やった〜〜〜。遂にやりました。言葉にな・ら・な・い...。
我々二人の手の中には、オオクワガタがじっとしています。
遂に13日の金曜日(8月)に念願叶ってオオクワ初採集です。
我々二人(単独もあり)は、5月のG/Wから今年の活動を開始し、山梨へは計14日間、福島に計8夜、その他数日と殆どの週末及び休暇を採集に費やしていました。
ここに二人の記念として採集記を残したいと思います。
そして、採集にかける情熱を分けていただいた超採集派の「あ〜さん」・「クワ道さん」のお二人、また、この場を提供していただいた「あ〜さん」に、感謝ならびに御礼申し上げます。
◆ Ake…年齢不詳、採集歴2年、自動車走行距離満2年で50,000キロ突破の超行動派
◆ みんげり…採集歴7年(本格的には2年)、虚弱体質な旅人
Ake :「新潟に行くよ。地図も買ってきた。」
みんげり:「……。(新潟か〜、広いな〜)」
Ake :「あ〜さんから傾向と対策を教わった。」と言いながら職場で地図を広げだした。
これが今回の採集のきっかけです。
傾向と対策を地図に当てはめると大枠として採集エリアが絞れてきた。これも何度も福島に足を運んだ経験だ。
今回は8/13〜8/15日の日程で出かけることにした。ちょうどお盆休みだ。大変だ〜〜。
まず、どのルートで新潟に行こうか?検討が始まる。とりあえず、東北道で行ける所(渋滞)まで行こう!!
Akeスーパーカーのエンジンが唸る。いつも出発時は、ご機嫌だ。(^_^)
渋滞情報を見て、関越の渋滞していない所まで一般道で行き、とりあえずの目的地まで予定より早く到着した。
今回の計画は、初日に行ける所まで行き、徐々に東京方面に戻る計画だ。高速を降りてから、初日予定の採集エリアを目指して、車をとばす。気持ちとは裏腹に雲行きが怪しくなってきた。と思ったら、土砂降りに。(;_;) どうせ採れないやと思いながらも気分を盛上げていただけに大ショックだ!! 下見もそこそこに宿泊施設に向かい、夜に向けて鋭気を養った。
表に出ると雨はすっかり上がっており、やたらと蒸し暑い。むん、むん、むん、蒸し暑い。やっぱり、福島とは気候は違うのか?ちょっと残念。
Akeちゃんが、「いつも採れると思って採れないから、今回は、採れないと思おう。」と訳の分からないことを言い始めた。かなり、テンションが高そうだ。ひとまず、下見で廻っていない山を登ることにした。夜道は、恐い。ゆっくり車を走らせていくと、やけに虫の数が多く感じるが、何の成果もなく下山してきた。
とある水銀灯が見えた。水銀灯の手前で花火をやっている人たちがいる。花火の煙って結構すごい量だ。前が見えないくらいだ。水銀灯の近くから、徐行したが、何も落ちていない。Akeちゃんは、車を少し離れた場所に置いた。念のため、良く調べることに。
まず目についたのは、水銀灯に群がるもの凄い数の羽虫。こんなに飛んでいるのは、今年2度目だ。福島では、現地の人に羽虫がたくさん飛ぶとクワガタがたくさん飛んでくると聞いていただけに期待が膨らむ。
水銀灯下を一周りしたが、まだ飛んできていない模様。いや、こんな初めての所で簡単にクワガタなんかいないのではないかと不安もよぎる。
歩きながら、水路の鉄格子(蓋?)の前にきた。
