<よくある質問 演習クラス編> 2008. 8.

※ ここに述べたのは僕の私見で、SEG/EDUCAとしての公式見解ではありません。

 

 

Q 演習と速修、どちらをとればよいのか?

 

A SEG/EDUCAの高3クラスは高2(つまり受験の前年)の1月開講です。速修クラスはここでゼロから講義を開始しますが、演習クラスは高2の4月(つまり受験の2年前)に既に開講しており、この段階で理論・無機の講義は(化学Uの範囲を含めて)終わっています。

途中編入で演習クラスに入る場合、この1月の時点で学校の授業などで有機以外は化学Uまで完了していることが前提になります。とりわけ化学平衡論・反応速度論は化学Uに入ってはいますが、化学の理解の根幹にあたると思います。このあたりの正確な理解ができていないと「判らないけれど憶えてごまかす」ことが増えてしまいます。学校などで理論・無機の講義が完了していない人は速修クラスを選択してください。該当分野が完了していても、「化学が得意」だと思っていない人は速修を選択した方がよいと思います。演習に編入した方が結果が出る人は、「該当分野の趣旨を自分で説明でき、基本的な反応については自分の言葉で説明できる人」だけです。

速修クラスでも講義の水準は演習上位クラスとまったく同じです。到達目標は同じなのですから、内容に手抜きはありません。違うのは演習量です。速修クラスの場合は問題演習をどうしても各自で進めないといけない(とはいえ、やるべき演習はきちんとアドバイスしますし、速修向けの演習講座・テストゼミが夏・冬・直前期に開講されますのでご安心ください)ので、その点は大変です。しかし、それでも「判っていないことを演習して憶える」よりは「判った上で手を動かしてみる」方がはるかに効果的だと思いませんか?

というわけで、

理論・無機の講義が完了していて、化学が得意(で計算はまだ不完全でもきちんと内容の説明ができる      →演習クラスへの編入をおすすめします。

理論・無機の講義は完了しているが、習った内容の説明が自力ではできない                              →速修クラスをおすすめします。

理論・無機の講義が完了していない                                                                  →速修クラスをおすすめします。

 勿論、個々の事情はこんなに単純な分類には当てはまらないかも知れません。いつでもご相談ください。

 

 

Q より上位のクラスに行っていないと希望の大学に行けないのではないか?

 

A これは最近のSEG/EDUCAの生徒の一種の病気みたいなもので、「××クラスには行っていないと××大学や××学部は無理」みたいな見解がまかり通っていて、その結果自分の現状に合わない上位クラスに出席したがる生徒が非常に多いのです。

確かに過去の実績をみると、クラス分け試験がある場合では上位のクラスの生徒の方が下位クラスの生徒よりも結果を出している確率が高いです。しかし、それはクラス分け試験の成績と入試の成績の相関が高いからです。現状が上位にある人と下位にある人を分けて、入試の結果が違うのは当然のことですね(もし同じになってしまうならクラス分け試験自体が良くない問題なのか、あるいは上位クラスの授業が悪い授業だということになります)。

現状が一定のレベルに到達している(講義の趣旨を自分で説明でき、基本的反応を説明でき、最低限の計算処理ができるetc)人にとっては、上位クラスで勉強した方がより成長することができるでしょう。しかし現状がイマイチな(講義内容を憶えていても何故それが重要なのかが判らない、重要な反応を知らない、立式そのものがおぼつかないetc)人にとっては、上位クラスの授業は「判らないけれど憶えるべきこと」が増えていく時間になってしまいます。こういう場合には、下位クラスで「自分になにが足りないのか」をきちんと身につける方がはるかに大きく実力を上げられるのです。

現在のあなたの実力に最適なクラスを選ぶことにより、あなたの実力を入試の時にあなたに可能な最大値にすることができるのです。一般に、クラス分け試験に合格していないのに上位クラスに(講習などで)出席する生徒の結果は明確に良くないです(基礎が固まっていないのに基礎をおろそかにするのでは結果が出ないのは当たり前です)。クラス分けにボーダーぎりぎりでor/and何回も受けてようやく合格するレベルの生徒も、人によりますが下位クラスに行った方が結果が出やすいようです(SEG/EDUCAでは上位に合格した上で下位クラスを選択するのは自由です)。EDUCA化学クラスのようにクラス分け試験が無い場合には自分の状況を判断し、必要に応じて先生と相談してクラスを選択してください。日程の都合などでどうしても自分の現状よりも上位のクラスに出席せざるを得ない場合には決して憶えて終わりにせずに、判らないところを毎回質問して(授業は当然上位者向けに行われていますから判らないところが多数出てくるはずです)きちんと潰していきましょう。

というわけで、過去の入試実績なんて上位者を集めたクラスが良くなるのは当たり前です。これは判断基準になりません。今のあなたの実力を上げるのに必要な授業はどういう授業なのかを考えてクラスを選択してください。必要ならいつでも相談に来てください。

 

 

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