Feb. 2000


ver. 00.2.24

 先週の金曜日、新宿ロフトプラスワンでの「カントリー・ロックの補習〜ダグ・サーム編」。楽しかったです。またもや司会の身でここまで楽しんでしまっていいのかって感じですが。ゲストの直枝さん、いつもの相方、レココレ寺田編集長ともども、盛り上がりました。5月に出る×ール・ヤングさん(ポール・ヤングではない)の新作プレ聞き、なんて突然の極上お楽しみも飛び出したし。

 次回は3月21日。3月21日といえば、記念日ですからね(笑)。すでに沸いてます。詳しくは能地のページにどうぞ。

 あ、そうだ。ここで紹介したエリック・アンダースンの新作、どこで買えるんですか…という問い合わせメール、たくさんいただきました。根強いね、やっぱ。で、このテを入手したいなら「プー横町」が最高ですよ。京都の老舗レコード屋さん。通販もやってるし。会員だとさらに安くなるし。なんでも最近では、今度来日するリヴィングストン・テイラーが地元で録音した自主制作ライヴ盤なんてのも入荷してるみたい。他では見かけないもんなぁ。すごいなぁ。問い合わせてみてください。電話番号は 075-603-2685 です。通販カタログもあり。

 好評の「カントリー・ロックの逆襲2000〜東芝EMI編」に続いて、前回告知したワーナー編もいよいよリリースされました。トレイシー・ネルソンのアトランティック盤はやっぱいいわ。彼女自身は“素晴らしいアルバムだったけど、誰も買ってくれなかった”とコメントしてるみたいだけど、今からでも遅くない。ぼくらで心から真っ当な評価をしましょう。

 トレイシーは今でもばりばり活躍しているし、エリック・アンダースンも充実した新作を発表してるし、リヴも歌い続けているし…。もちろん、長くやってればいいってもんじゃない。中には時代とともにころころ持ち味を変えながら長くやってるタイプの人もいるわけで。けど、長く、自分の持ち味を変えることなく、素直に、今なお有効に機能する歌声を聞かせ続けてくれる人ってのは、やっぱりすごいよね。そういう人たちの作品というのは、だから時代を超えて聞ける。『トレイシー・ネルソン』にせよ、エリックの『ブルー・リヴァー』にせよ、あらかじめレコーディングされた時点ですでに古いとか新しいとか超越しちゃったところにいたような感触さえあるし。

 時代の最先端の空気をたたえた、その時代ならではの瞬間最大風速型ポップ・ソングもごきげん。大好き。でも同時に、時代を超えた音楽ってのも素晴らしいです。で、そういう素晴らしい音楽が、時代の流れの中でまったく注目を浴びずに埋もれちゃっている場合も少なくないわけで。先月ようやくCDになったボーダーラインとか、今月出た『トレイシー・ネルソン』とかもそのひとつ。せちがらい音楽業界ではありますが、こういうものを着実に再発できる状況がこれからも続いてほしいなと願うばかりであります。

 その時代ならではのポップスと、時代を超えた音楽と。でも、理想はその両者を兼ね備えた音楽かな。実現するのはむずかしいかもしれないけど、たとえば最近ピック・オヴ・ザ・ウィークで取り上げたバリー・マンのアルバムにはそのひとつの答えがあるような気もするし。ブライアン・ウィルソンの楽曲群はそういうものじゃないかという気もするし。うん。理想的だ。やっぱ。




ver. 00.2.16

 昨日、フリーボの初ワンマン・ライヴ、行って来ました。アルバムのプロデュースで関わったりしているもので、いつも彼らのライヴはなかなか冷静に見られなかったりするのだけれど、昨日はよかったなぁ。特にアタマの5曲くらいはとても安心して見ることができて。フリーボもしっかり成長しているんだなぁ…と、ちょっとうれしくなりました。よかったら連中のニュー・アルバム『ブルー・ムーン』も聞いてやってください。彼らとぼくと一緒に考えた飾り気なしのロックってやつを楽しんでもらえると思います。

 さてさて。いよいよ今週の金曜日、2月18日に迫ってきましたトーク&レコード・コンサート・イベント『カントリー・ロックの補習〜ダグ・サーム&テキサス・ロック大特集』。これまで取り上げてきたグラム・パーソンズとかボブ・ディランとかに比べると、ダグ・サーム、ちょっと地味なアーティストかなとも思いますが、彼が内包する音楽の幅とか深みとかはけっしてあなどれないもの。一緒にお酒飲みながら、彼の魅力を語り倒し、音楽を聞きまくり、盛り上がりましょう。詳しくはCRTのページへどうぞ。もしかしてプレゼントも…?

 CRTといえば、総本山・新宿タワーのカントリー・ロック売場だけでなく、渋谷のHMVのCRT売場も盛り上がってます。渋谷HMVで『カントリー・ロックの逆襲2000〜東芝EMI編』のCD買うと、CRTのロゴ入りギター・ピックがもらえちゃいますよ。こりゃー、チェックだ!