やっとクワがいた。ライトで照らすと赤黒い。なんだノコ♀か!。
ん、なんか違うな、背中を見てみよう。背中を見ると、軽い筋がある。
なんだコクワか!んんん、やっぱり違うな。(オオクワを捕まえた事がないから判るまでに時間がかかる。)
何度もじっくり見つめる。ようやくオオクワガタであることに気がついた。(判断時間30秒強)
じっわ〜〜〜と喜びが込み上げてくる。
Akeちゃんは、車の中でボケッーとしている。当然である。今までクワがいてもいなくてもオオクワでは、なかったのだから。
興奮を隠しながら、小走りで車へ。
みんげり:「手・を・だ・じ・で」(興奮を隠せない)
Ake :「…」怪訝な顔
「ほらっ」と手の上にオオクワを置いた。
Akeちゃんもようやく判ったようだ。二人で大騒ぎ、花火をしている人たちに聞こえんばかりのはしゃぎよう。コカコーラのCM用に満面の笑みで写真撮影(写るんです)。喜びを分かち合い、拾った場所を案内し、再度大騒ぎ。
二匹目のどじょうを拾うべく、念入り調査。草むらをよく見るとカブトやノコ等の死骸が落っこちている。
道向こうに行った時クワ♀を発見。近づくと結構でかい。拾う。にっ〜こと薄気味悪くみんげりが微笑む。
本日拾った2頭のクワガタが共にオオクワ、なんという気分でしょう。もうすっかり舞い上がってしまった。ここでは、この2頭以外は見当たらなかった。なんという確率のポイント。
舞い上がったまま次の有力と思われる水銀灯へ向かう。
あらら、他の採集者だ。子供連れと県外者か!?水銀灯をあきらめ(既に余裕状態)、Akeちゃんは少し離れた所にあるログハウス風のトイレに向かい、みんげりは自動販売機に向かう。
相変わらず、すごい羽虫の量だ。福島で仕入れた情報(最高の条件…気温が高く、蒸し暑く、羽虫がたくさん飛ぶ)を完璧に満たしている。
しかし、残念ながら自販機の周りにクワはいなかった。
トイレに向かう。Akeちゃんが、「あそこにクワがいる。」と言いながら、木を積んである壁の上部を指差した。向かう途中で小型のアカアシ♂発見し拾う。
Akeちゃんの指差した所に確かに♀クワが動いている。何の根拠もないが、直感が走った。
「オオクワだ!!」 木の間に出たり、引っ込んだり悪戦苦闘する。10分後、遂に木の間から引きずり出しコンクリの地面に落っこちた。2度地面に大きくバウンドした。大丈夫か?心配しながら、拾い上げると小型のオオクワ♀だった。
3頭目だが、またもや大興奮。先ほどのポイントとは、違う所で採れたことが嬉しかった。
ただ、採集者がたくさんいることがわかったのでこの場をすぐに離れた。
道沿いの大きい水銀灯が目についた。ぱっと見てみると何もいない。舞い上がった気分のまま、丁寧に草むらを探す。足を草むらに踏み込んだ瞬間、1.5メートル先でカサカサと音がした。音の方へ目を向けると マムシだ!。舞い上がった気持ちが引き締められた。
念には念を入れて草の根をかき分ける。
「あっ、黒い」と思った瞬間手が伸びていた。じっとしているクワを拾い上げる。
「信じられない、オオクワだ。」
すぐさま、Akeちゃんの元に向かう。
二人とも笑いが止まらない。あはははっはっはは。
本日拾い上げたクワ5頭のうち、4頭がオオクワ(♀)だ。
最高の気分だ!!!
