気楽に行ったはずの採集が、なんとも劇的な展開(ちょっと大袈裟(^^;)となった。
天気は快晴。ドライブ日和だった。朝、5:40に、あ〜さん号に迎えに来てもらって山梨へ向かった。天気が良いと気分も良い^^。
「檜枝岐での天気とは大違いだ〜。」
心浮き、浮き、ポンカンはすこぶるご機嫌だった。あ〜さん号は快適に中央フリーウェイを駆け抜ける。
まず、第1ポイントに連れて行ってもらって、アカアシ、ミヤマを狙った。しかし到着が早朝過ぎたこともあり、放射冷却で気温が少々低すぎた。時期も少し早かったかもしれない。ポンちゃん念願のミヤマ採集は、残念ながらお預けとなった。買ったばかりの網を使う機会もなかった。それでも朝の林は気持ち良かった。^^
マイナスイオンをたっぷり吸って、ポンカンはなぜか満足していた。
1軒目・・・時間が早くて開いてなかった。(;_;)
2軒目・・・ミスタードーナツ・・・やっぱり開いていなかった。(;_;)
あ〜さんはとことんマックに、こだわって探し始めた。
そして・・・・・・や〜っと見つけた。^^
朝食メニューを食べ終わると、いつになく、くつろぎモードになっていた。(^^; あ〜さんもめずらしく、あまり気合いが入っていない・・・ように見えた。
あ〜さんはすぐに、でかいノコ♂をゲット。
「コじゃなくてノコから採れるなんて、採れ方がいい^^」
あ〜さんは満足気だった。
カンも近くの木でノコ♂を発見・・・が、敢えなく落としてしまった。(;_;)
新しい場所に移動して採集を続けたが、木が乾燥しているように見えたことと、折からの暑さで、二人は早々に休憩をとった。じっとしていても、額から汗がしたたり落ちる。
ふと、見上げると、頭の上にトンボがいっぱい。^^ おニューの網を使う絶好のチャンスとばかりに、「ブーン!ブーン!」と網を振り回してトンボ採りをしこたま楽しんだ。^^
しばらくして、あ〜さんはちゃんとヒラタ50mmを採って、ご機嫌に戻ってきた。さっすが!ギンヤンマやミヤマアカネを採って遊んでいるポンカンとは違う。(^^;
この取り残しは、静岡経由のクワ道さんが、見事に回収することになる。さすが名コンビだ。^^
カンはというと、ノコ♂♀を採った後、ヒラタを1匹見つけて、四苦八苦してやっと取り出した。
カン:「やっと、採れた〜」
あ〜さん:「コクワやん。」(淡々と言うあ〜さん)
あ〜さんの一言で、カンは木っ端みじんに砕けた。(;_;)(;_;)(;_;)
それは、樹液まみれの、まぎれもない、立派なコクワだった。あんなに苦労してコクワを採ったのは初めてだ〜。(T-T)
まず、ポンカンが春に材を採った辺りを探した。が・・・しかし、なんと場所を忘れてしまっていた。(^^; 同じ道を何往復かして・・・結局よくわからなかった。(・・・あ〜さんごめんね。)
気を取り直して別のポイントを探した。気温はウナギのぼりで、みんな汗だくだった。台場を探していくが、なかなか見つからない。スジクワを採って、取り敢えず3目達成。
「まいど〜」
後ろの方から声がした。
あのシルエットは・・・・。クワ道さん登場。早速、お披露目となった静岡ヒラタを見て一同、ポッカリンコ(゜o゜)
「スゲーッ」「デカイ、極太」
サイズこそ57mmだが、それ以上のものを感じさせる。
パンツビショ濡れで頑張った甲斐があるよ。^^
ヒラタ採集には、パンツ3枚とヒゲ剃りが必需だね。>クワ道さん^^
すっかり刺激を受けて、俄然、採集意欲をかき立てられた。
そんなノリで次のポイントへ移った。
四方にちらばって採集を始めた。しばらくして、汗だくで、木と格闘しているクワ道さんに、ばったり会った。
クワ道さん:「あ〜さん、タコ採れくん持ってないかなぁ。この中におってん、彼女と目があったんや。」
カン:「目が合った?(^^;;;」
覗かせてもらった・・・蛹室らしいが、よく分からない。そうこうしている間に、クワ道さんは車まで戻っていった。
ポン:「クワ道さんがオオクワ見つけたって〜」
あ〜さんも飛んできた。
あ〜:「これ、どう見ても木の皮にしかみえんなぁ。クワ道さんも、とうとう幻を見るようになってしまったかぁ^^」
まもなく、ナタを手にクワ道さんが戻ってきた。
あ〜さん:「どう見たって樹皮やぁ」
クワ道さん:「絶対おる。目があったから、彼女慌てて後ずさりしていったんや。」
興奮気味にナタを振るクワ道さんの勇姿を、3人は、3歩、後ろに引いて見守った。^^
真夏だというのに・・・・ボコッボコッ。
本当に出た〜〜〜。^0^
