ついに出た。待望のCD化。何週間か前、ぼくのFM番組で特集してかけたところ、すごい反響だった。今月の25日、ワーナー/イーストウェストの好評シリーズ“名盤探検隊”の1枚として国内リリースも決定しているので、ここではそのあと紹介しようかと思っていたのだけれど、なぜだか問い合わせのメールが多くて(笑)。
なので、一足先に紹介しときます。アトランティック・レコードの50周年を記念して再発された50枚のうちの1枚としての登場。国内盤もこのデジパック仕様でのリリースになるらしい。どうせなら紙ジャケにしてもらったほうがよかったかなとも思うけど、文句言ってる場合じゃないです。再発されただけでもむちゃくちゃうれしい。
キング・オヴ・R&Bサックス、泣く子も黙るキング・カーティスが、コーネル・デュプリー、ジェリー・ジェモット、バーナード・パーディ、パンチョ・モラレス、トルーマン・トーマスから成るザ・キングピンズにビリー・プレストンを加えた超強力ミュージシャンを従え、1971年にサンフランシスコのフィルモア・ウェストで収録したライヴ盤。料理の作り方をもじりながら、楽器をひとつずつ、大さじ一杯、小さじ一杯と加えていって、すべて出そろったところで、バキバキバキッと鋭くファンキーなサックスで御大が切り込んでくる名演「メンフィス・ソウル・シチュー」に始まり、プロコル・ハルム、レッド・ツェッペリン、ボビー・ジェントリー、ニッティ・グリッティ・ダート・バンド、スティーヴィー・ワンダーなど、ロックからカントリーからソウルまで、幅広いヒット曲をカヴァーしまくり、誰にも真似できないキング・カーティス・スタイルへと昇華させてみせたのち、ふたたび自らの名義でのヒット「ソウル・セレナーデ」で締める全9曲。とても日本のサックス・プレイヤーには太刀打ちできない、ぶっとく、タンギングの強い音色で聞く者を圧倒する。
ファンキーってのはこれだね。
ちなみに、ぼくの好きなサックス・プレイヤーは、3位がデイヴィッド・ファットヘッド・ニューマン、2位がキャノンボール・アダレイ、そして1位がキング・カーティスです。
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