかったので許す。

17:40 今日もYY村のE地点だぁ!と、早めに場所取りしておこう!としたが、早くも採集者2組がスタンバっていた。 すっげー悔しかったが諦めるしかない。 張り込み場所をYY村の広場に変更。 まだ、誰も来ていなかったので、暗くなるのを待つことに。

    すると、雨が降ってきた。 どしゃぶりである。 (T-T)

「やめ・やめ・やめ・やめ」と祈っていたら、暗くなり始めた頃に小雨が降ったり止んだりするていどになった。これなら大丈夫だ! 今日こそオオクワが飛んでくるに違いない。

で・でもねぇ、虫が飛んでこないのよ、これが。 やっと飛んできた!と思ったらカブト♀でねぇ。 ボトッっと音がすると、同じカブト♀でね。 また、ボトッっと音がすると、同じカブト♀でね。 ボトッっと音がすると、同じカブト♀でね。 をさんざんくりかえし、まるで、カブ♀と夫婦漫才してるようでしたよ。 (^^;) で、灯火には蛾すら飛んでこない寂しい状況。それでも、20:30までは粘ってみたのよ。オオクワが飛んでくることだけを期待して、、、、、、 でも、切れた! もう切れた! でも、さっきのE地点だけは気に掛かるので、偵察に行ってきたのよ。 すると、先ほどの2組の採集者は灯火セットを持ってきておりました。

ト:「今日は虫少なくありません?」

他:「そんな事ありませんよ、ほら、ノコがここにとまってるでしょ?

   それと、ミヤマがここについてる。蛾もあちこちにとまってるでしょ?

   さっき、小さいけど取れたし。」

ト:「げっ、オオクワ飛んで来ましたか! 情報ありがとうございました!」

  (心の中で: ちっくしょー! もうちょっと早く陣取っていれば、

         そいつは俺のもんだったんだぜ! (^^;) おいおい )

と、さっきの広場に速攻でもどってみましたが、こっちはなーーーんも飛んで来ないんだよなぁ。 (T-T)


もう、檜枝岐(周辺)は見切りをつけた! これからは他県でオオクワ取りまくってくるもんね!と方針変更。

21:25分、どうせ行くなら知らない土地へ! とりあえず新潟方面へ峠超え決定!

 

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夜の峠道は恐ろしい。ちょうどこの頃、東京では雷鳴轟き、集中豪雨があった時である。狭く激しいカーブが続く峠道(国道352)は、濃霧が襲い、視界5〜7メートルという過酷な状況であった。カーブでは、その先が見えず、ガードレールもなく、1歩間違えば谷底という、日本とは思えないような険しい道を時速20〜30Kmでとろとろと進んでいくのである。 長い・実に長く感じるのである。 やや、平地が続くところまでたどり着き、やったぞー! ついに抜け切ったぞ!とガッツボーズを取り、今いるところを地図上で確認してみたら、なになら、半分くらいしか来ていないようで、その先の道のネーミングが実に恐ろしい。樹海ラインと呼ぶそうだ・・・・・・

ここまで来ると、霧は晴れていた、後は普通に走って行けば良いのである。

坂道を加速しながら登って行く、「ガコッ・カン・カン・カン・カン・・・」

んっ、なんだか車の調子が変だぞ。 カーブの入り口で減速し、上り坂を加速しながら「ガコッ・カン・カン・カン・カン・・・」

げげっ、林道で底を打ちつけた後遺症か? あれから、どうも車の調子がおかしくなってたんだけど、どこまでも続く上り坂で、何処までも何処までも異音が鳴りつづけるのである。 (T-T)


かれこれ3時間近く、対向車は見かけていない。 時折、道路に川が流れているような秘境である。 ここで停まってしまうと、ひょっとしたら数日間、誰にも見つけてもらえずに、死んで行くのかもしれない。 いや、これは死神がしかけた罠だ! などと、寒すぎるジョークを考えつつ。 血の気が引いて行くのであった。

んーー、やっぱし、これってかなりやばいよなぁ。明日はQQ村あたりでオオクワ採集したいんだけど、ここで車が壊れちゃったら、ここまで車を引き取りに来なきゃダメって事でしょう? こりゃあ、今日中に千葉まで帰るしかない

わなぁ。 とほほ。(T_T)


おおっ、やっと峠を通りぬけれたぞ! 今度は奥只見シルバーラインという、永遠に続くトンネルを通って新潟方面(Kインター)に抜けるだけだぁ。お願いだからそれまでもっていてくれ>愛車ステップワゴン。

というわけで、トンネルに入ります。 げ・げ・げっ! このトンネルってば、霧がかかってるぞぉ! おまけに、総コンクリ造りだで、おかーちゃん!怖すぎるよぉ! でも、やっと対向車を見ることが出来たぞ! 2台だけど。(^^;)

んで、怖すぎる峠とトンネルを抜け、町並みが見えて着ました。 あ〜あ、採集することなく、日本海側ともおさらばかぁ、、、、


Kインターから関越道に入り、東京を目指す。 途中、どうしようもなく眠くなったので、SAで仮眠。 朝方、我が家に到着しその足でホンダへと向かうのであった。

             「もー、最悪じゃ!」

【今日の成果】

  ヒメオオ2♂ アカアシ1♀ 車が壊れたらしい。


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