日本が、法によって統治された文明国家とはとても言えないような行為が、今、国会内で平然とおこなわれています。
国会を無視し、法的な根拠のない自衛隊派兵を強行したのです。こうして、すでに活動している部隊の、活動を規定する法律を、まともな審議もしないで、事後的に、強行採決しようとしているのが麻生政府なのです。国会なんて、政府の事後的追認をすればいいんだと言わんばかりに。 これは、麻生首相による立法府の公然たる侮辱ではないですか。
21世紀における、レアメタル、エネルギー資源の利権再分割をめぐって、欧・米・日VS中・露…印などが競ってアデン湾に軍艦を展開しているのだ、と言わなければなりません。こうして、日本政府は、戦後初めて、自国の経済的権益の防衛のために軍隊を派遣したのです。海賊退治に名を借りた集団的自衛権の行使であり、古典的とも言うべき軍事的威嚇そのものなのです。
こんなに無法なことを平然としておきながら、何が憲法審査会の規定の採決なのでしょうか。愚弄するのもいい加減にすべきです。 しかし、総選挙の敗北に怯える与党は、総選挙前に、衆議院だけでもかけ込みで、憲法審査会の規定を通してしまおう、と必死なのです。でもこれ以上、こんなでたらめを許すわけにはいきません。 私たち市民一人ひとりが、ソマリア周辺への自衛隊の派兵にも、改憲に向けた憲法審査会の規定採択にも反対の声を上げていこうではありませんか。今日このとき、こうした反対の声を総選挙での一票に先送りしたり、選挙運動に埋没させるべきではないと思います。 選挙は選挙。反対行動は反対行動。
2009年6月15日 第9条の会・オーバー東京 |