集団的自衛権行使容認の閣議決定弾劾! 辺野古新基地建設阻止! 日米安保条約破棄!

 安倍首相による日本の軍事強国化に反対しよう!

第14回総会アピール

 2014年7月1日、万余の市民・勤労者・学生の反対の声を踏みにじって、安倍首相は、集団的自衛権の行使容認の閣議決定を強行しました。私たちの屈辱感と怒りは沸点に達していると思います。私たちは7月1日の屈辱を胸に刻み込まなければなりません。そして、この屈辱への怒りをバネにして、安倍政権による日本の軍事強国化に反対する闘いに決起しようではありませんか。

 歴代自民党・民主党政権は、法治国家のタテマエ上、“憲法第9条をもつ日本国家においては集団的自衛権の権利は有しているが行使はできない”という憲法解釈を申し送りしつつ、日米軍事同盟の強化を推し進め、国連の平和維持活動に自衛隊を送り込み、アフガン、イラク戦争に参戦し、ジブチの軍事基地を拠点にしてソマリア沖の「海賊対策」に自衛隊を派遣してきました。

 そのように、憲法第9条は、蹂躙され骨抜き化されてきました。安倍首相は、このしおれた最後の一葉をすら、厚顔無恥にもかなぐり捨てるという暴挙にうって出たわけです。(まだ葉っぱの跡は残っていますが)厳しい国際情勢の中で国民の生命を守るためということを大義名分として、それを正当化しています。

 ところで、安倍首相は中国の軍事的脅威を示唆しながら、「厳しい国際情勢」の他方にあるアメリカの世界軍事支配の後退を、なぜ隠すのでしょうか? 集団的自衛権の行使容認という暴挙は第一義的には日米軍事同盟の問題であり、アメリカの軍事力、軍事費の日本による肩代わりにあることは明白であるにもかかわらず、日本国家の自立的な国防=自衛権の問題であるかのように議論を誘導することじしんがまったくの欺瞞でしかありません。

 アフガン、イラク戦争の失敗による軍事的権威失墜と軍事費の大幅削減を余儀なくされているアメリカ政府の強い要請に応えつつ、それをチャンスとばかりに、日本の国民の犠牲の上に「富国強兵の再現」を夢見ているのが安倍首相なのです。ですから、安倍首相が、「日本の国民の命を守る」ためと熱弁をふるうとき、彼の頭の中には、困窮する国民の姿はひとかけらもなく、敵を打ち負かす勇壮な国軍としての国民しかありません。安倍首相のレトリックにごまかされてはなりません。

 国家の防衛は国民の犠牲の要求以外の何ものでもないことをしっかりと胸にたたき込み、安倍政権による日本の軍事強国化に反対する闘いを果敢に推し進めていこうではありませんか。(だから犠牲を強いられる国民同士は国境を越えて連帯せざるをえません。)

 安倍政権は、「集団的自衛権行使容認」の閣議決定を区切りに、反対運動を圧殺して、米軍指揮下で現実的に武力行使できる体制づくりにいっそう拍車をかけています。米軍と自衛隊の一体化の促進。沖縄本島の米軍基地の再編強化。辺野古新基地建設。先島への自衛隊基地建設。そして、体制を動かすための法的整備。

 こうした集中豪雨のような攻撃一つ一つに対して、私たちはNO!をつきつけ粘り強くはね返していかなければなりません。

 そうした闘いをネオ・ファシスト安倍打倒へ集約しようではありませんか。ファシズムに抗する市民の創意あふれるネットワークをつくりだしていきましょう。

2014年7月6日