What's New (Dec, 1996)



■1995年12月20日

 ぼくと鈴木蘭々とで司会しているCS衛星放送局スペースシャワーの番組『YO−HO』に、岡村靖幸がゲストでやってきた。5年ぶりの復活アルバムをひっさげての登場だったのだけれど、ごきげんだったなぁ。やっぱり岡村ちゃんは天才だった。トークを2スタジオ、生ギターによるライヴが1スタジオ。でも、控え室に入ったときからギターを抱えて弾きっぱなし、歌いっぱなし。スペースシャワーにいた3〜4時間、えんえん即興で、次から次へと湯水のごとくファンキーなメロディと歌声を繰り出していた。こんなにメロディがあるのになんで5年も新作を出せなかったのかなぁと思ったものの。本人によると歌詞ができなかったのだとか。

 時代の気分とか空気とかを人一倍ヴィヴィッドに感知して、それを一気に身勝手な歌詞に反映させる(笑)岡村ちゃんだけに、絶対的な価値観とか倫理観とかがぐらぐらに揺らいでいる昨今、歌詞作りに苦悩しちゃうってことなんだろうか。

 ともあれ、日本が誇る天才ミュージシャンのご帰還だ。来年1月から全国ツアーに出て、2月10日には日本武道館公演。楽しみだなぁ。ちなみにその日はぼくの誕生日なんですが。んなこた、どうでもいいね。すんません。

 このときの模様が放送されるのは、まず今週の土曜日、12月23日の夜7時からの『YO−HO』で。そのあと、4回くらいリピートされます。CSかケーブルで見られる人はぜひ。



■1995年12月17日

 『レコード・コレクターズ』誌の増刊『アメリカン・ロックVOL.2』の発売記念イベントってことで、渋谷HMV店頭で小倉エージさんとトーク・ショーをぶちかましてきました。たくさん集まって、ずっと立ちっぱなしのまま1時間半近く話を聞いてくれたみなさん、どもありがと。店頭のイベント・スペースで、ザ・バーズやらディランやらザ・バンドやらCSNやらの曲をかけながら、その周辺のもろもろをしゃべり倒してきたわけだけど。ああいうところで曲をかけてる間、ステージ上で何してりゃいいか、実に手持ちぶさたではあります(笑)。見てる人も困るよね。

 ぼくが次に渋谷の街頭に出るのはですね、12月29日だったかな、TFMのスペイン坂スタジオから生放送する、おなじみ長寿番組『ポップス・ベスト10』の25周年スペシャルにゲストで出るってやつかな。なんでも3時間だか4時間だかの番組で、リスナーから募った過去25年のベスト・ソングをドカッと40曲カウントダウンするんだとか。そのチャートにいちいちぼくがコメントする、と。そういうのやりますので、ヒマな方はひやかしに来てください。

 しかし、そんなこんなで、やたら頻繁に渋谷の街へと繰り出すことになったケンタは、久々にCD屋さんを存分に散策。あれこれ買ってきましたから、聞いたらまたお買い物リストに追加しますね。


■1995年12月16日

 NHK-FMでえんえん10時間くらい生放送されたマラソン・リクエスト番組の一部に出てきました。音楽評論家の今井智子さんや、ロッキンオン・ジャパン編集長の山崎洋一郎さんなんかと、まあ、“今年の日本のポップ・シーンを振り返る”ってことで、2時間ほど好き勝手しゃべってきたわけですが。ぼくが当日、今年の日本のベスト・アルバム5枚ってことで発表したのは、エル・マロの『III』、カーネーションの『イッツ・ア・ビューティフル・デイ』、奥田民生の『29』、コーネリアスの『69/96』、そしてランプ・アイの『下剋上』でありました。

 来週、12月23日に服部克久センセーがやる、これまたマラソン番組、戦後50年の日本ポップス史みたいな番組にも出ます。夜のほうだと思いますが。よく自分でもわかってません(笑)。よかったら聞いてやってください(って、時間もわからないのに聞けるかよ)。





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