小ぶりだが、間違いなくピッカピカに縦スジありの♀。クワ道さんはもちろん、4人ともボルテージが最高潮に上がっていた。興奮して頭から湯気まで出ていた。
(よっしゃぁ〜オオクワ採るぞぉ〜)
別の木で、あ〜さんが、バッカリ開いた洞の奥に頭を突っ込むそれらしい甲虫を見つけた。よくもあんなに離れた場所からライト一つで見つけたものだと感心した。
「さすがクワ目だ〜」
感心している間に、あ〜さんが、それを取り出した。
「アカアシかぁ〜」
「7目達成!」
がっかりするあ〜さんを横目に、カンはすこぶるご機嫌だった。^^
みんなは他の木に移ったが、カンはその木の上の方が気になった。
「とにかく登ってみよう」そう思って木に手をつくと、ちょうど視線の先に窪みを見つけた。
これも覗いておくか・・・・ライトを当てて上方の窪みを細かく見てみると、なにやら、クワガタ♂らしきシルエットが見えていた。一瞬コクワに見えたが、大きさのわりにアゴのカーブが丸い・・・・ドキッ
もしや・・・・指先でつついてみるが出てこない。
「なんか、大きいのがおる〜。ピンセットかして〜〜」
みんなが駆け戻ってきた。
「ちょっと見て〜ここ」
「ん・・・・オオクワやん、中歯が見える〜」
あ〜さんとクワ道さんとで興奮して震えるカンに代わって採り出してくれた。
「やった〜〜〜〜!!\^^/オオクワ〜〜〜」
クワ道さん:「カンちゃん、マジで足まで震えてるやん」
「足、ガクガクする〜〜〜〜」
ガニマタへっぴり腰で、ワナワナ興奮して震えが止まらなかった。
うれしかった。^^山梨の夏、3回めにして初ゲットだった。
んが、このままでは、終わらなかった。当然である。これからが本番なのである。(^^;
昼間下見をしておいた場所を探しまわった。そこであ〜さんは、ナナフシをつかまえていた。ライトアップされたそれは、結構不気味だった。手渡された時に暴れたために、地面に落ちたナナフシは、あえなくポンちゃんのくつの下敷きとなった。
グニュッ。
あ〜さん:「あ〜〜ぁ。踏んだぁ〜」
クワ道さん:「ゴフシになってもうたな。」
ナナフシには悪いが、一同大爆笑。(^O^)
咄嗟に、さりげなく、こういう事を思いつくクワ道さんってホント最高だぁ。
温泉もお預けのまま採集したが、その後オオクワの成果は上がらなかった。遅い夕食をとった後、帰路の高速S.Aでもしこたま灯火採集を楽しんだ。これが結構面白くてやみつみになりそうだ。朝から深夜まで採集三昧の1日だった。
前回の採集で、すっかり味をしめた4人は、玄を担いで、同じルートをたどる事にした。まずは、クワ道さんに、お決まりの静岡に行ってもらわなければ・・・。^^;;;
本当は、1本の柳が気になるって言って、勝手に静岡に行ったんだけど・・・。(たった1本の木の為にそこまで行くかぁ〜!!)
今回は前回の反省も踏まえて、ヒラタ採集からスタート。クワ道さんが到着する前に、一頭でもヒラタを採っておかないと・・・。
が、しかし、現実は厳しかった・・・・^^;;;1〜2本の柳を見ているうちに、クワ道名人(洞8段)が登場!!(おいおい!この前よりエライ早いやんけぇ〜どういうこっちゃ!)
話を聞くと、なんと!クワ道さん、夜中の1時に出発したそうだ。^^;;;
クワ道さんにはパワーには脱帽。m^^m おそるべしクワ道さん!!
マックの朝食セットにありついたのは、10時の終了時間ギリギリだった。(へろへろのポンカン)
あ〜さんはグングンと奥に入っていった。ポンカンはクワ道さんと一緒に、手頃な木を蹴りはじめる。
ポンは蹴り採集は初体験。どう蹴ったらよいのか、蹴った後、何処を見たらよいのか分からない。^^;;;
クワ道さんに「落ちるところ見とってね。」言われても、キョロちゃんになるばかりで、クワガタを見つけるどころではない。
さっすが、カンは小さい時に培った経験を生かして器用にヤナギを蹴り倒している。(おいおい、倒してねぇちゅうーに。byカン)
ポンも真似をして蹴ってみた。
トトォーーーーー。ボスボス。
ヤナギが、うんともすんともお返事してくれない。(ヤナギにまでなめられとるぅ〜TT)
クワ道さん「そんなウルトラお嬢ちゃん蹴りではあかん!!」(まだまだ修業がたりんのぉ。byカン)
結局、カンが採ったアカアシは、幹で樹液を吸っていた♀1頭のみ。(落としたアカアシは2頭)
ポンは得体のしれないカワラタケの木っ端切れを拾っただけだった。^^;;;
あ〜さん・クワ道さんは、きっちりとアカアシを数頭採って、御満悦だった。
今日もオオクワゲット!!みんなの心は一つだった。
気合を入れて、本日最後のポイント(クワ道さん4年間熟成ポイント)に向かった。
