aim record interview
音楽を聴く人なら誰もが一度は(?)「レコード屋やりてー」とか思ったりしたことがあると思うが、案ずるより生むがヤスジということで昨年自分の店を岡山にオープンさせた人がいる。広沢君だ。駅前旅館やBETAなどのバンドで彼の弾く鋭角でメタ・メタリックなギターを君も覚えている事だと思うが、今、aim
record という店を通して何を届けてくれているのか、まだ行ったことのナイ君のためにじゃないけど色々話を聞かせてもらいました。
interviewer SHIGEMASA
広沢さんは以前グリーンハウス(倉敷・岡山にいくつもの店舗があるレコード屋。いつもお世話になってます。)で働かれていた経験があるんでその辺から聞けたらと思うんですけど、レコード屋で働かれたきっかけって何だったんですか。
広沢「最初グリーンハウスに入ったのは単純にレコードがいっぱい聴きたかった、それだけです(笑)。続けてこれたのは…まぁ独立するきっかけにもなったんですけど、音楽聴くのと同時にその、商売とか経営の方も意識するようになって――なんか同時進行でその――商売とか…そういう仕事としての音楽に興味が出て、それで仕事として割り切れるようになれたから――長く続けられたような気がします。」
それが今のお店をやってくきっかけにもなったんですね。
広沢「そうですね。売るものがたまたま…ずっと長いことやってたのがレコードを商品として扱ってきただけで。今はかなり商売とかお店の経営に興味が出てるから。たまたまレコード屋で働いてたから今はレコード屋をしてるけど、ゆくゆくは…その、レコード屋兼ライブハウス兼スタジオ兼カフェ兼洋服でもいいわけで…。」
ライブハウス・エイムとか。
広沢「ライブハウスしかり…レーベルしかり…」
カフェしかり。
広沢「洋服をつくってみたり…とか。」
でもエイムレコードの品揃えってのはオルタナティブな…パンクやハードコアのリスナー、ユーザーにとってはすごいツボな品がたくさんあるし、それだけじゃなくて…
広沢「エレクトロニカとかハウスとか…」
そういうダンスミュージック寄りのものも取り扱ってるのは広沢さんと藤原さんのこだわりみたいなのがでてるんですかねー
広沢「そうですね…、僕は好きなジャンルは正直これ、ってのはなくて、やっぱりそのお客さんを第一に考えた品揃えを考えてるんで。お客さんが来てくれて、話をしたりコミュニケーションをとっていく中でお店…その、岡山に必要な音楽を僕が引っ張って探して来るのが自分の仕事だと思ってやっているから…僕はもう正直何でも聴きますし、ジャンルとかっていうこだわりはまったくないんで。僕個人のカラーとか、個性の店でなくて、出入りしてくれている人の作ってくれているような…だからもう要望とか言ってくれたら、がんばって探してくるし。その探してくるってのが自分の仕事だと思ってやってるんで」
なんかブロックパーティーの12インチがあったりとか、チックス・オン・スピードが店頭にバーンと置いてあったりとか、そういうのを岡山に紹介していってるって印象が僕はあって。
広沢「岡山はちっちゃい街なんで、たとえばパンクだけやってくのは無理があるし、その中で…」
多種多様な音楽を聴いてる人が来てると思いますし…
広沢「だから…逆に東京とかで専門店にだけ行くのより、岡山でここに来てる人のほうが…自然といろんなジャンルに接せれているような気がするから…面白いんじゃないですかね。」
店の雰囲気も明るいっていうか。
広沢「そうですね、あえて最初から雰囲気とかパンクイコールこう、インディーイコールこう、ってイメージで店作ってしまうとそういう人だけになっちゃうんで…外装も入りやすく…売りやすく、買いやすいよー(笑)」
(笑)おちついてるっていうか…エサ箱がそこいらにあるような閉塞感みたいなのはここにはなくって…
広沢「そういうのは、毎朝掃除もしてますし、気をつかってます。
エイムレコードのお店の名前って、俺最初店の名前がエイムレコードって聞いた時に、ああやっぱりモッズっぽいっていうか、エルビス・コステロの…
広沢「マイ・エイム・イズ・トゥルー(笑)」
って僕は思ってたんですけど。
広沢「ではないです。意味はなくて覚えやすくて、短い1文字でってことでなんとなく。2号店はBIMになる予定です(笑)」
自分でお店を開かれてどんな感じなんですか、独立してみて。
広沢「基本的にしていることは一緒なんですけど…接客態度が変わりました。ほんと買ってもらえてありがたいなと実感しました(笑)」
若い子とかがエイムレコードを通していろんな音楽を聴いてって、そのうちバンドなり何か音楽を始めたら面白いでしょうね
広沢「若いハードコアとかしてる子でも、DJ用の12インチ買ってったりとか。店でかけてる音に問い合わせがあったりするのは面白いと思いますね。そういうのを上手くお店の中で、違和感無く混ぜていけたらなあと思いますね。」
ジャンル化が進んでる大都市とかのレコード屋より、こういった店ってなかなか無いんじゃないかなって。
広沢「典型的な地方のレコード屋…まではいかないですけど…それよりはセレクトしてありますけど…どうなんでしょうかねえ…よしあしだと思います。」
今度お店の開店イベントで、キュビズモ・グラフィコファイブやフロンティアバックヤードを呼ばれるみたいですけど
広沢「まあ、遊びにきてくださーい」
キュビズモを呼ばれた経緯ってのは…
「僕と藤原君の共通点で、ちょうど今のエイムレコードの象徴的なバンドじゃないかなあーと思って。」
エイムレコードのホームページもかっこいいですよね。
広沢「これは…デザインとか全部藤原くんですね。」
世界のレーベルにも飛べるようになってて。
広沢「(笑)ラフトレードだけですけどね。」
最近のお薦めの盤はなんですか。
広沢「毎年出てるんですけど、ラフトレードのショップコンピがすごい…いいです。写真がついてるんで…ラフトレードの店内の写真が載ってて、お店オープンの時に参考にしたりとか…ラフトレードは大好きです。目指すわけじゃないけどいつも気にしてますし…。」
ラフトレードだと誰が好きですか
広沢「アズテック・カメラとか…。」
イギリスとかでもロンドンが中心なんでしょうけどブリストルとかマンチェとか各地方都市ですごいカラーがあって
広沢「はいはい。それ不思議ですよね…同じ島国なのにアメリカぐらい広かったら気候も違うし、いろんな音楽でるのはわかるんですけど、なんであんないろんなんがいるんでしょうねー。」
不思議ですよね。
広沢「ひょっとしたら岡山も」
マンチェみたいなね
広沢「なれば面白いかも」
おもしろいよね
広沢「じゃ、岡山ブリストル化計画とかしましょう」
あと、地元バンドのでお薦めは
広沢「CYNIC−19、これから出るんですけど応援してます」
(ここでCYNICのベース森沢が来店)
エイムレコードってどこで知ったの
森沢「ともだちから」
広沢くんってどんなひとですか
森沢「かっこよくて頼りがいのある男の人です。あんな人になりたいです。」
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