間もなく、1970年にリリースされたファースト・アルバムが日本のイーストウェストから復刻される予定のリヴ。78年、エピックに移籍してからのアルバムは、なんとかCD化されているものの、キャプリコーンから出た71年の『リヴ』と73年の『オーヴァー・ザ・レインボウ』という素晴らしい2枚が今んとこCD化される気配もなくて。この辺は近ごろ充実した再発シリーズを継続中の新生キャプリコーンの動きに期待したいところだ。
そんな意味でもうれしい初ベストCDの登場。
『リヴ』から4曲、『オーヴァー…』から3曲(うち1曲は別ヴァージョン)がセレクトされている。その他、ファーストから6曲、78年の『3ウェイ・ミラー』から3曲、80年の『マンズ・ベスト・フレンド』から2曲。兄のジェームス・テイラーのギターの先生だったというリヴだけに、ギターのあたたかさは言うまでもない。やっぱりおにーちゃんによく似た歌声のほうも、しかしJTほどシャープではなく、とことん聞く者の心をなごませてくれる。まあ、反面、そんな中庸的な持ち味のせいで今ひとつおにーちゃんほどのセールス的成功を手にできずにいるのも事実なのだけれど。
ジェームス・テイラーが大好きなぼくは、でも、リヴのどこか楽観的であたたかい世界も大好きだ。それは、彼らが兄弟だろうとなかろうと関係ない。
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