 それから2月23日にリリースされるワーナー編。これも盛り上がるぞ。トレイシー・ネルソン、マザー・アース、コマンダー・コディ、ダグ・サーム、ジーン・パーソンズのオリジナル・アルバム世界初CD化のほか、もちろんコンピも出るわけですが。そのアルバム・ジャケット(by 本秀康画伯)も完成しました。こちらにちらっと載せておきますので、興味のある方はぜひ。




ver. 00.2.2

 いえーいっ! ボーダーラインを含む『カントリー・ロックの逆襲2000』東芝EMI編、売れてますよー。みなさん盛り上がってますよー。渋谷タワー・レコードのウィークリー・トップ30の、なんと28位にボーダーライン『スウィート・ドリームス&クワイエット・ディザイアーズ』が入ってますよー。洋楽チャートだと20位っすよ。きてますねー。

 この辺の再発盤についてはCRTのページのCDインフォメーション・コーナーで紹介してますので、ぜひ興味のある人は行ってみてください。2月23日にはワーナー編が登場。トレイシー・ネルソンのアトランティック盤、ついに出ますよ。これまた涙ものですよ。あと、ダグ・サームがCCRのリズム・セクションと合体した傑作『グルーヴァーズ・パラダイス』も出るし。ジーン・パーソンズ、コマンダー・コディも登場。もちろんCRT謹製の強力コンピレーションも出ます。モンキーズ/マイク・ネスミスの曲とか、レモンヘッズとか、ジャンプ・ン・サドル・バンドとか、J・ガイルズ・バンドとか、またまた何でもありの選曲でお楽しみいただきます(笑)。4月にはバーズの未発表盤などとともにソニー編が出ます。そのあとユニバーサル編も続きます。

 でもって、2月18日には恒例のCRTトーク&レコード・コンサート・イベント『カントリー・ロックの補習』だ。カーネーションの直枝さんを迎えてダグ・サーム特集。これまた濃いです。こちらもよろしく。

 あとは、そうだな、ビーチ・ボーイズのブラザー関連の再発だけど。すでに輸入盤屋さんに入ってきている米盤『グレイテスト・ヒッツVOL3〜ザ・ベスト・オヴ・ザ・ブラザー・イヤーズ』。これ、アメリカのみの選曲だとか。たぶんイギリスや日本を含むインターナショナル・ヴァージョンは一部収録曲が変わるんだとか。なぜだかはわかんないけど、要するに両方買わないといかん、と(笑)。そういうことですね。

 オリジナル・アルバムに関しては、既報の通り、アメリカでは2イン1で出るらしい。日本は独自にアルバム1枚ごとの再発を目指して交渉を続けているそうです。これ、意見が分かれるところだとは思うけれど、ぼくは1枚ごとの再発に大賛成。経済的には2イン1のほうがうれしいね(笑)。でも、CD時代になってぼくたちは“A面ラストの曲”と“B面アタマの曲”という大事なものを失ってしまったわけで。2イン1だとさらに“(1枚目の)B面ラスト”と“(2枚目の)A面トップ”まで失っちゃう。まあ、CDプレーヤーのプログラミング機能を使えばその辺を疑似体験することも可能なんだけど。それもめんどくさいしねぇ。やっぱりアルバムごと1枚ずつ発売してくれるほうが、ぼくはうれしいな。

 だって、このまま2イン1で計画が進むと、デニスの大傑作「カドル・アップ」の余韻にじっくりひたる感じで終わっていた『カール&ザ・パッションズ』の、あの後味がなくなっちゃって、すぐさま「セイル・オン・セイラー」が始まっちゃうことになるわけでしょ。あるいは「エンドレス・ハーモニー」の感動もそこそこに、CDプレーヤーはかまわず「ゲッチャ・バック」に突入するわけだし。

 1枚ごとがいいなぁ、やっぱり(笑)。今やMP3とか、そういうデジタル・オーディオを使えばハードディスクの中にビーチ・ボーイズの全アルバムが軽く入っちゃう世の中なんだし。たくさん曲を詰め込みたいなら各自ノートパソコンにMP3化でしょう。ぼくのノートパソコンには未発表アルバムも含むビーチ・ボーイズ全曲、エルヴィス・プレスリーのオフィシャル・スタジオ録音全曲、ベンチャーズの60年代アルバム全部、ジミー・ロジャース全曲、ハンク・ウィリアムス全曲…など、軽く入ってます。大好きな音楽とどこでも一緒です(笑)。

 で、ついでにぼくもメンバーであるエレキ・インスト・バンド、ダディ&ザ・サーフビーツの情報ですが。3月5日の日曜日、夜の8時か8時半くらいから4ステージ、またまた高田馬場ザ・フィドラーでライヴやります。出入り自由、飲み代以外かからない。気楽に遊びにきてください。「ザ・フィドラー」は明治通りと早稲田通りの交差点のとこ。高田馬場駅から来るなら、早稲田通りを早稲田に向けて左側を歩いて約5分、明治通りとの交差点手前の三和銀行の地下です。

 それから3月19日には大阪のほうにいきます。チラシの画像があるので、興味のある方はこちらをひとつ。




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