「こっちの方が濃そうなんだけど、どうないする?」
「こっちは、道がはっきりいって、無いでぇ〜。」
道が二手に分かれている。全員即決で、背丈以上もあるブシュのある道、濃い方のポイントに向かった。道すがら、ポンカンはブシュにすっぽり、うまってしまって、前を歩くあ〜さんとクワ道さんの姿は見えない。二人の声だけがたより・・・。^^;;;
ガサゴソガサゴソ・・・・まるで熊のように前に進むと、少し前が開けてきた。(よかったぁ\^^/鉄砲で撃たれなくて・・・^^;;;)
「うわぉ〜い」
そこはお台場の林。(ちょっとおおげさか・・・)
みんな、クモの子を散らすように、お台場に一目散。クワ道さんは手前の木で、スズメバチと戦いながら、洞を覗いている。あ〜さんとカンちゃんは、はやい!はやい!^^;; あっという間に、急斜面をおさるさん様に登っていってしまった。
ポンはクワ道さんの下で回収係。ツバメの子のように、口(ルアーケース)を開けてクワガタ待っている。(何しとんねん。採集せいっていうねん。)
ポンも採集欲には勝てず、ルアーケースを腰にぶらさげ、急斜面を登る事にした。
が・・・・・その時・・・・。
「お〜お〜くわかもし〜れ〜へん〜で〜ぇ〜。」
かすかにビブラートのかかった、3オクターブ高い、あ〜さんの声が聞こえた。
「うっそぉ〜。今行くから、待ってて!!」
クワ道さんは2メール位あるお台場から滑り降り、カンは急斜面を雪玉のように転がってくる。
「あ〜さん!!どこやぁ!どこにおるんじゃぁ〜」
「・・・・・・・・」
あ〜さんの声がしない・・・・。
2人は、ものすごい勢いで、斜面をかけ登った。ポンも遅れまいと、必死で斜面を登る。斜面の上は、なだらか平地になっていた。下草も刈ってある。(こんないいとこがあるのかぁ〜。オオクワがいないのはうそだなぁ)
背丈ほどのお台場の前で格闘している、あ〜さんの姿が目に入った。
クワ道さんはあ〜さんの格闘している洞を覗き込んだ。
「おめでとう\^^/。」
「やったぁ〜。」
みんな興奮は隠しきれない。^o^ 満点の笑顔で握手。
あ〜クワコンビで、あの手この手で、格闘の末、でっけぇ〜オオクワ♂をゲット!!
やったぁ!やったぁ!やったぁ!ついにやったぁ!\^^/\^^/\^^/
クワ道さんの眼鏡も曇ってる・・・。(*^^*)
その時、ポンの頭に稲妻が走った。♂がおるっつう事は♀もおるに違いない。
ポン「あ〜さん!あ〜さん!もっと探せば♀がおるかも!!」
あ〜さん「そやなぁ〜。」
ポン「クワ道さん、この木まだおるかも・・・。」
クワ道さん「ほんまや!!」
そうはいいつつ、3人共、舞い上がっていて、誰も、私の言葉が耳に入ってないようだった。^^;;;
仕方なく(?)ポンはあ〜さんが♂をゲットした洞の中を覗いた。いろいろ方向を変えてみたけど、見づらい。^^;;; 狭くて、暗くて、何も見えない・・・ ^^;;;;
ええーーーーーーい、いちかばちかだぁ〜。
真っ暗洞の中に、人差し指つこんだ。心は♀の事で一杯で、夢中で何も考えてなかった。今思い返すと、なんて恐いことをしたのだろう・・・^^;;;(ナメゴンやゴキちゃんじゃなくて本当によかった。)
ピチャピチャと樹液が指にまとわりつく。指を回転させながら、洞の中を指で探ぐる。ちょっと、気持ち悪い・・・。
その頃、3人は木から少し離れたところで、満足モードに入って余韻を楽しんでいた。
まもなく、私の指が、ガッツンと固いもの触った。
「おったぁーーーーーーー。」
「うっそぉ〜!!!!」
3人が駆け寄ってくる。ポンの位置では、クワガタの姿どころか、何も見えない。とにかく、もぐられちゃーいけないと、人差し指で背中を押さえたまま動けない・・・。
クワ道さんが洞の上の方から、片目でなんとか確認。
「オオクワの♀だぁ〜。」
クワ道さんの一言で、ポンは腰がぬけそうになった。みんな、再び興奮のるつぼ。洞8段のクワ道さんに、一生懸命、出してもらうと・・・
なんと!なんと!
紛れもなく、デブッチョなオオクワの♀だった。
「おおおおおおおっ!!」
「すっげぇ〜」
やったぁ〜\^^/やったぁ〜\^^/やったぁ〜\^^/
自分で言っておいて、なんだが、本当に♀がおるとは・・・^^;;;
チョービックリ!!
かくして、2週連続のカップリング採集と相成ったわけである。
あ〜さん!クワ道さん!ありがとう!!楽しかったね。
最近、ふとっちょポン♀とあ〜さんデカ♂は、材をめちゃくちゃ、かじっている。どんな子供になるか楽しみだ!!!
カンチビ♂とクワ道マメ♀は只今、お見合い中!!