Dec. 1998


ver. 98.12.29

 休暇以降、何かとスケジュールがぐしゃぐしゃで更新がなかなかできませんでした。毎年こんなこと書いているような気がするけど、年末進行ってのは厳しいね。年を重ねるごとに年末進行って前倒しになってきているような感じなんだけど、気のせい?

 ところで、ビーチ・ボーイズ。いったん延期されたビデオ『エンドレス・ハーモニー』も、なんと日本先行でちゃんと発売が実現。うれしいね。製品版はまだ見ていないんだけど、ライナーを書くためにもらったビデオと、休暇中にたまたまハワイで見たVH1のオンエア版とでは数カ所違う箇所があった。むちゃくちゃ細かい違いなので、別にどっちでもいいようなものなんだけど(笑)。ヴァージョン違いマニアの方はご注意ください。

 で、そんなビーチ・ボーイズ、相変わらずのブートの嵐。ご存じシー・オヴ・チューンズ・レーベルからは『ペット・サウンズ』セッションの模様を収めた4枚組×2も出たし。まったく誰が音源流してるんだろうね。どう考えたって米キャピトルの人間が絡んでるよなぁ。こんなことじゃいかん……と、ぼくの理性は主張しているんだけど、本能のほうが手を出してしまう。もちろん買っちゃいましたよ。ああ、複雑な気分。


Sessions
1996

Brian Wilson
& Andy Paley
 まあ、シー・オヴ・チューンズ盤については、けっこうあちこちのホームページでも取り上げられているので、とりあえずいくつかの店の値段をチェックしたところ渋谷のマザースがいちばん安かったみたい……ってことだけ記して、別のブートのことを書きます。ひとつは、なんと1996年、ブライアン・ウィルソンがアンディ・ペイリーと組んで行なったレコーディング・セッションの模様を収めた『Brian Wilson - Andy Paley Sessions 1996』。このセッションのうち、「This Song's Gonna Sleep With You Tonight」がドン・ウォズ・プロデュースによる例のアルバムからカットされたシングルCD「Do It Again」のカップリング曲として、さらにインスト「In My Moondreams」がオムニバス盤『パルプ・サーフィン』の収録曲として……と、ほんの数曲が正規リリースされているのだけれど。大半は未発表のまま。でも、その正規に出た数曲を聞く限り、けっこう出来もよさそうだった。なので、このセッションのブートCDがニューヨークのブート系レコード屋でベストセラーになっているってニュースを聞いたときには胸が騒いじゃってねぇ。

 理性はダメだと諭すんだけど、本能が勝ちました。で、現在ニューヨークに滞在中のボニー・ピンクにメールを書いて、レコード屋に行ってもらって。入手しましたよ。ボニーくん、ありがとう。帰国したら何でもおごるぜっ。で、内容的には、なかなかです。『ペット・サウンズ』的なアレンジもあれば、『ラヴ・ユー』みたいなのもあれば、『イマジネーション』みたいなのもある。ブライアンだなぁ……って感じ。「プラウド・メアリー」のカヴァーなんてのもあった。2曲ほどに "featuring The Beach Boys" のクレジットもあり。

 あと、おまけでザ・ウィルソンズのアルバムに入っていたブライアン&トニー・アッシャー作の「エヴリシング・アイ・ニード」の没テイクも2トラックほど。海外のビーチ・ボーイズのファン・ページで何曲か音も聞けるので、ヒマな人はチェックしてみてください。


Bamboo
Denis Wilson
 それから、デニス・ウィルソンの幻のセカンド・ソロ・アルバム『Bamboo』のブートも出た。これまでのもの以上に音がよくって。セカンド・アルバムのセッション以外の曲も収められ、ビデオ『エンドレス・ハーモニー』のリリースとともに再評価の気運が高まってほしいデニスの雄大な才能を総合的に再確認できる1枚だ。なんで彼本来の才能を再評価するのにブートに頼らなきゃならないんだか。正規のレコード会社さんの奮起を期待します。99年4月から9月くらいの間に第一弾が登場する予定だというブラザー/リプリーズ音源の正規再発の波に乗って、この未発表アルバムも正規リリースされるといいんだけどな。そういえば、デニスが海に還ったのは確か15年前の今日だったっけ……。




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