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“たかがレース映画!!されどレース映画!!”
“ストーリー 2 ” ![]() マイクが救急所に運ばれる時、アナウンスを聞いてかけつけたリサと顔が会った。相次ぐ2度の不運に、彼女は放心状態だった。記者たちに容赦ない質問を浴びて戸惑っているリサをマイクはそっと救い出してやるのだった。そして、マイクのトレーラーに連れて行きリサを休ませるのであった” このマックイーンのクラッシュシーンについて面白いエピソードがありますので、再び「マックイーン最後のヒーロー」から引用させていただきました。
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“トップを走るポルシェNo.22を2台のフェラーリ勢が追う。ポルシェ・チームのマネージャー、タウンゼントは形成不利の中で、スターラーの車に支障を生じたチャンスをつかみ、急いでマイクを起用、No.21のドライブを命じた。”
この演出は、マックイーンが出場したあの「セブリング12時間レース」で、フェラーリが使った手段をそのまま使ったように思えてなりません。あの時は、リタイヤした“マリオ・アンドレッティ”を4位のフェラーリに急きょ乗せて、マックイーン組のポルシェ908をうっちゃって優勝したレースでありました。 “マイクを妨害する2台のフェラーリ。だが1台のタイヤが外れ、残りはスターラーのNo.8のみとなった。今度は2台のポルシェがNo.8の追い越しを阻んだ。3台のマシンはそのままゴールへ。ポルシェNo.22が優勝、マイクは2位だった。
とにかく私は、この映画で優勝しないで2位となるところがポイントではないかと思いました。そしてマイケル・デラニーは「ル・マン」もただのレースの1つさ…、といわんばかりに無関心にレースを終えるなんてところには、本当に仕事人といいましょうか、本当に惚れ惚れしてしまいます。
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当初考えていたより長くなってしまい、自分ながら“スティーブ・マックイーン”という人間の奥深さを垣間見る思いがしました。「栄光のル・マン」の解説をと考えていたのでありますが、何かマックイーンの人生を語るページへと変わってしまいました。
「栄光のル・マン」は、まぎれもなく偉大なレース映画であると思います。誰がなんといおうと私は、そう断言します。さらに、レース映画というだけでなく“マックイーン”の俳優としてのピークに製作できたことがこの映画に活気と魂を与えていると思うのです。こんなセリフのない映画はないかもしれません。しかし、マックイーンのシワの入った額とその瞳で観客に訴える演技は、まさに絶品でありました。 マックイーンは、1980年11月7日、ガンの手術のあとの塞栓症と血液凝固により、亡くなりました。ところで、決して多くない彼の映画のどれを見ても彼のスピリットを感じます。それは、どんな時でも、体制に影響されない幼年時代から蓄積された彼の強い意志が、どの作品にも貫かれているからではないのでしょうか。 ご意見・ご感想お待ちしています。 (GO TO TOP) (GO TO MENU) (GO TO WEB MASTER) このホームページで使用しました「文献」および「写真」については、著作権法で守られています、当ホームページにおいては、趣味範囲でのみ使用し、営利目的に使用しないという主旨で作成しておりますので特に著作者には届出はいたしておりません。よって、「文献」、「写真」等のコピーでの使用にはご注意ください。
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