What's New (August, 1997)



■1997年8月18日

 ビーチ・ボーイズのライナー地獄もくぐり抜け、ようやくちょっとだけ落ち着いたハギワラですが。

 去年、ここでも報告したベンチャーズへのトリビュート・イベント、今年もまたあります。ジェリー・マギーもふっとぶ日本一のカントリー・ロック・ギタリスト、徳武弘文さんと、日本のメル・テイラーこと三浦メザシさんが言い出しっぺになって開催される“ベンチャーズ・ナイト”。一周忌を迎えるメル・テイラーさんを追悼するイベントだけど。またまたぼくも参加して、司会させてもらいます。2曲ほどリード・ギターもやらせてもらいます。すんません。

 今年の出演者とか、お知らせしちゃいますね。メイン・バンドはもちろんドクター・K・プロジェクト(徳武弘文、三浦メザシ、六川正彦、ピアノコウジ、星川薫)。ゲストが大村憲司、鈴木茂、高野寛、高橋まこと、村下孝蔵、かしぶち哲郎、夏秋冬春ウクレレバンド、サーフコースターズの中シゲヲ、白井良明などなど。他にもシークレット・スペシャル・ゲストがなんと2組!

 つっても、去年のシークレット・ゲストだった山×達×さんはスケジュールが合わなくて今回は不参加。残念だなぁ。去年、「今度は“フィール・ソー・ファイン”歌います!」って約束してくれたのになぁ。次回に期待だね。今回、個人的には鈴木茂さんがどんな曲をどんなふうに演奏してくれるかがむちゃくちゃ楽しみっす。

 9月2日、新宿日清パワーステーションにて。18時オープン、19時スタートです。詳しくはドクター・K・プロジェクトのホームページとかを参照してください。見にきてねー!

 先日、仕事で福岡に行ってきたんだけど。九州地区で40歳以上のメンバーがいるオヤジ・バンドが集まって実力を競う「熱血オヤジ・バトル」って特別番組のため。司会が松尾キッチュさんと清水ミッちゃん。シーナさん・鮎川さん夫妻とかと一緒に審査員をつとめてきました。娘さんをバック・コーラスに従えてジェームス・ブラウンやウィルソン・ピケットを熱唱するオヤジ・バンドとか、ベンチャーズのフル・コピーをぶちかますオヤジ・バンドとか、フォーク一筋のオヤジ・バンドとか、カントリー・ゴールドのお膝元、熊本のこてこてカントリー・オヤジ・バンドとか、平均年齢70歳くらいのジャズ・オヤジ・バンドとか、ビートルズの曲をアコギ2本で歌うオヤジ・デュオとか、沖縄のブルース・オヤジ・バンドとか、いろんな人たちが出ていて。これは、まじ、面白かったです。ちょうどお盆休みのUターン・ラッシュにぶち当たる日だったので、帰ってくるのが大変だったけど。それを抜きにすれば、けっこう楽しめた仕事だったなぁ。

 九州って土地柄が、特にバンド活動が盛んだって事情もあるんだろうけど。奥さんとかに「もうしょうがない」と黙認されながら、しぶとく自分の好きな音楽を演奏し続けるオヤジたちって、悪くないと思う。もちろん、今やロックンロールが誕生してから40年以上が過ぎているわけで。40歳過ぎのロック・ミュージシャンも無数。でも、プロの人たちと違って、そういうアマチュア・オヤジ・ミュージシャンたちは、別に売れなくていいんだから。そのぶん自分の趣味に忠実に音楽を続けていて。そのしぶとさが心地よかった。まあ、技術的にはうまかないんだけどね、みんな(笑)。

 若くないとできない音楽があるのも事実だし、そういう音楽がポップ・シーンを活性化させるわけだけど。トシ食ってないとできない音楽もあるから。確実に。そういうのも楽しいです。やっぱし。NHKでそのうち放送になると思います。基本的には九州地区のローカル番組なんだけど、確か総合でも夜中に放送されることになってたみたい。たまたま出くわしたら見てやってください。

 あと、以前もここで書いた加山雄三さんへのトリビュート番組も、今月末にNHKのBSで放送されます。ベンチャーズのイベントも含めて、オヤジ系音楽づいてるハギワラですが(笑)。