THE HOME CIRCUIT OF NICHIMO
 
 ニチモほど息の長いモデルカー・レーシング・メーカーはありませんでした。1990年初頭まで「モデルカー・レーシング・セット」を販売しつづけたことは驚異的だといっても過言ではないと思います。左上のセットは、1965年当時発売した初のフル・セットです(ただし、箱絵が間違っており、本来はフェラーリF1とポルシェF1が写っているものでありました。右は、私も親から買ってもらった「トラック・セット」と「マシーン・セット」であります。ニチモは、このように別売りを絶えず行なって購買層を増やしており、これが成功のコツだったのではないかと思います。 
トラック・セット 価格 3,900円 
マシーン・セット(GTセット) 価格 4,500円 1/32ムスタング/スティングレイ 
マシーン・セット(Fセット)  価格 3.900円 1/24フェラーリ/ポルシェ
 
 ニチモは、トラック部品を別途販売しており、私も随分別買いをしたものでした。左の別売りトラックは、1970年代に再販した時のもので、真中にある“右折トラック”や“左折トラック”、また、“交差トラック”や“内寄せトラック”などが新たにラインナップされていました。 
右は、1周4mの8の字コースを走る「フェラーリ365BB」と「カウンタック」です。スーパーカーブームの時に再販されたことが分かります。なお、ニチモは1990年前後の再々スロット・カーブームにおいても、バンク・コースや強力なパワー・パック、ガンタイプのコントローラーなどに衣替えして再々販売を行なっておりました。マシンは、当時最強だったグループCの“ポルシェ962C”2台が付属していました。
 
 この「モデル・スピードライフ」の表紙は、1969年1月6日に当時のNET(現テレビ朝日)の人気番組「桂小金治アフタヌーン・ショー」において「モデルカー・レーシング」が紹介されたときのショットであります。ちなみに、この時協力したのは、今はなき「カマタ・グランド・サーキット」で、使用コースは、なんと“ニチモ製・ホーム・サーキット”を2列に並べ4レーンとしておりました。この表紙を見ていて思い出したのですが、中学3年の昼休みに、教室のテレビでなんと、この特集を見ておりました。