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2009年5月3日


日本の憲法9条を愛する皆さんへ

皆さんのご要望に答えて、ここに戦争放棄をうたった憲法9条という叡智を採択した、第62回目の5月3日の記念日に、私のご挨拶を送ります。
憲法9条は、あの忌まわしい戦争という行為を終了させるためのすべての人類の叫びであると私は思います。どうぞみなさんは、米日両政府が憲法9条を完全に抹殺してしまわないように勇敢に闘い、守り続けてください。憲法9条は、皆さんの憲法の中にあるのですから、第9条を地球上のあらゆるところで、採択されるべきモデルとして、活力あるものとして守り続けることは人類にとってもっとも大切な課題であります。

私は皆さんに、平和がもたらされることを願っています。わけても、最大の願いは、全世界で希望をこなごなに打ち砕く、今アメリカによってもたらされた世界経済崩壊の中で、無事に生き延びられることです。この崩壊は、アメリカ帝国の次のようなモデル、すなわち「貪欲、民営化、規制緩和」、「歯止めのない自由市場」といった神々の神殿で、それらを敬うことを要求するということから生じるものであります。また地球資源の浪費、さらには、生態学的に持続不可能な度外れな経済成長から生じるものであります。このような事柄がすべて、アメリカが地球全体につくりだした約800の海外米軍基地とまるでひとつの織物のように密接にからみあって織りあげられているのです。

上記のようなアメリカ的基準からすると、人間を、たんなる「消費機械」か「操りうる何者か」であるかのように考え、特に、他国の人々に対しては、威厳と尊敬をもって扱われるべきではない「二次的損害」のように考えるのです。

良いニュースとしては、皆さんが9条を守ろうとする根拠は素晴しいもので、私はみなさんが、この努力を非暴力的に成功させようと強い情熱を持っておられることに希望を持っています。

悪いニュースですが、新大統領オバマには選挙キャンペーンでの演説に希望を見いだしましたが、今、ワシントンDCの金と、それが買い取った権力構造に吸収され、少しの例外を除いて、彼の行動は、ブッシュ・ギャングのとった難題対策の継続であるかのように見えるところがあります。オバマの「難題対策」について、二つのことをあげさせてください。それは彼のアフガニスタンでの戦争の軍事的拡大と、北朝鮮に対する態度です。

南朝鮮に半世紀以上軍事基地をおき、占領をしていることについてはおくびにも出さず、オバマは、経済的に「手も足も出ない」北朝鮮が最近ミサイル発射をしたことにたいして、「ルールに従うべきだ」と批判しています。オバマは、地球の非核に関しての最大の「ルール破り」はアメリカ合州国であることを絶対に口にしません。ほぼ40年間にわたり、核兵器をはじめて作り、核兵器を唯一使った国として、アメリカは核拡散防止条約6条でうたわれた「ルールに従え」ということを率先して行うことは出来ていないのです。NTP条約は1970年に地球上のほとんどの国によって、承認されています。
NPT条約第6条を紹介しましょう。「各締約国は核軍備競争の早期の停止、核軍縮に関する措置及び全面的かつ完全な軍備縮少に関する条約について真摯に協議することに責任を負うものである」。


Chuck Overby.  
工学博士。
オハイオ大学工学部名誉教授国際主義者 
Green Technology By Designの擁護者
第2次大戦と朝鮮戦争の退役軍人
1991年第9条の会USA創設者

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