まさに盆と正月とワールドカップがいっぺんに来たようだ。余韻に浸りたかったが、別の採集者が水銀灯の下に車を止めたので、他に行くことにした。
道沿いから見える灯りという灯りをすべてチェックする。ノコやコクワがようやく(嫌味か)採れだした。
ある道端に得体のしれないものが動いている。とっさにマムシかと思い身構えたが、何と巨大なナメクジだ。全長20センチはあるのではないか!? 気持ちわ〜るぅと思いながら、街灯下をよく見るとうわぁーでかいと目を疑うほど大きなヒキガエルだ。うわぁ〜〜おぞましい。
3時間程、街灯廻りをする。
オオクワを4頭も採っていながら、全体的には虫の数が少ない。8月も半ばになり、ピークはとっくに過ぎたようだ。途中でトカゲが大きな缶の中で登れずにもがいていた。缶を横にしてトカゲを逃がしてやった。冗談で「トカゲの恩返しがあるといいね。」なんてくだらない事を言い合っていた。
そして、本日の締めとしてオオクワの採れたエリアに向かう事にした。
先ほど見過ごした大きなオレンジ色の水銀灯をチェックする事にした。Akeちゃんは、すでに運転疲れのようだ。
ぱっと辺りを見渡すと、クワの♀が2頭ひっくり返っていた。
じたばたしている1頭をトランプのように表に返した。大きいミヤマ♀だったが、車に戻るのが面倒なので、再びひっくり返して置いた。
また、クワ発見。超小型でやけに足が速い。とりあえず、捕まえてみる。やけに細いコクワ♂だ。もしかしたら別の種類かもしれない。
ここでは、カブト以外に先の3頭しかいなかった。
さっきのミヤマ♀を拾った後、ひっくり返っている残り1頭を表に返した。
何と、オオクワだ。驚きよりも既に当たり前になっている。
「うひょ〜、もう十分だね。次回は、♂だね。」なんて会話が飛び交う。
ラストスパートで第三、第一、第二ポイントの順に廻ることになった。
我々が別のエリアに行っている間に採集者が来たのか、虫の数が少ないのか両ポイントでノコ♀1頭に終わった。
時間は、深夜に近づいていた。
さきほど、採ったトイレや他を見渡したが、クワはいなかった。(多種の昆虫は、いっぱいいたが、羽虫は少ない。)
「最後にあの水銀灯を見て今日の採集は終了にしよう。」という事になった。
車で近づくと水銀灯下に明らかに大型の黒いものが這っていた。
とりあえず、甲虫である事は、間違いなしで手前に停車し、みんげりは一目散に拾いに行った。
「♂だ。」小声で呟いた。立派な中歯型の♂(57mm)だ。Akeちゃんを呼ぶ。 ¥(^。^)?
みんげり:「いたよ。」
Ake :「……。」 驚きのあまり声が出ないらしい。」
Ake :「あはははっはは」 急に笑い出す。
Ake :「さっきのトカゲの恩返しだね。」 まさにその通りである。
みんげり:「……。」 喜びが込み上げてくる。
Ake :「車で轢かなくて良かったね!」
まさにその通りであった。道の真ん中を這っていたのだ。30分前には、この道を車で走っていたのだ。
最後の最後に大収穫だ。本日の収穫オオクワ♂1・♀5だ。
盆と正月とワールドカップとオリンピックとリオのカーニバルがいっぺんに来たようだ。オオクワ採りの運をすべて使い切ったのか? いや、これまでの努力がいっぺんに実ったのだ。そう思いたい。
【8/13日の成果】
オオクワ:♂1・♀5
ノコ :♂3・♀7
コクワ :♂1・♀3
アカアシ:♂1・♀1
ミヤマ :♀1
合計…23頭(最高の条件の割に合計数としては少ないかな!?)
Akeとみんげりのクワ人生上最良の日となった昨日の余韻を残して、午前中から新規ポイントの下見の為に地図でチェックした場所を攻めた。
雨も降っており、状況は最悪である。殆ど失敗ばかりだが、少しではあるが地図を見るだけで大体の環境が目に浮かぶようになってきた。(本当か?) しかし、これもとても有意義な経験である。
Ake :「あ〜さんのお陰で、オオクワを採る事ができました。」
あ〜さん:「おめでと〜ぅ。 ♂?、♀?」
Ake :「♂1、♀5です。」
あ〜さん:「うっそ〜。」
Ake :「ホント!」 うっそ〜、ホント!を永遠に繰り返す。
あ〜さんは、自分の事のように喜んでくれた。また、我々も勇気と情熱を分けていただいたあ〜さんに最高の結果報告ができて本当に嬉しい。
