What's New (Dec, 1996)



■1996年12月30日

 スピードのメンバーって、なんで4人ともマイク持ってるんだろう? あの歌ってない2人、どこでマイク使ってるのか、知ってる人は教えてください。

 いやはや。

 そんなことはどうでもいいんですが。年末進行もようやく終わって(……って、仕事、結局全部は片づかなかったんだけど、時間切れで年越し、という意味です)。20日ぶりくらいの更新。待ってた人がいるとも思えないけど、とりあえずすんませんでした。

 で、ついこないだ、26日に、ぼくも出演しているCS衛星放送のスペースシャワーって局で「第一回ミュージック・ビデオ・アワード」ってのが生放送されました。この1年の間に発表された様々なビデオ・クリップの中から新人部門、インターナショナル部門、視聴者投票部門、ディレクター部門などなど、すぐれたやつがいろいろ選ばれて。恵比寿ガーデン・ホールで開かれた授賞式の模様が中継されたわけ。

 ライヴ・ゲストにウルフルズ、ハイロウズ、ヒックスヴィルが来て。マーキーさんとリサ・ステッグマイヤーさんの司会で。篠原ともえがナビゲイターやって。ぼくもトロフィー渡したりする役で出て。

 結果は、新人部門がグニュー・トゥールズ、インターナショナル部門がジャミロクワイ、ディレクター部門が丹修一さん(アムロちゃんとかスクーデリアとか黒夢とかのクリップを撮っている人)、視聴者投票がウルフルズ、グランプリもウルフルズ、制作部門の審査員特別賞がタケイグッドマン(かせきさいだぁ、ヒックスヴィル、スチャダラパー、東京ナンバーワン・ソウルセット、小沢健二とかのクリップを撮っている人)、アーティスト部門の審査員特別賞が佐野元春。

 で、佐野さんがかっこよかったんだよ。なんだか。トロフィーもらいに来てくれただけだったんだけど。大歓声に迎え入れられながらすっくとステージに登場したときのたたずまいが、すごく自信に満ちていて。ちょうど9月から続いたフルーツ・ツアーが快調にファイナルを迎えた直後だったせいもあるのか、こう、充実したオーラを放っていて。本当に今アクティヴな存在なんだなぁってことを思い知らせてくれた。

 まあ、今の佐野元春がどんなに勢いづいた存在かってことについては、ノージのページを参照してください。たっぷり書いてあります。

 今回の受賞は、若い世代のミュージシャンと積極的に交流しながら自分の新しい音楽をクリエイトしようとする、その意欲的な姿勢に対して贈られたんだけれど。こういうポジティヴかつオープンな姿勢で音楽を続けているベテラン・ミュージシャンって、ほんと、日本では珍しい。みんなちょっとキャリアを積むと、すぐに一国一城の主みたいになっちゃって。他と全然交流しなくなるでしょ。事務所とかレコード会社が悪いんだと思うけど。権利のこととかばっか主張して。

 そういう中で、佐野元春の存在ってのが、まじ、かっこよく見えた1996年でした。


■1996年12月10日

 出版ギョーカイの年末進行地獄に巻き込まれ、そのうえ、また腰を痛めてしまった不憫なケンタです。

 なんか、年末進行はもちろん、腰を痛めるのまで年末恒例みたいになっちゃって。情けない日々ですが。そんな中でもがんばって働いてますよー。先日、あのポール・ウィリアムスさんが来日。来年のアタマにリリースする16年ぶりの新作アルバムのプロモーションだったんだけど。東京のコンベンションで対談のパートナーをつとめさせていただいたご縁もあって、ぼくが毎週月曜日にDJしているオールディーズ番組『ポップス・グラフィティ』にもゲストで来てもらいました。

 ポールさん自身を交えて、彼が過去作った名曲の数々、んー、たとえばカーペンターズの「愛のプレリュード」とか「雨の日と月曜日は」とか、スリー・ドッグ・ナイトの「アウト・イン・ザ・カントリー」とか「オールド・ファッションド・ラブ・ソング」とか、ロジャー・ニコルス&スモール・サークル・オブ・フレンズの一連の曲とか、モンキーズの「サムデイ・マン」とか、クロディーヌ・ロンジェの「イッツ・ハード・トゥ・セイ・グッドバイ」とか、バーブラ・ストライザンドの映画『スター誕生』のテーマとか、ヘレン・レディの「ユー・アンド・ミー・アゲインスト・ザ・ワールド」とか、映画『マペット・ムービーズ』でカエルのカーミットが歌った「レインボー・コネクション」の柳原幼一郎カヴァー・ヴァージョン(アレンジド・バイわたくし)とか、そういうのを聞きながら、昔話をたっぷりしてもらいました。

 もちろん、彼のニュー・アルバムの曲もかかります。来春、1月13日にオンエアする予定なので、興味のある人は楽しみにしててください。やっぱりなんつってもロジャー・ニコルスと一緒にたくさんの名曲を生み出した人だから、ニコルスさんファンにも楽しめる内容だと思います。

 あ、あと、同じ番組では12月23日には山下達郎さんがゲストで来てくれることになってます。そちらのファンの方もお楽しみに(笑)。

 そうそう。コンベンションと言えば、11月30日には銀座・山野楽器で吉田美奈子さんとのトーク・ショーもやってきましたよ。美奈子さんって、思い切り自然体で、かといってだらしなくなるわけでもなく、すっくと生きている感じでごきげんだなぁ。これまで何度かお会いしていて、そのたびに二人とも大好きなNFLの話で盛り上がったものですが。今年はぼくの応援するオークランド・レイダーズおよび美奈子さんが応援するデトロイト・ライオンズ、ともに地区の下位に低迷。お互いに「まあ、今年は終わっちゃったってことで……」という言葉だけで深く触れずに終わりました(笑)。情けないぜっ。

 ちなみに美奈子さん、アメリカン・フットボール・ファンには気になるCS衛星放送ガオラへの加入も計画中だとか。ガオラって、吉本新喜劇の中継ともども、レイダースの全試合中継を売り物にしたりしていて、とんでもない局です。がんばれよっ、俺も見てるぜっ。