http://www.grob-records.go.ru/main.htm
http://www.oborona.dax.ru/rok/main.shtml
ソ連時代に結成されたロシアのパンクバンド、グラジュダンスカヤ・アバローナ(「民間防衛」)の初期音源をいくつかまとめて試聴しやすいようにしてみました。鉄のカーテンの向こう側のミュージシャンの記録です。CDで再発されているようですが、日本で手にはいるかどうかわかりません。
音楽アカデミーの学生さんが外国のラジオで聴いたパンクを真似してみた、というような印象です。イカニモ系もそれはそれでイイですが、「これがパンクか?」というようなののほうにむしろ、このシーンの面白さがあるのかもしれません。
翻訳ソフト首っ引きで、フロントマンのイェゴル・レトフの経歴を調べてみたところ、1964年、西シベリアのオムスク生まれ。外国のラジオは受信できない環境のようです。科学技術都市ノボシビルスクの大学に行っていた兄(現在ジャズ・ミュージシャン)の影響でThe Whoやビートルズ、ストーンズなどに親しみ、16歳でミュージシャン志望、18歳で結成した最初の本格的バンドはレゲエ・サイケデリアなどのミクスチャーで、この頃からパンクに興味をもちはじめ、1984年にグラジュダンスカヤ・アバローナ結成、といったところ。
磁気リボンに宅録した最初の音源がアングラで評判になり、この頃からKGBに目をつけられ、破壊活動・反ソヴィエト活動の嫌疑で拘束されたり、という経験もしているようですが、この時期のロシア(特に地方)のミュージシャンがどんな状況であったのかは今一つよくわかりません。1986年にはじまるペレストロイカでバンド活動が公然とできるようになり、各地のロックフェス等を通じて、87年以降シベリアだけでなくロシアに知られるようになったようです。
02 Poganaja Molodezh'
03 Snaruzhi vsekh Izmerenij 「あらゆる尺度を捨て」
01 Ja Bespolezen 「俺は用無し」
06 Kto Isshet Smysl「誰が意味を求める」
09 Optimizm
1986年のIgra v Biser pered Svin'jami 「豚に真珠ごっこ」(hcd-003 2000)の再編集盤として1987年に発売のアルバム。
01 Igra v Biser「真珠ごっこ」
09 Mama, Mama「かあちゃん!」
11 Central'nyj Komitet「中央委員会」
12 Koshmar「悪夢」
15 Myshelovka
オリジナル(?)のジャケはセクハラ系のようです。公式サイトのディスコグラフィーで見られます。
03 Slepite Mne Masku「俺に仮面を貼り付けろ」
07 Khoroshij Car' i Znakomaja Von'「善き皇帝と例の悪臭」
08 Khorosho!「ハラショー!」
フスレプーユ プーシュカ ルーピッ(ト) ナオットマシュ シャシュカ ルービッ(ト)
イ ヴォーラン バルシャクルイルイ ナッ(ド) ビートヴァユ クルジーッ(ト)
*ア プーリャ ズナーイェットーシュナ カヴォー アナー ニェ リュービッ(ト)
カヴォー アナー ニェ リュービッ(ト)フ ゼムリェ スィロイ レジーッ
*
クリノッ(ク) トゥイ モイ ハローッ(ド)ヌィ カニョー(ク) トゥイ モイ ガローッ(ド)ヌィ
ニェ プラ(チ)マヤ ママーシャ シュト ピーセム ニェッ ダヴノー
*ニェ ブージェットン ナプラースヌィム ナシュ ポードヴィッ(グ) ブラーガロー(ド)ヌィ
イ ヴレーミャ ザーラトーヤ ナストゥーピッ(ト) フスョー ラヴノー
*
ニェ ナーダ ムニェ パシュアードゥィ ニェ ナーダ ムニェ ナグラードゥィ
ア ダイテ ムニェ ヴィントフクー イ ダイテ ムニェ カニャー
*ア イェースリ ヤー パギープヌー プス(ト) クラースヌィイェ アトリャードゥィ
プス(ト) クラースヌィイェ アトリャードゥィ アッ(ト)プラーテャーッ ザー ミニャー
(意訳)
大砲が飛び交い サーベルが鳴る
戦場に翼を広げ大鴉が宙を舞う
*弾丸は知る 誰を愛さぬか
愛されぬものは地に濡れた体を横たえる
*
塹壕に凍え 糧食も乏しい
母さん 泣かないで すぐ手紙を書くから
*無駄なことではないんだ 貴い任務なんだ
黄金の時代が必ず来るんだ
*
休暇もいらない 勲章もいらない
俺にライフルをくれ 俺に馬をくれ
*もしもこの俺が斃れたとしても
赤軍の部隊が仇を取るだろう
*