何とあ〜さん達も新潟方面にいるという事で早速自慢しに行く事になった。
向かう途中から土砂降りに変わった。今夜の天気が気がかりだ。
夕方、無事にあ〜さん達と合流。早速自慢した。
その場には、あ〜さん、クワ道さん、初対面のポンちゃん、カンちゃん、LAwinさんがいらしゃいました。聞く所によると、LAwinさんは、青森帰りでしかもオオクワGETしてここにいるとの事。いや〜恐るべき人は、まだまだたくさんいるのだなぁと感心したのと同時に夜に向けて燃えてきた。また、皆さんのクワ採りの情熱をまざまざと見せつけられた。
採集BOXには、100を超えるクワが蠢いていた。凄い、凄すぎる。ただ今回は、オオクワを採る事はできなかったようだ。
皆さんに祝福していただき、また6頭という数に対して驚かれていた。。
デジカメで写真まで撮っていただきとても有意義な時間を過ごしました。(PCの壁紙になってま〜す。)
夕食を食べながら、作戦会議を実施した。昨日の結果があり(余裕)、本日は、あまり無理をしない事にし、新規ポイントではなく昨日のオオクワポイントに向かった。
現地に着いた。まさに暴風雨だ。とてもじゃないが、虫は飛ばないだろう。我々すら、吹き飛ばされそうだ。しかし、根性で見廻った。
結果は、ミヤマ♂1・♀1のみに終わった。ミヤマ♂が66ミリの大型だったのが救いだった。
昨日見えなかった灯りも発見し、来年以降の楽しみにしておこう。
朝から天気が良い。しかし、風がやや強いのが気になる。本日は、作戦会議の結果、予定を変更して、関東方面ではなくさらに奥の方面に向かう事にした。
100キロ以上はあるだろう。しかし、先のポイントは、オオクワが存在する事が判ったので、何としても、別のエリアで採集したいと考えたからだ。それこそ本当の採集魂だろう。
長い山越えをして、街道を進む。予定より早く目的に着いた。
下見を十分にした。変な山道を走ったりと大変だ。ただ、地図で予測した環境と少し違っていた。(高度が低い。)
夜まで時間があったので、夕食ついでに隣町まで行ってみた。隣町の方が雰囲気良さそうだなぁ。
しかし、下見したエリアに戻る。
日が沈むのを待って一気にポイントへ。大きな水銀灯が我々を待っている。かなりテンションが高い。♪走る、走る俺達、流れる汗もそのままに♪ 大ご機嫌である。
ポイントに到着したが、ちょっとがっかりだ。水銀灯の灯りがオレンジであった。我々の経験上、オレンジよりも青白い灯りの方が絶対数として虫の数が多いからだ。案の定、虫自体あまりいない。次のポイントへ。
途中の青白い水銀灯を見る。ようやくコクワGET!これが普通である。おとといは何だったのか?
次のポイントが最有力ポイントとして期待していたが、やはりオレンジの灯りだ。風も強い。しかし、橋の縁に大型のクワが視界に入った。オオクワか?そんなはずはない。ノコ♂62mmだ。
コクワ、ノコを数頭拾い、アカアシ♂1も拾った。低い高度だったが、アカアシがいるなら期待が持てる。
途中の自動販売機でコクワ3頭拾う。結局ここが最大ポイントだったようだ。
次のポイント周辺で1、2頭を拾うが虫が少ない。このエリアはハズレか?テンションが下がる。しかし、気分を盛上げる為にまたもや♪走る、走る俺達♪ を歌いながら、探す。
残念ながら、終了予定時間も過ぎて、たいした成果はなかった。
仕方がない。ただ、次の目標はできた。次回の遠出の時に実現させよう。
帰宅途中の深夜、東北道で渋滞にはまり、ようやくお盆時期であった事を思い出した。体はボロボロ、気分は上々というアンバランスな状態でB'zの歌を聴きながら夜明け前に帰宅した。
【8/15日の成果】
ノコ :♂3
アカアシ:♂1
コクワ :♂2・♀5
合計11頭(カブトは10頭以上いたなぁ)
今回の総走行距離…1,400キロメートル
この採集記を書きながら、走馬灯のように採集時が思い出される。また、この採集記は、はっきり言って自慢である。気分を悪くされた方もいるだろう。
我々は、たまたま今回初めて採れただけの事であり、運が良かったのだろう。ただ、この採集記以外にも殆ど毎週採集に出かけており、出費した金額も数えた事がない。
ただの馬鹿である。馬鹿に免じてお許し願いたい。